- 初日、平瀬温泉バス停から車道を歩始めた。日帰り温泉施設「しらみずの湯」の向かいから林道に入った。林道は終点近くが少し荒れていた。林道終点ではトンネルの水路から水がたくさん流れ出ていた。芝生状の草でおおわれた車3台くらい停車できる広場にツェルトを張った。ながめの良い場所だった。ツェルトの張りを調節しているときに単独行が下りてきた。「ここは眺めが良くてテントには良い場所ですね」と声をかけられた。
- 翌朝も天気が良かった。ツェルトはすっかり結露し、外に出るだけで服が濡れてしまった。濡れたツェルトをザックにしまい登り始めた。
- 最初は浅い谷間の登りだった。支尾根に出る手前でブナの森になった。朝日でできた自分の影を見ながら落ち葉を踏んで登った。
- 支尾根を登り、斜面を少しジグザグに登ると広い尾根に出た。ブナの森は次第に黄色く色づいて来た。尾根を登って行くと左手の高木が無くなった。おそらくかつて伐採された名残だと思った。山道は山頂に向かう尾根に沿って一直線に延びていた。やがて再び道の両側とも高木になった。道は次第に黄色の葉に包まれ黄色のトンネルになった。
- 標高1624m地点はガレの渕で初めて山頂方面が見えた。紅葉がきれいだった。左手にガレ場を見ながら登って行った。足元にはリンドウが咲いていた。木が低くなり展望が開けてきた。岩場が時々有り、ロープが付けられていた。風がさわやかだった。振り返ると剱岳から御嶽山まで見えた。
- 標高1950mの先でやせた下りの尾根を通過した。山頂へは左に回りこみながら登って行った。シラビソが少し生えてた。右奥には笈ガ岳が見えた。左手はカールのような地形だった。
- 山頂は西側にシラビソが生え、展望は東側のみだった。シラビソの間から白山の山頂部が見えた。山頂で休む登山者は合計8人だった。大垣からの男女4人組にマツタケのバターいためを一切れいただいた。
- 下りは紅葉を楽しみながら軽快に下った。「しらみずの湯」で一浴して帰りのバスに乗り込んだ。この日出会った登山者は14人だった。