- バスを坂手港で下車して歩き始めた。少し坂道を登った後、途中の分岐で右手に入ると壷井栄の文学碑が有った。文学碑の先は高台で坂手港を見下ろす好展望地だった。
- 分岐に戻って遍路道となっている車道を登っていった。落ち葉の積もった古い舗装路だった。やがて隼山(はやぶささん)大師堂に着いた、海の眺めが良く、大鳴門橋が見えた。更に登って行くと讃岐十景展望台に着いた。海を眺めながら一休みした。
- 展望台から少し進むと大きな石柱の立つ登山口に着いた。登山道に入ってすぐを左手に進むと岩の間にお堂が有った。お参り後、戻って登山道を上に進んでいった。最初は岩壁の下の急坂だった。岩の下を登り切ると、今度はウバメガシの急斜面を斜めに進む道になった。踏み跡がわかりにくくなり、赤テープを探しながら木を手でつかんで登った。
- やがて岩の稜線に出た。反対側は絶壁になっていた。注意しながら少し進むと洞雲山の山頂に着いた。岩の上に小さなほこらが有った。狭い山頂は中空に飛び出た感じだった。海の眺めが良かった。
- 洞雲山からしばらく岩の稜線を進んだ。岩場を過ぎると展望のないウバメガシの森になった。森を上り下りしながら進んだ。暑くなったのでシャツ1枚になった。
- 左から登山道が合流し、更にウバメガシの森を登って行くと碁石山山頂に着いた。西側の眺めが良く前日登った星ヶ城山が見えた。ゆっくり休んだ後、往路を登山口へと戻った。
- 登山口から細い車道を少し進むと小豆島八十八ヶ所霊場の第一番霊場洞雲山が有った。岩の中に穿たれた社が有った。人はいなかった。
- 第一番霊場から車道を進むと続いて第二番霊場碁石山に着いた。周辺は紅葉がきれいだった。境内を進んで行くと下り階段の先に本堂が有った。本堂は洞窟の中に有り中は薄暗かった。眼鏡の若い女性が番をしていた。女性からろうそくを200円で購入して納めた。女性はローソクに火をともしながら祝詞をあげてくれた。急に祝詞の大きな声を聞いたので少しびっくりした。「八十八ヶ所霊場には、このような山や海にある自然の霊場が十数ヶ所有ります。ここには普通はお坊さんがいるけれど、今日は檀家を回っていて不在なんです」と説明してくれた。帰りに「ご接待をどうぞ」と入口のお皿に置いた飴を勧めてくれた。
- 第二番霊場からは、しばらく車道を下った後、遍路道の歩道に入った。落ち葉が多かった。下っていくと、やがて住宅地に出た。醤油工場の脇で振り返るとゴツゴツした碁石山が見えた。
- 丸金前バス停では時間があったので丸金醤油の無料博物館を見学した。見学後、しょうゆソフトクリーム300円を食べた。少し醤油の香りがするソフトクリームは思いの外おいしかった。バス停に戻ると若い女性の観光客がいた。これから神戸に帰るとのことだった。小豆島のどこを回ったか聞いた後、ソフトクリームがおいしかったことを伝えると「私も食べました」と言っていた。
- 田の浦までバスで行き、壷井栄の小説「二十四の瞳」のモデルになった岬の分教場を見学してからバスで宿に戻った。