- 横倉の除雪終了地点は、すでに2m程の積雪だった。ワカンを付けて出発した。足が10-15cmくらいもぐった。
- 750mの台地に出た所で4人のスキーヤーとすれ違った。この付近は木が無くスキーには絶好の斜面だった。小さな尾根を乗り越えたところでは上からの小さななだれの跡が有った。なだれを避けて、なるべく下側をトラバースして行った。雪に足がもぐり、力を入れすぎて足がつりそうになった。
- 稜線に出てからは急坂になった。ピッケルを使った。スキーヤーの足跡は途中で引返していた。
- 肩からしばらくは雪庇の稜線だった。雪庇を避けて斜面側を登った。足元からぐずぐずの雪が落ち、緊張して引返したい気分になった。振り返ると下るのは更に危なそうなので、我慢して登り続けた。再び足がつりそうになった。
- たどり着いた越前甲山頂は風が強かった。大日山側へ小ピークを2-3個過ぎたところで稜線を北側に10m下ってテントを設営した。設営時は少し風が有ったが、夜間は風が吹かず快適だった。早朝の室温は2度だった。
- 二日目、稜線に戻ると少し風が有った。ワカンは10cmくらいもぐった。大日山の肩への登りは、急で雪が柔らかく、足が30cmくらいもぐった。大日山の頂上は平らで広かった。風が少し有った。日が少し差していた。
- 大日山からの下りはじめは急だった。少し左に回りこんでから斜面を横切って目的の尾根に乗った。
- カタクリ小屋は戸締りがしっかりしていた。最初、中で休もうと思ったが、戸締りに時間がかかりそうなので外で休む事にした。鈴ヶ岳最高地点へは気持ちの良いブナの木の間を登っていった。鈴ヶ岳最高点は雪庇で狭かった。
- 小さなピークをいくつか越え、無木立の1123m峰まで進んだ。1123m峰から稜線を右に折れ、急斜面を下った。少しピッケルを使った。下り切った鞍部付近は細いブナの木が多かった。少し曇ってきた。
- 977m峰手前には雪庇のピークが有った。風が強かった。977m峰は細いブナの木におおわれていた。兜山への途中には細い雪庇の稜線が有り、ピッケルを使った。兜山山頂は平らで広く、ブナの間から大日山が見えた。
- 兜山から841m地点まで下る間にブナからミズナラの森に変わった。841m地点から左手の尾根に乗るのが難しく磁石で方角を合わせて慎重に下った。標高650m付近で右足のワカンの紐が取れてしまった。ちょうど尾根の雪がなくなりかけていたので両足ともワカンを外した。尾根を右に曲がる地点を見落としてしまいアンテナの有るピークまで進んでしまった。7-8分引返して夏道のある尾根に入った。尾根の末端まで進んで林道に降り立った。
- 林道の雪は軟らかく、足が30cm以上もぐることがしばしばあった。小雨も降ってきた。つらさに耐えられなくなり左足だけワカンをつけた。途中で左足が疲れてきたのでワカンを右足に履き替えた。途中から足跡が出てきた。最後は足跡を伝って川の反対側の車道に出た。ちょうど除雪の終了地点だった。
- バス停に着いたときは最終バスが10分前に発車したところだった。やむなく携帯でタクシーを呼んだ。