冷却効果を上げるための考察

 少し条件を変えた実験を行ってみた。それはラジエターファンにかける電圧を12Vから8Vへと落としてみたのだ。電圧を落とすことでファンの回転数は下がる。当然空気の量も減ってくる。本来なら送風量で比較すべきだが、簡易的な実験なのでそこまでしない(風量測定器を持っていない)。体感でいうと、送風量は半分程度に低下したように思えた。



 実験結果がこれ。左が純正、右が3層アルミラジエターである。純正とアルミで変化しないのは当然として、ファンの電圧を8Vにしても、12Vの時と大差無い。つまりこのラジエターは性能的に飽和していたのである。何をやっても効果があがらなかったのは、飽和のせいだった。

純正ラジエター 3層アルミラジエター


 ではどのようなラジエターであれば、この飽和をブレークスルーできるのだろうか。下の図は、3層ラジエターを模式的に示したものである。熱い冷却水が3層へ同時に流れ込む。



 これを次のようにする。図の一番右の層に熱い冷却水を通して冷却する。その後、中央及び一番左の層に通してさらに冷却する。これだったら投影面積が2倍になって、性能の飽和がブレークスルーできると思う。



 最後になったが、アルミラジエターの効果を強いて上げるなら軽量化だろう。ジムニーの場合、1kg程度軽くなっている。