- 初日、バスの終点、石徹白(いとしろ)の上在所から車道を歩き出した。車道は登山口に近付くと次第に登り坂になっていった。登山口から石徹白大杉までは石畳の階段だった。大杉は枝が少なく寄生している木も有って元気の無い様子だった。「登山口より3km」の表示を過ぎるとやがて神鳩(かんばと)ノ宮避難小屋に着いた。水場まで標高差30mと近かった。小屋の中は暑かったので外で夕食にした。他の宿泊者はいなかった。
- 二日目は4時起床。ホトトギス鳴く中を出発した。樹林帯はすぐ終わったもののガスで展望は無かった。一ノ峰から三ノ峰にかけてはヒキガエルやカタツムリが多かった。別山平は一面のニッコウキスゲだった。
- 別山はガスで展望が無かった。登山者が6人いた。虫が多かった。ツバメがたくさん飛び、虫を捕っていた。御舎利山の分岐点で携帯が通じたので天気予報をチェックした。翌日が好天の予報だったので元気が出て来た。
- 御舎利山の分岐点からはニッコウキスゲやハクサンイチゲ咲く稜線を進んだ。絶壁になっているところも有った。南竜ヶ馬場でようやく晴れてきた。南竜ヶ馬場からはすれ違いが多くなってきた。甚之助避難小屋は真新しい小屋でセンサー付きの電気がついていた。水が小屋まで引かれていた。宿泊者は5人だった。
- 三日目は快晴だった。黒ボコ岩まで登ると大勢とすれ違った。室堂も大勢の登山者がいた。室堂付近のコバイケイソウはまだ小さかった。ハイマツ帯から最後はイワツメクサ咲く岩の道を登ると最高峰の御前峰に着いた。登山者が20-30人いた。好展望で北アルプスも見えた。池めぐりコースを通って中宮道分岐に出た後、時間があったので大汝峰にも登ることにした。ミヤマダイコンソウやイワギキョウを見ながら登ると大汝峰山頂に着いた。登山者が7-8人いた。下りは北側の巻道との合流点へ向かった。合流点付近はコバイケイソウがたくさん咲いていた。巻道を通って中宮道分岐へ戻った。ミヤマキンバイ、アオノツガザクラ、イワカガミがたくさん咲いていた。
- 中宮道に入ると急坂の下りになった。キヌガサソウやクルマユリが咲いていた。霧が出てきた。雪渓がありベニガラで印が付いていた。お花松原ではクロユリ、アオノツガザクラ、ミヤマキンバイが多かった。北弥陀ヶ原ではハクサンコザクラがたくさん咲いていた。北弥陀ヶ原からの下りではニッコウキスゲやハクサンフウロが多かった。樹林帯に入るとしずくが雨のようで、ずぶぬれになった。ゴマ平避難小屋の水場は1-2分の所に有り、冷たい水が流れていた。小屋の宿泊は11人だった。
- 最終日、バスに間に合わせるために暗いうちに出発した。夜露で下半身はずぶぬれになった。小鳥のさえずるダケカンバやブナの森を下って行った。とちの木坂を過ぎるとエゾハルゼミがたくさん鳴いていた。清浄坂の急坂を下り、木の伐採されたところを下ると最後は階段になり登山口に出た。林道を5分下ると中宮温泉に着いた。バス停そばのトイレで着替えをして予約したバスに乗り込んだ。