- 船の乗客は15人ほどだった。粟島港で船を下り歩き始めた。快晴だった。集落内の道を進み、学校跡とプール跡の横を通って進むと登山口に着いた。
- 登山口からは木の階段の登りだった。1合目から順番に標識が立てられていた。黄葉がきれいだった。4合目は白い岩が露出したところだった。一休みした。
- 9合目付近のツワブキの咲く急坂を登って行くと城ノ山山頂のあずまやに着いた。すぐ先に展望台が有った。展望台の横には山頂標識が立っていた。人は誰もいなかった。展望台の上は少し風が有った。周囲の島々の眺めが良かった。行き交う船を眺めていると飽きなかった。
- 下りでは4人とすれ違った。うち二人は行きの船で一緒の人だった。港まで行きベンチに座って昼食にした。風は少しで日が差して暖かだった。防波堤に釣り人が二人いるだけで他の人はいなかった。波は無かった。動きが無く、まるで時間が止まったようだった。
- 昼食後、城ノ山とは反対側の足摺(あしずり)岬へ向かった。海を眺めながら車道をゆっくり歩いた。80歳位の手押し篭を持った買い物の女性に抜かされた。
- 途中から昔の通学路だった歩道に入った。少し笹藪が有り、あまり歩かれていない様子だった。登りつめると民家のような地蔵堂が有った。地蔵堂からは京ノ浜(きょうのはま)へ下った。竹の倒木が多く少し歩きにくかった。小さな地蔵が所々に有った。
- 京ノ浜からは一部笹藪をかき分ける道を登って足摺岬まで行った。岬には「絶叫ポイント」との標識の立つ岩の展望地が2箇所有った。眺めが良かった。「くぐり岩」と名前の付いた人がくぐれる大岩が有った。
- 京ノ浜まで戻ると農作業中の男性に会った。「どこから来たんだ」と驚かれた。山を越えてきた事を伝えるとと、「去年までは整備していたんだけれど、やめたら、あんなになってしまった。もう80歳になった。80歳だとみんな老人だよ。」と言っていた。
- 京ノ浜から上新田(かみしんでん)港までの間に漁具のブイで作った人形をたくさん置いた公園(ブイブイガーデン)が有った。
- 上新田港には待合室は無かった。ベンチが有り倉庫の壁に船の時刻表が貼られていた。海を眺めながら船が着くのを待った。
- 船は粟島港からやってきた。乗り込むと甲板に乗船券の自動販売機が有った。切符を購入して船室に入った。他の乗客はいなかった。