8Cと13Bの比較、その1

 MX-30の一部仕様に搭載されているレンジエクステンダー。レンジエクステンダーとは文字通り「距離を伸ばす」。走行距離の短いEVの欠点を補うべく、バッテリーが少なくなったらエンジンで発電し、距離を稼ぐというシステムだ。その発電用エンジンとして採用されたのが、RX-8で途絶えていたロータリーエンジンである。このエンジンに付けられた型式が8C。コスモスポーツから始まったマツダ量産のロータリーエンジンは、全て2ローターもしくは3ローターだったが、今回初めて1ローターのロータリーエンジンが量産化された。13Bとの比較パネルがあったので、それを中心に見ていく。


 まずローターの違い。8Cの方が径が明らかに大きい。8CのCはローターの径を表す呼び値で、AからCに向かうほど径が大きくなる。



 次はローターハウジング。1ローターあたりで比較すると8Cの方の厚みが少しだけ薄い。ちなみに8Cの8は厚み方向の呼び値だ。例えば13Bの2ローターロータリーエンジンをベースに考えると、787Bに搭載された4ローターロータリーエンジンでは2倍の26Bになる。一方この呼び値は結構ざっくりで、ユーノスコスモに搭載された3ローターの20Bエンジンがあるが、13Bから比例計算して呼び値を求めると、正確には19.5Bになる。キリが悪いので四捨五入して20Bにしたのだろう。8Cに至っては、計算値との乖離が大きい。



 8Cのサイドハウジングはアルミ製。