海外図書紹介 レスリー・ニールセンの『裸の真実』

 書名:The Naked Truth
 著者:Leslie Nielsen and David Fisher

 ISBN :0-671-79578-3
 出版社:Pocket Books
 価格:C$13.00 (U$10.00)
 出版年:1993


<内容>
「裸の銃を持つ男」シリーズでスターとなったレスリー・ニールセンのパロディ自伝。全編「裸の銃」調にナンセンスなギャグをちりばめ、自身の映画人生−ブリジット・バルドーやエリザベス・テーラーとの共演や、「007」「アラビアのロレンス」「エデンの東」「俺達に明日はない」等への出演、ミシェル・ファイファーとの結婚といった「架空」の思い出を綴っている。おそらくグルーチョ・マルクスが数々のユーモア本を書いたのにあやかろうとしているのだろう。裏表紙には「本書はフィクションであり、登場する人名、キャラクター、地名や出来事は著者の想像の産物か架空のものです」とある。

 もっとも内容はフィクションばかりではない。彼がカナダ北部で生まれ育ったというくだりは本当のようである。また日本ではあまり知られていないがSF映画の古典的名作「禁断の惑星」に彼は出演しており、そのポスターや写真も載っている。(一応映画辞典でも調べてみたが、たしかに出演者の中にレスリー・ニールセンという名前はある。同姓同名の人でなければだが。)

 全288ページ。


<引用>
 卓越したドイツの哲学者フリードリッヒ・ニーチェはかつて、人生を本当に理解し、それを楽しむためには、映画を見ることが不可欠であると書いた。数年後、彼は名著『グバート・デー・ブルス』(ブルースの誕生)の中で、あの有名な警告を発している。『しかし決してジューイーフルーツを買ってはいけない。なぜならそれは歯にくっつくからだ。』」(5p)

「かつて私は妻にこう訊ねたことがある。『もし私が全ての財産を失って、しかも職もなくしたとしたら、それでも私を愛してくれるかい?』彼女はすぐにこう答えた。『もちろん、あなたを愛するわ。あなたと別れてとてもとても淋しいでしょうから』」(177p)


<入手先>
 94年3月、カナダ・トロントの本屋で13カナダドルで購入。


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97年1月1日作成