- 前年の3月31日に悪天候で断念した鉢伏山に再挑戦する事にした。
- 前年同様、有峰口駅から歩き始めた。今年は快晴だった。前年は林道に50cmほどの積雪が有ったが今年は雪解けが早く、二週間早いにもかかわらず積雪約20cmだった。
- 尾根取付からは雪の消えたところの多い植林帯を登って行った。やがて一面の雪になり、ミズナラの森になった。ところどころマンサクが咲いていた。最初の休憩でテントのポールを忘れた事に気が付いた。天気も良いのでそのまま登る事にした。
- 前年の引き返し点、標高730mからは急な登りになった。雪が固いのでアイゼンを付けた。947m峰は地面が出ていた。周辺は針葉樹が多かった。鳥ヶ尾山が近付くと勾配が緩くなった。針葉樹がまばらになり、前方に鉢伏山が見えた。
- 鳥ヶ尾山には北尾根を登って来た単独行がいた。尾根の上部で両側が切れ落ちていて緊張したとの事だった。「登って来た尾根は危険な個所は無い」と説明したら、私のコースに下山路を変更して下りて行った。時間は早かったが今日はここまでとし、雪洞を掘る事にした。あまり大きく掘らず入口が庇になる程度にしたら、夜中に小雪が降り、少し顔に雪が降りかかった。
- 翌日も快晴だった。アイゼンを付けて出発した。1202m峰を越え、ピッケルも使って1300m峰を越えた。1538m峰が近付くと平坦な地形になった。1536m峰からは急な所が3か所有り、いずれもピッケルを使った。最初の急坂付近はブナ林になっていた。
- 急坂を登り終え、手前のピークを過ぎるとなだらかな山頂部に着いた。一番高そうなところまで行きザックを下ろした。360度の展望だった。雪に差したピッケルのブレードの上にカメラを置き、セルフタイマーで記念写真を撮った。
- 下りでは雪がだいぶ緩んできた。1538m峰でアイゼンを外した。1300m峰には真新しい単独行の足跡が有った。1300m峰で引き返した様子だった。足跡の主は鳥ヶ尾山から北尾根に下山した様子だった。鳥ヶ尾山で雪洞に置いてあった荷物を回収した。
- 鳥ヶ尾山からは昨日の単独行の足跡に従って下山して行った。標高650m地点で単独行が一つ右側の尾根に入ったのに気付かず、そのまま足跡に従って下山したため、尾根取付点より5分ほど上流側に下山してしまった。