- 初日、ケマフレでバスを下り車道を少し上がったところにある草原の一番奥で幕営した。2軒ある民家のうちの1軒の主人が出てきた。「雪のある時期はここから登る人もいるが、今はいない」との事だった。「左手に登れば三角点まで行く道がある」との事だった。
- 翌朝、三角点への道を探してみたが、いずれもヤブになり登るのが困難だった。計画を変更して増毛に戻り林道を使うコースにする事にした。
- 増毛からのタクシーは、積雪のため林道入口から約300mのところまでだった。ザックにスキーを付けて歩き出した。積雪はタクシーを下りたところだけで、以後、暑寒大橋のところまでほとんど無かった。時々小雨が降っていた。標高350m付近から雪が連続しだしたのでスキーにシールを付けて登り始めた。小雨の中、天狗岳との鞍部まで林道を登り幕営した。
- 雨は次第に本降りになった。夜の間に雪になり3日目の朝には10cm近く積もっていた。雪は7時頃に雨に代わった。雨は強くなったり小降りになったりを繰り返しながら一日中降り続いた。テントの中で停滞した。
- 4日目は曇り空だった。スキーをはき、重たくなったテントを回収して出発した。雄冬山への登り途中で兎を見た。雪で音がかき消されるのか近寄っても逃げなかった。一箇所だけ尾根が狭くて急なところがあり、スキーを手に持って登った。雄冬山の山頂では霧氷が見られた。山頂の海岸側は風が強かった。
- 雄冬山山頂でシールを外し滑降を始めた。最初は稜線の左側、途中で右側に入った。昨日降ったばかりの新雪で快適だった。少し右に行きすぎてしまい、鞍部へ出るために山の斜面をトラバースした。
- 鞍部からシールを付けて浜益御殿の肩まで登った。肩に荷物を置き山頂を往復した。浜益側から登ってきた日帰りの2人の登山者がいた。
- 肩で荷物を回収し、広い稜線を進んでいった。次第に登りが急になった。重たい荷物に苦労し、日帰りの6人組と2人組に相次いで抜かれた。浜益岳から下りてきた二人組とすれ違った。
- 最後のやや急で狭い尾根を登り切ると浜益岳の狭い山頂に着いた。先程抜かしていった2人組と6人組が入れ違いに下山していった。目指す群別岳が槍ヶ岳のように尖って見えた。
- シールを外して群別岳への縦走を開始した。浜益岳からの下りは、誰も滑った跡のない広い斜面で思う存分スキーを楽しめた。雪は少し重くなっていた。