コンパレーター方式での作動確認

 先ほど改造したユニットを実車に取り付けた。結果はというとうまく作動しなかった。IG ONの時はチャージランプが点灯し、ここまでは狙い通り。エンジンが動き始めると、チャタリング(リレーが激しくカチカチ鳴る)が発生し、チャージランプが点滅もしくは薄暗く点灯してしまった。



 チャタリングするということは、F端子からパルス状の信号が出ていることを意味している。オシロを繋いで確認すれば確実なのだが、そこまではしなかった。従って、F端子の電圧はエンジン回転数に応じて連続的に変化するのではなく、エンジン回転数が低い時は12Vのパルスがたくさん出て、回転数が高いときにはパルスの数が少なくなっていたのだった。上のグラフは、当初想像していたF端子の電圧(誤り)、下のグラフは実際(といってもイメージ)である。



 チャタリングをなくすには、断続するパルスの影響をなくしてしまえばよい。そこでC6を470μFに大幅アップし、さらにフォトトランジスタが入っていたところに12kΩの抵抗をつけた。他の部品の変更はない。



 すると正常に動いた。IG ONの時はチャージランプが点灯し、エンジンがかかると消灯した。


 なおこの回路には実用上は問題ない欠点がある。エンジンを止めた直後に再始動させる際、チャージランプが点灯しないのだ。理由はC6の容量が大きいため。もう少し小さくすれば問題はほぼ解消されるだろう。






 できたできたと思っていたところ、コンパレーターなんて使わなくていいじゃないということに気がついてしまった。12VのパルスがF端子から出ているためだ。コンパレーターを使用する理由は、連続的に変化する電圧を検出してリレーを制御するためだったのだが、パルスだからその必要がなくなったのである。で、下のような回路で良くなってしまった。ほんと、コンパレーターの意味が無い。





 コンパレーター方式はこれでおしまい。次回はレギュレーター交換方式をお伝えしようとしたのだが・・・オルタネータを分解して気がついてしまった。このオルタは80A程度の発電できるオルタより、直径が少し大きいことを。そして調べて知ってしまった。このオルタは120Aまで発電できることを。というわけで、次回は急転直下のネタ変更、ブラックオルタネータを完全に超えた! MAX 120Aオルタネータの製作、をお伝えする。