どこかで見た!? カタログの風景、その2
お次はこれ。着目したいのは、Music Cityと書かれた建物。この場所の特定に挑戦したい。
矢印で示す山は、黄金山という山である。ここまでは一発で特定できる。
赤線で示す黄金山の形状を見ると、左の一部が平らになっており、それ以外は富士山のような形状をしている。また白矢印で示す建物の影を見ると、日の当たり方から・黄金山の位置関係から写真左が東と考えられる。
上述の黄金山の形状が確認できる場所は限られている。国道2号線沿いのストリートビューをみると、下の写真の方角から撮影されたのではないかと考えられる。
ストリートビューでよくよく探すと、Music Cityと書かれた建物は存在しないが、背景の建物によく似たものを発見した。窓の位置関係がそっくりである。柱の太さが異なるが、近年になって耐震補強工事を行った可能性もある。Music Cityと書かれた建物は、この付近にあったのか???
確認のため現地を訪れた。すると幸運なことに、背景の建物の住民と話をすることができた。結論はというと、この近くにMusic Cityと書かれた建物は存在しなかった。昔は田んぼばかりだったとのこと。また背景の建物は耐震補強工事を行ったことはなく、40年前から今と同じ形状とのことだった。
田んぼばかりの話は、国土地理院の国土変遷アーカイブ空中写真でも確認できた。う〜ん、残念。撮影場所の特定は本当に難しい場合がある。そうはいっても現地に行く前に事前にストリートビューであたりを付けることができるので、昔よりもずいぶん楽になってはいるが。