ミニエッセイ [憂鬱とメンタルヘルス]

Written by 中原 憬


All Rights Reserved. Copyright(C) 2005, 2019, Kei Nakahara

憂鬱とメンタルヘルスに関するとりとめのない
日々の短い雑文です。

専門的な医学知識に基づいた文章では
ありませんのでその点は予めご了解ください。

2019.08.15 更新


癒しの広場



久石譲の名曲「風の伝説」を聴きながらどうぞ






No.42 うつ病と躁うつ病

うつ病と診断された患者の約10人に1人は、のちに双極性障害(躁うつ病)と診断されています。

双極性障害(躁うつ病)は、気分が高揚する躁(そう)の状態と
気分が落ち込む鬱(うつ)の状態が交互に現れる病気です。

うつ病と診断されたのにもかかわらず、その後極端にハイな状態が出るようだったら
(年に数日〜数週間程度でも)、双極性障害(躁うつ病)を疑わなければなりません。
別な病気であり、処方される薬は全く違い、逆効果になることがあります。

最初は、うつ病が治ってきたと受けとめられて、発見が遅れがちになりやすいため
双極性障害(躁うつ病)と診断されるまでに要する時間は、平均約10年もかかるそうです。


誤診されやすい双極性障害(躁うつ病)ですが、見極めるポイントは

1.睡眠時間が2〜3時間が数日続いても短くてもやたら元気
2.周囲の迷惑を顧みないほど積極的
3.ささいなことでイライラして常に自分が正しくて偉いという態度をとる

だそうです。

双極性障害(躁うつ病)に対して理解が深まると、ああ、あの人も双極性障害(躁うつ病)
だったんだろうな、という人に結構思い当たります・・・。職場でも、SNS上でも、芸能界でも。


[2018.10.09]

No.41 すぐにイライラを鎮める方法

イライラは、基本的には三大欲求(睡眠欲、食欲、性欲)を満たすことで収まります。

しかし、職場や学校などで寝るわけにはいきませんし、食事の時間も決まって
いますし、ましてや性欲を満たすことなどできるはずもありません。

そもそも、これらが欲求が満たされている状況なら、最初から
イライラすることもありませんよね。

こんなときには、「タウリン」が配合されている栄養ドリンクを飲むことで、
すぐにイライラを鎮めることが期待できます。お勧めは「リポビタンD」です。

    ※    ※    ※

イライラしている状態とは、脳細胞が興奮しニューロンがひっきりなしに
電気信号を出し続けている状態です。

このようなときにタウリンを投与すると、ニューロンの興奮性を示す
膜電位の値が劇的に低下するという研究結果が明らかになっています。
(「「幸せ脳」は自分でつくる」久恒辰博 著 講談社α新書より)

タウリンは抑制性神経伝達物質として想定されているほか、
血圧上昇に対する下降作用があるとされています。
Wikipedia「タウリン」より)

「リポビタンD」にはタウリンが1000ミリグラム配合されています。
コンビニで1本150円程度で売られており、簡単に入手でき、
カバンや机の引き出しに常備しておくこともできます。

なお、大手スーパーのプライベートブランドの製品には、さらに廉価で、
タウリンが2000ミリグラム、3000ミリグラム配合されているものもあります。
お近くの大手スーパーで探してみてください。


写真はイオンのタウリン入り栄養ドリンク。左から1本48円、73円、73円(税込)

もちろん、自制できないほどイライラする場合は、専門家に相談することが大切です。
日常生活の中で、無理のない範囲で自己コントロールするときにご参考にしてください。


※カフェインの量が多いことを売りにしているエナジー系ドリンクでは
逆効果になってしまうおそれがありますので、ご注意ください。


[2018.07.16]

No.40 扁桃体(へんとうたい)と食べ物の好き嫌い

心のバランスを崩す人は、食べ物の好き嫌いが多い傾向があると思います。

これは、好き嫌いによって脳に必要な栄養素が不足し、脳が活動しにくくなるという
単純な理由のほかに、元々、その人の脳の扁桃体(へんとうたい)が活発に
活動しているために、好き嫌いの振れが激しいという理由があると思います。

扁桃体は、情動に関連した反応を処理し、記憶を固定する役割を持っています。
好悪、快不快の判断をし、これらの対象を「不安」や「恐怖」として記憶し、
対象に対する一定の心身の反応を作り出します。

扁桃体
赤い部分が扁桃体です

この扁桃体の役割によって、人は危険な状況や敵を避けることができます。
ヘビやクモが怖かったりするのも扁桃体が学習した情報が反応するからです
(実際、扁桃体が損傷した人は、平気でヘビを持ってしまうそうです)。

多くの子どもがピーマンやにんじんを嫌いなのも、これらの苦みが体にとって
有毒なものかも知れないと扁桃体が反応してしまうからでしょう。

食べ物に好き嫌いが多い人は、生まれつき扁桃体が活発であることが考えられます。

もし、自分は食べ物の好き嫌いが多いと思う人は、生まれつき扁桃体が活発であり、
その結果としてストレスが溜まりやすい体質である可能性が
あることを気に留めておくとよいと思います。


