AT互換機自作

従来はMac派で、あまりWindowsは使っていませんでしたが、会社に入り、Windowsマシンを所有する必要性も高まったので、よし、どうせなら自作してしまえ、と昨年10月に秋葉原で部品を買い集め、AT互換機を自作することにしました。でも欲張りな私は、せかっく作るのにWindowsマシンだけにしておくのはもったいないと思い、フリーのUNIXもインストールすることにしました。というわけで、現在、我が部屋には、Mac(漢字Talk7.5.5)、Windows95、UNIX(FreeBSD2.2.1)の3大OSが共存しています。

PC自作のメリット

  1. 名の通ったメーカー品に比べると、若干安い。
  2. 自分の要求にカスタマイズしたものが得られる。
  3. ハードに関する知識が少し深まる。
  4. トラブル対処能力が身につく。最悪の場合は、一からやり直せばよい。
  5. 所詮、自分が作ったものなので、思い切った改造・実験が出来る。部品を交換していけば、時が経てもある程度は最新の状態に保つことが可能。

以上のようなメリットがあると勝手に判断し、自作に踏み切りました(後に、実際はどうだったかコメントします)。では、材料と調理法、完成品をご覧ください。

PC自作のための材料(私の場合)(金額は1996年10月購入価格)
マザーボード ASUSTek P/I-P55T2P4/200 日本語マニュアルも付属していたが、記述に誤りがあった。18,000円。
CPU Pentium 150MHz 3,2000円。今なら、当然MMXに出来る。
メモリ 16MB×2、EDO60nsノンパリ。 これで2万円強。現在はもっと安い。
IDEハードディスク Quantum製1.2GB。 22,000円。Windows専用マシンとして使うなら、これだけでも良かった。
SCSIハードディスク Quantum製2.1GB。 UNIX専用とした。32,000円。
グラフィックスカード ATI VIDEO XPRESSION ATI_Mach64仕様。ビデオメモリ2MB。24,000円。
SCSIコントローラ Adaptec AHA-1542CF 業界標準のホストアダプタ。SCSI機器を使わないなら必需品ではない。24,000円。
CD-ROMドライブ パイオニア4.4倍速。今なら、もっと高速なものが買える。 12,000円。SCSI対応。
FDドライブ ?製3.5インチ。 つい買うのを忘れそうになるので注意。3,800円。
サウンドカード Sound Blaster16 音がいらないならもちろん必需品ではない。11,000円。
スピーカー サンワサプライ製DC-691 同上。3,400円。性能より安さを追求した。
ケース KN-930 ミドルタワー型。電源250W。12,000円。まあ、作業しやすい内部空間を持つ。
キーボード テクノバード製英語101キーボード。 4,000円。キータッチはなかなか良い。
マウス Genius Mouse3 2,000円。X-Windowでの使用も考え、3ボタンマウスを購入。
CPUクーラー ?製。 やはり買うのを忘れそうになるが必需品。かなり怪しいものを買ったので、金具を力で曲げないとはめられなかった(笑)。1,800円。
OS MS-DOS6.2・MS-Windows3.1、アップグレード版Windows95。及びFreeBSD(書籍の付録)。 Windows関連全部で20,000円くらい。

大雑把な料理手順(多少、人の好みや状況により前後する場合がある)(Windows95の場合)

  1. マザーボードの設定
  2. CPUのマザーボードへの取り付け
  3. メインメモリをボードに装着する。
  4. マザーボードを、ケースに取り付ける。
  5. マザーボードに、各種ケーブルを接続する。
  6. マザーボードに、ISAカード・PCIカード(ビデオカード・サウンドカードやスカジーカードなど)を装着する。
  7. ケースのドライブベイに、FDD・HDD・CD-ROMドライブを装着する。電源ケーブルを、各ドライブに接続する。
  8. マザーボードのフロントパネルLED用ピンとLEDケーブルを接続する。
  9. もういちど、今までの各接続を見直す。キーボード・マウス・モニタ等を組み立てられたパソコンに接続する。
  10. DELキーを押しながら電源を入れ、BIOS設定をする。
  11. MS-DOSのセットアップディスクを用いて、ハードディスクのパーティションを設定する。その後、インストーラーの指示に従い、MS-DOSのインストールを行う。
  12. MS-DOSがCD-ROMドライブを認識することに成功したら、アップグレード版Windows95CD-ROMを用いてWindows95をインストールする。
  13. やっと完成。ふー。

完成写真。左隣に見えるのは、モニタ・モデムを共有しているPowerMac7500/100。

<コメント>

最初に述べたメリットにつていは、組み立て後も、大体は間違っていなかったと思います。MS-Office等のWindowsアプリケーションも、快適に動作しています。ただ、上の表を見ても分かるとおり、それほど安く仕上がったわけではありません(現在なら、同じ機能のものなら、もっと安く出来ますが)。表の中でWindowsを動かすのに最低限必要な部分のみを合計すると、OS込みで17万円程度(1996年10月現在)ですが、いろいろ付けたので、結局25万円程度かかってしまいました。まあ、お金には変えられない部分もあるので、面倒を厭わない方には、お薦めします。

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