- 新松田からのバスは45人ほどの乗客で満員だった。浅瀬入口で下車したのは4人で、他の3人はミツバ岳に登るとの事だった。
- 丹沢湖横の車道を進んで行くと、やがて林道になった。浅瀬橋から先は林道が大きく崩れていた。吊橋があるはずだったが見当たらず、うろうろしていると土台だけが残っているのに気がついた。9月の台風で流されていたようだった。持参のガイドブックには一つ先の芹沢橋から稜線に上がる道が点線で書かれていたので行ってみることにした。林道はあちこちで崩れていた。道幅いっぱいの大穴があいている所があった。のぞくと蛇行した川の流れが見えた。芹沢橋も橋の上に流木が乗っていた。
- 芹沢橋を渡ったところに小屋があり、放置された車が2台あった。小屋のテラスには泥や石ころが積もっていた。芹沢橋から少し先で林道は上から薙ぎ落ちていていて通行不能だった。稜線へ向かう道は、はっきりしなかった。磁石を合わせて稜線に向かう事にした。最初は目印のピンクのテープが有った。やがてテープは別方向に向かってしまったため、かすかな踏み跡に従ってまっすぐ稜線を目指して登った。尾根が広くなると踏み跡も分からなくなり結局斜面を適当に登った。稜線にあと一息となったところで植林から雑木林の疎林になった。北に菰釣山などの丹沢の山々が見えた。
- 稜線に着いたところは不老山の一つ西側のピークの70-80m東側の地点だった。ピークまで登ると見晴らしが良く富士山が良く見えた。「サンショウバラの丘」と書かれた標識と「樹下の二人」と書かれた標識が有った。先着の登山者一人が昼食休憩中だった。腰を下ろして休んでいると西側からマウンテンバイクに乗った4人組が登ってきて小休止の後に不老山方面へ向かって行った。
- サンショウバラの丘から少し下ると世附峠で、先ほどの4人組が昼食休憩中だった。登り返すと植林帯に囲まれた不老山南峰に着いた。予定より1時間半遅れだった。富士山の方角だけ植林が刈られていた。二人組の登山者がいた。どこから登ってきたかを質問されたので道の無いところを登ったことを伝えると、びっくりされた。この二人組は「浅瀬入口から登るつもりだったが新松田駅のバス停に吊橋が落ちたことが書いてあったのでコースを変更して山市場から登った」との事だった。どうやら私のときは新松田駅で45人もの乗客がいて気をとられ、吊橋落下の記載を見落としたようだった。南峰から更に先へ少し進むと不老山の本峰が有った。樹林に囲まれていてベンチが有った。
- 予定は東側の山市場への下山だったが、予定のバスに間に合いそうも無かったので、変更して南側へ県境尾根を下る事にした。植林の多い尾根だった。最後は送電巡視路を下ると「登竜門」との標識が有る小沢に出た。すぐに車道に出たので、あとはゆっくりと駿河小山駅に向かって歩いた。