[2018.05.05]

No.39 ストレスホルモンとうつ病

扁桃体は、ストレス刺激に反応し、警報を発する役割を持っています。
扁桃体は、副腎にストレスホルモンを分泌するよう指令します

ストレスホルモンは、本来は、「不安」や「恐怖」のもとに対して
「闘う」か「逃げる」かさせるために、体を臨戦態勢に整えるためのものです。

すなわち、心拍数を増やし、末端の血管まで巻き付いている自律神経を締め上げ
血圧を上げることで、体を激しく動かせるように準備します。また、闘争によって
流血したときのために、血液を固まりやすくするといわれています。

太古の昔は、主に敵と出会ったときに発動される臨戦システムだったのですが、
現代では心理的に負荷がかかったときにも頻繁に発動されるようになっています。

現代の日常生活の中では、ストレスホルモンが分泌されても、殴りあう相手もなく、
その場から逃げ出すこともないので、臨戦態勢がオフにされないまま、
自律神経の興奮状態が長く続いてしまいがちです。
こうなると、過剰にストレスホルモンが体内に分泌されてしまいます。

長期間ストレスにさらされ続ければ、心臓や血管に負担をかけるだけではなく、
ストレスホルモンが一定量を超えることで、脳の海馬(記憶との感情の部位)の
神経細胞を損傷することが最近の研究でわかっています。

この海馬の損傷が、ストレスによるうつ病発症のメカニズムといわれています。

[2018.05.05]

No.38 扁桃体(へんとうたい)とメンタルヘルス

神経科学の一般的な結論として、扁桃体が精神状態に重要な役割を持ち、
多くの精神障害に関係していることが示されているそうです。

メンタルヘルスで重要なことは、ストレスの原因を避けることだといわれています。
扁桃体にストレスの刺激を与えないことが肝心です。

扁桃体に強い刺激を受けると、PTSD(心的外傷後ストレス障害)となるおそれがあります。

PTSDに対する治療には、不安や恐怖を感じるような行動を自ら繰り返し体験する
「長期暴露療法」があります。その状況を繰り返し、扁桃体の反応を
弱めていくことで症状がよくなると考えられるそうです。

ストレスの原因を避けることができなかった場合(死別による精神的ダメージの場合、
ストレスの原因を避けることはできませんので)、次に重要なことは、ネガティブな
過去の記憶を何度も回想したり、ネガティブな未来の想像を頭の中でぐるぐると考えない
ことです。「マインド・ワンダリング(心の迷走)」に陥る時間を減らすことが大切です。

本来なら、その場限りのストレスで済むはずのものを、繰り返し想起してしまうことで
何倍、何十倍、何百倍もの刺激を扁桃体に与える結果になってしまいます。


[2018.05.05]

No.37 不安をコントロールするために

不安は、決して野放しにしてはいけない最も危険な感情です。
あなたの心の中を不安でいっぱいにしないようにしなくてはいけません。

不安は神経症の基底となる感情といわれています。
もし、不安を好き勝手にさせていたら、心をボロボロにされてしまいます。

不安をコントロールするためのいくつかのコツがあります。

コツ1寝る前にネガティブなことは考えない

人間は体を横にして目をつむっていると、悪い方に妄想が広がるようにできているようです。
眠る前に不安になるようなことを考えていれば、眠り損なってしまったり、睡眠が浅くなってしまったり、体調を崩す一因になってしまいます。
メンタルヘルスを管理する上でいちばん大切なことは、充分で深い睡眠の確保です。

寝る前にネガティブなことを考える習慣は、断固、破棄しないといけない悪習です。
布団に入ったら、嫌なことは忘れてひたすら寝ましょう。


コツ2不安には光を当て、解決する糸口をつかむ

人間は正体のわからないものに恐怖を覚えます。漠然とした不安を持っているとしたら、自分が何に不安を感じているのかはっきりさせることが大切です。
現実的な問題に落とし込むことで、不安はその一回り小さな実体を明らかにするでしょう。

一歩踏み込んで正面から向き合って問題点を明確にすれば、あとはその解決策を探っていけば状態はよくなるはずです。自分一人の力では無理だと感じたら、周りの助けを借りてください。特に、どんな分野にも専門家がいるものですから、彼らの力を頼るとよいでしょう。



[2017.08.03]

No.36 不安を認識するために

不安を抱え続けることは脳に負担を掛けます。
負担を掛け続けると、脳の一部である海馬がダメージを受けてしまい
メンタルに不調を招いてしまいます。

不安を抱え続けないようにするためには、まず自分が不安をどのくらい
持っているか自覚する必要があります。そうすることで、
少しずつでも不安な気持ちをコントロールしていきましょう。

