- 「のとろ原キャンプ場」を通り、登山口の登山者用駐車場に車を置いて、登山道を登り始めた。晴れだった。
- 最初は階段の登りだった。周囲は杉の植林だった。いったん下って沢沿いの登りになるとやがて丸木橋が有った。渡った所で一休みした。少し暑くなったのでTシャツ一枚になった。
- 丸木橋からしばらく植林帯を進むと原生林になった。急に周囲が明るくなった。ブナや太いミズナラの木が多かった。黄葉が始まっていた。あちこちの倒木にはキノコがたくさん生えていた。
- 少し下り気味になると稜線の分岐に着いた。右に曲がり大空山に向かった。カエデの紅葉を楽しみながら進むと潅木に囲まれた大空山に着いた。更に先へ進み登り返すと牧場頂上に着いた。広々として眺めが良かった。シートを敷いて昼食休憩にした。ススキの穂が白くなり始めていた。ススキ越しに周囲の山々が紅葉して見えた。少し雲が増えてきて、いつの間にか曇り空になった。
- 稜線分岐まで戻り、反対側の富栄山に向かった。稜線の道はカエデの木が多く紅葉がきれいだった。ブナも多かった。登山者五人とすれ違った。前方に山頂が見えてくると最後は笹原の登りになった。
- 富栄山山頂には高さ2mほどの展望台が有った。展望台からは、北へ続くなだらかな紅葉の稜線が見えた。展望台の下には稜線の道が「乗幸山」へ続く事を示す標識が立っていた。
- 展望台下の草地には30-40歳位の4人組が座って休んでいた。ちょうど昼食中で鯖缶の炊き込みご飯を食べていた。4人中の一人はトレイルランをする男性だった。昼食を食べ終わると、短パン姿になり、「ちょっと行ってくる」と北の稜線を走って行った。「あの人は変人なんです」と残った女性が我々に説明した。男性がどこまで進んだのかしらと稜線を眺めているうちに、10分ほどすると戻って来た。「道がかなり下っていたので途中で引き返して来た」との事だった。
- 下山は分岐までカエデの稜線を戻り、分岐からは往路をブナとミズナラの森を楽しみながらキャンプ場へと戻った。この日一日、気持ちの良い秋の山を楽しむ事ができた。