- 前日のうちに登山口の奥谷駐車場まで行った。あずまやの下でテントを張って宿泊した。夜中、こつこつ言う物音で目が覚めた。明け方、確認したらあずまやの屋根から夜露の雫が落ちている音だった。
- 薄暗いうちに歩き始めた。曇り空だった。打原峠までの間にワサビ田が有った。打原峠は少し風が有った。ベンチと小さな地蔵が有った。
- 打原峠からは、まず、安蔵寺山とは反対側の燕岳(つばくろだけ)まで往復することにした。少し柔らかな道で、あまり登山者は多くない様子だった。左側が植林だった。右側は山頂近くで雑木林になった。山頂からは木の間に寂地山方面が見えた。風が強いのでウールの帽子をかぶった。
- 峠に戻り、反対側の安蔵寺山へと続く縦走路を歩き始めた。ブナとミズナラの森だった。林床は笹でおおわれていた。高鉢山分れは少し平らになっていて、ベンチが有った。風はやわらぎ、鳥のさえずりが聞こえた。
- 高鉢山分れを過ぎると天然の杉が多くなってきた。「アシオスギ」との標識が付けられていた。ミズナラの巨木の手前で林道のトンネルから登ってくる道が右側から合流した。ミズナラ巨木は下3m位が虫除けのビニールシートでおおわれていた。
- 芦谷合流点の標識を過ぎると北峰への登りになった。登りが緩くなるとブナが多くなってきた。北峰は最高点の少し右下を巻いて登山道が付けられていた。ベンチが有った。次の中峰にもベンチが有った。中峰と山頂との鞍部で単独行とすれ違った。ブナの美しい森は山頂手前まで続いていた。
- 山頂は南側の展望が良く展望板が設置されていた。一人登山者が登ってきたのと入れ違いに少し先の展望所へ行ってみた。展望所は笹原の最上部にあり眺めが良かった。先ほどの単独行もすぐにやってきた。風が少し強く、フリースと帽子を着込んだが冷え切ってしまった。下から8人組が登ってきた。
- 山頂に登り返し、小休止後、往路を下山し始めた。山頂直下で9人組とすれ違った。ミズナラの巨木付近まで来たときに少し青空がのぞいてきた。打原峠が近付くにつれて、だんだんと燕岳が大きくなってきた。打原峠からの下りは紅葉がきれいだった。
- 奥谷駐車場には他の車は無かった。結局、この日、山中で出会った登山者は19人だった。