- 敦賀は積雪がなかったのに北陸トンネルを抜けたとたんに雪景色になった。山霧が立ちこめる中、今庄駅を出発した。
- 今庄の町はお寺が多かった。登山口はそのうちの一つのお寺にあった。お寺の階段は約15cmの積雪があり、足跡すらなかった。階段を上がったところに登山口の赤い標識が有った。標識に導かれ山の斜面を登っていくとすぐに雑木林になった。この斜面はシーズンにはカタクリが咲くらしくカタクリ群落地を示す標識があちこちに立っていた。
- 燧ヶ城址まで登ると積雪は20cmになった。この後も登りが続くことを考え、ワカンを付けた。北側の展望が良く、川の流れの行く手には日野山が三角形のきれいな形で見えた。
- 送電鉄塔まで登る頃には青空が出てきた。今庄の裏山の向こうには美濃俣丸など岐阜と福井の県境の山々が見えてきた。展望が良いと俄然元気が出てくる。「山登りはこうでなくちゃ」と思いながら登り続けた。
- 登るに連れて、ますます好天になっていった。白い雪には木の影が美しい模様を描いていた。登山道には点々とウサギの足跡が続いていた。二つ目の送電鉄塔を過ぎると、今度は鹿(カモシカ?)の足跡も加わった。ところどころに狐の足跡だろうか丸い足跡も有った。狐が鳥を襲った跡だろうか、鳥の羽がまとまって雪の上に落ちているところも有った。
- 動物の足跡を楽しみながら登るうちに山頂に着いた。電波反射板が有って切り開きがあり、東側の展望が良かった。積雪は30cmくらいだった。風がわずかに吹くだけの穏やかな山頂だった。ザックの上に腰を下ろし、展望を楽しみながら昼食のおにぎりを食べた。
- 下山は鍋倉山経由とした。藤倉山の稜線からの下りは、ふかふかの雪で、ワカンを付けていてもスキーをしているような感覚で快適だった。最後の弘法寺からの下りでは、道沿いに石の祠に入った石仏が点々と設置されていた。祠には雪が吹き込まないように、むしろがかけられていた。