レギュレータ(大問題発覚!!)
矢印で示すヒートシンクのついた部品がレギュレータ。レギュレータは発電電圧を一定にする(14V程度にする)ための部品だ。これがないと、オルタネータの電圧は14Vを大きく超えてしまう。
はずして裏側をみたら、純正品だった。「126000ー・・・」とかの印字があることから、そう判断できる。
ここで大問題が発覚。レギュレータのプラスチック部分にクラックが入っていたのだ。しかも2カ所。
オーバートルクで締め付けたためクラックが入ったのかとも思ったが・・・ネジの頭が当たる部分は金属製のヒートシンク、その下側は金属端子となっている。つまりオーバートルクでクラックが入るにしては状況がおかしいのだ。
ここで、私が保有している壊れたレギュレータコレクションの一部を見ていく。
場所は異なるが、クラックが入っている。
一般的には、レギュレータが壊れると「割れる」「中身の樹脂が出てくる」と言われている。今回の購入直後のオルタネータは、壊れかけのレギュレータが組み付けられていた可能性が高い。このオルタネータの寿命はそんなに長くはなく、雨水の侵入によって今日・明日壊れてもおかしくない状況である。
レギュレータが壊れると、「発電しない」、「14Vを超える電圧が発生する」のいずれかの症状が現れる。最悪なのは後者の場合で、16V〜18Vという電圧が発生する。過大な電圧がかかることから、ECU・オーディオ・メーターなどの電装品が次々と壊れていく。
レギュレータのネジは新品に交換されているわけだから、2カ所のクラックを見落とすかねえ。そうでないならば「車に取り付ける前のリビルトオルタネータを分解するバカはいない」と、高をくくっていたのだろうか。いずれにせよ、企業姿勢が問われるべき事例だろう。
なお重ねて述べると、リビルト品は一品一品状況が異なる。今回不具合があったからといって、全てのリビルトオルタネータで同様の不具合が起こっているというわけではない。
今回はこれでおしまい。次回はレクチファイアやベアリングを中心に見ていく。