あなたはインターネットをする資質があるか

インターネット層の拡大と、それにともなう問題の発生
 このサイトを作った当時、設定した読者層は「パソコン通信をある程度経験した人」でした。しかし、現在はパソコン通信を経験したことがないどころか、パソコンをさわったこともない人が携帯電話経由でインターネットにアクセスするのが当たり前になってきた状況です。何が言いたいのかというと、このサイトにもう1段階レベルを下げた初心者向けのコーナーが必要なのかなあと感じ始めたということです。そこで、新コーナーを作りました。



あなたはインターネットをする資質があるか
 いきなり出ました。今までこのサイトで問うてきたのは「ホームページを作る資質があるか」ということでしたが、今回はそれ以前の問題を云々していきます。
 結論から言います。短気な人、我慢のできない人はインターネットに手を出すべきではありません。といってもこれからIT革命がどうのこうので、必然的にみんなインターネットに出ざるを得ない環境に置かれていこうとしているのですから、そういうことをしない人間にみんなが変わっていかなければなりません。それを知らずしてインターネットの世界に入り込むと、ちょっとしたきっかけから他人を傷つけ、また自分も傷つけられます。
 例えばよく掲示板でもめ事が起こりますが、それを増長させる要因として「我慢できない人」が該当する場合がほとんどです。で、そのもめ事のパターンはだいたい決まっていて、絶対に答えのでない(十人十色の答えが出る)議題をもちだして、「私の意見が絶対に正しい」と書き込んだ人がいると、それに対して「おまえの考え方は間違っている」と誹謗中傷する人(短気な人)が出て議論は泥沼化、最後には「くだらないからもうやめろ」の怒号罵声(我慢できない人)がでて滅茶苦茶になって終わりを迎えるというものです。
 さてこのようなもめ事が発生した場合、誰が傷つくのでしょうか。答えは全員です。気まずい雰囲気で終わるのですから。ただ、傷つけられるレベルには違いがあります。最も傷つくのは「絶対に答えのでない議論を持ち出した人」、2番目に傷つくのは「おまえの考え方は間違っている」と誹謗中傷の書き込みをした人、最後は怒号罵声を書き込んだ人です。なぜそういう順番になるかというと、絶対に答えのでない議論では勝てるわけがないからです。従って一番傷つくのは「絶対に答えのでない議論を持ち出した人」になります。Yahoo掲示板に行くとよく分かります(笑)。よく「トピ主がアホだ」で終わってますよねえ。2番目は反論した人。「おまえもアホだ」で終わりです。



過ちはまた繰り返されるというのか
 こういうことを繰り返さず、自分も他人も傷つけないようにするには、具体的に3つの方法があります。1つは絶対に答えのでないような議論、例えば「白色より赤色の方が絶対きれいだ」というよな論題を持ち出さないこと、2つ目はそのような論題に対する誹謗中傷をしないこと(短気でないこと)、3つ目は仮に無意味な論題と誹謗中傷が出ても無視すること(我慢すること)です。裁判の場ではないのですから、沈黙は相手に屈したことを意味するものではありません。とにかく無視することが最善策です。相手はこちらが騒ぎ立てるのをみて喜ぶだけですから。実はこれこれこそ、パソコン通信で10年かけて不文律として作られたルールだったのです。それがパソコン通信どころかパソコンさえも使わなくてもインターネットができる環境になってしまったがために、一気に崩れ去りました。話しは横道にそれますが、この不文律を作り上げてきた10年間で、日本のパソコンのCPUは主にZ80から8086, V30, 80286, 80386, 80486と飛躍的な進歩を遂げてきました。が、人間(この場合は日本人)の進歩はわずかこれだけのものでしかなかったのです。それがまた崩れ去るとは・・・初期のパソコン通信を経験したものとしては残念でならないと共に、また10年かかるかと思うと、いやインターネット人口が爆発的に増え続ける限りはずっとこの問題がつきまとうと思うとやりきれない気持ちになります。しかし、この問題を少しでも解消できればと思い、またパソコン通信を経験したことのある者としてこの警鐘を鳴らし続けなければならないと考えている次第であります。が、どこまで伝わるのか。特に携帯電話経由でインターネットにアクセスする人はオッペケペーな人が多いので・・・



インターネットを快適に使いこなすには
 先ほども述べたとおり、インターネットを快適に使いこなすには、1.短気ではないこと、2.我慢することができる人間にならなければなりません。この2つを満足するにはどうしたらよいでしょうか。ここで言う「短気」の定義ですが、それは「すぐに怒りを文章化して掲示板やメールに書き込む人」をさします。怒る・怒らないの基準は、その人の性格や今まで育ってきた環境・現在置かれている環境により変わってきますので、いまさらどうしようもありませんし、一概にこうすれば短気が直ると言うことはできません。ただ、掲示板に不合理な反論を書き込んだり、誹謗中傷すること・それに対して反論することを「我慢」することはできるはずです。
 ではどうすれば我慢できるようになるのでしょうか。その秘訣は、1.慣れ、2.前向きな捉え方、で我慢できるようになるのではないかと考えています。まず「慣れ」ですが、これは誹謗中傷の嵐の中をくぐり抜けてくると自然と慣れてきます。要は誹謗中傷に対して鈍感になれば、結果として我慢したことになるということです。何度も書きますが、裁判の場ではないのですから、沈黙は相手に屈したことを意味するものではありません。とにかく無視できるようになることが最善策なのです。
 次に「前向きな捉え方」ですが、誹謗中傷があっても「この人はこの程度のつまらない人間なんだ」と思いましょう。相手にしてはいけません。これが前向きな捉え方の我慢です。相手にすれば、ますます議論を泥沼化させます。



もう1つの条件
 さらにインターネットを快適に使いこなすようになるためにはもう1つ条件があります。「見返りを求めない」人間になることです。例えば掲示板で質問があったとしましょう。その質問答えたとしても、お礼の返事が来ることはそんなに多くありません。「なんて失礼なやつだ」と、いちいち思っていたらインターネットなんかやってられませんし、それに対する不満不平を掲示板に書き込まれても迷惑なだけです。まあこの条件は我慢の範疇に入るのかもしれません。


 というわけで、今回は「インターネットをする資質があるか」という題目を取り上げてみました。インターネットの世界では、わざと喧嘩を売ってくるようなまねをする人もたくさんいます。繰り返しになりますが、彼らをいちいち相手にしていては、快適にインターネットを使いこなすことができません。誹謗中傷を受けたとしても、ここは1つ「忍の一字」で嵐が過ぎ去るのを待ってください。忍の一字ができないと、ますます泥沼化させるだけです。