BLAZE ネクストクルーザーEV、バッテリー
EVで気になるのはバッテリー。普通のEVは、バッテリーはフロア下にあるのだが、こいつはボンネットの中にあった。
バッテリーのスペックは、57.6V・2.8kW。満充電で約50km走行可能とのこと。充電方法は、車に給電口はなく、バッテリーパックを取り外して専用の充電器で充電する。そのため、出先で注ぎ足し充電をするためには充電器を持ち運ぶ必要がある。またバッテリーパックを取り替えることで、バッテリーが空になってもすぐに走行可能となる。
これはインパネにあるメーター。液晶画面が一部黒くなっているのは、カメラのレンズについている偏光フィルターの影響であり、実際は何の問題もない。メーターの右半分はスピードだが、左半分はバッテリー残量の表示となっている。電池の形状をした表示は4つのセグメントで構成されており、その下にはバッテリー電圧が表示されている。
ちょっとここで考えさせられる事態が・・・冒頭にJR別府駅から旧ホーバー基地まで往復すると書いたが、そのトータルの走行距離が約40km。カタログスペックの走行距離が約50km。走行状態やバッテリーの劣化度合いを考えると、往復はギリギリ可能な距離だった。実際、走行距離が増えるに従ってバッテリー表示のセグメントがどんどん少なくなっていった。バッテリーの電圧表示値も下がってくるし、加速の仕方によっては一時的にがくんと電圧が低くなった。
途中で充電もできないので、セグメントの数が1つになったとき、電欠にならないかどうかレンタカー会社に聞いてみた。
「もしもし、バッテリーの電圧がどんどん下がっていって、アクセルを踏み込んだときに○○ボルトまで急に電圧降下するようになったけど、この電圧だったらあと何キロぐらい走れそう? それとももうヤバイ? ゆっくり走った方がいい?」。
返答はこうだった。「バッテリー表示のセグメントの数でしか判断していないので、あとどのくらい走れるかはわからない」
この返答には参ってしまった。バッテリー表示のセグメントの数だけ見るという、極めて表面的な見方しかしていなかったためだ。普通は、加速した際にバッテリー電圧が何ボルトまで降下したらヤバイとかいう、加速と電圧を絡めた総合的な判断が下されると思うのだが
。物事を判断する際、私もこのような表面的な見方をしている場合があるのではないかと反省したしだいである。
今回はこれでおしまい。次回は下回り並びに、定期運行が復活する大分のホーバークラフトなどを中心に見ていく。