不安に関するチェックリストを作ってみました。
あてはまるものにチェックを付けてみてください。

睡眠に問題がある
 朝早く目が覚めてしまう
 寝るときに過去の失敗を繰り返し考えてしまい寝つきが悪い

将来への不安がある
 将来が真っ暗で先が見えないと感じる
 死にたいと思うことがよくある

劣等感が強い
 人より劣って思えて仕方がない
 人より不幸に思えて仕方がない

視線に敏感になっている
 会話するときになるべく相手と目線を合わせないようにしている
 マスクで表情を隠したい
 視線が怖いので電車になるべく乗りたくない
 きょろきょろと周囲を確認しがち
 壁のシミや天井の木目などが人の顔に見える

音に敏感になっている
 電話、インターホン、目覚ましが鳴ると飛び上がってしまう
 眠るときに時計の秒針などの小さな音が気になる
 シャワーを浴びているときに後ろから何かに襲われそうで怖い

動作を過度に繰り返してしまう
 必要以上に繰り返し掃除をしてしまう
 必要以上に何度も手洗いをしてしまう

悪意に敏感になっている
 誰かが悪口を言っていないか気になる
 家に居ると近隣の会話が気になる

居場所を守ろうとする気持ちが高くなっている
 家のカーテンを閉めっぱなしにして暗くしている
 家の戸締りを何度も確認しないと気が済まない

大切な人を守ろうとする気持ちが高くなっている
 家族・恋人・友人が嫌がってもしつこくメールやLINEで連絡を取ってしまう
 家族・恋人・友人の病気に過剰に反応してしまう

寂しかったり、怖かったりする
 夜電気を消して眠ると暗闇が怖い
 起きているときにTVやラジオを点けっぱなしにしている

依存に傾いている
 タバコやアルコールの量が増えた
 甘いものや脂っこいものの消費が増えた
 過度に飲食するようになった
 一日中SNSから離れられない
 ネットショッピングなどの買い物が増えた
 宗教や開運グッズや占いの出費が増えた

チェックした数は、自分の心の状態を把握するための参考にしてください。
 4 以上、チェックがついている場合は、心が落ち着く時間を増やすようにしてください。
 8 以上、チェックがついている場合は、十分な睡眠とバランスのよい食事を心がけましょう。
 12以上、チェックがついている場合は、専門家の手助けを借りましょう。

[2017.08.03]

No.35 横になった状態から起き上がるための工夫

休日、自宅でやるべきことがあるのに、鬱々としてしまい、
なかなか体を起こせなくなってしまうときはないでしょうか。

TVを見ながら床にゴロンと横になった状態、座椅子やソファから離れられない状態、
起きなきゃと思いつつ布団に横になっている状態など・・・。

そんなときには、あと5分したら立ち上がろう、○時になったら
立ち上がろうなどと思いつつ、無為に時間を過ごしてしまいがちです。

そんな怠けている自分に自己嫌悪を感じてしまうこともあると思います。
やるべきことをやらずに寝落ちしてしまったり、つい、暗いことばかり
考えがちになってしまい、精神衛生上もよくありません。

そんなときに、起き上がるための小さな工夫の一つです。

まず、TVを観ていたら消します。
次に、十数えたら起き上がると決めます。
そして、い〜ち、に〜、と数え始めます。

このとき、特別なルールがあります。
どんなにゆっくり数えてもOKというルールです。

最後の方になると、きゅ〜〜〜〜〜〜となりますが、
自分が起きる気になるまで、いくらでも伸ばしてOKです。

この方法の良い点は、ぐずぐずしたい気持ちと、やる気との妥協点を
見出しやすくなることです。あと5分とか、○時になったらとかのやり方だと、
その時間にやる気が出なくて逃した場合には、一気に気持ちが緩んでしまい、
さらにあと5分、となってしまいがちです。

カウントダウンすることで、起きることに向けて意識が集中しやすくなります。
自分のやる気の気持ちの波が高まったときをつかまえて、パパッと素早く
カウントダウンを終えて跳ね起きましょう。

ぜひ、試してみてください。

[2017.05.04掲載、2017.08.03更新]

No.34 日光を浴びる重要性について

冬になると、日照時間が短くなることでうつ病になりやすくなります。

これは、光刺激が減ることで「幸せホルモン」とも呼ばれているセロトニンの
分泌が減り、また、メラトニンの分泌が変化してしまい、脳の活動が
低下してしまうことに原因があるといわれています。

日本で年間日照時間が最も短い県は秋田県ですが、
日本で自殺率が最も高いのも秋田県です。

秋田県の自殺率の高さは、農薬の空中散布が多いため(有機燐への暴露
によりセロトニンレベルに異常を来たす)という説や自殺率の高い中高年の
年齢構成比が高いなどの説もありますが、各都道府県の年間日照時間と
自殺率を比べ合わせてみれば両者は高い相関関係がありそうです。

自殺率の高い都道府県の日照時間の順位
 ※自殺率は2011年日照時間は2014年のものを使用していますが、それぞれ最新のものを使った結果です。

※黄色のセルは、ワースト10位内であることを示す

なるべく日光を浴びることを意識した生活を送りましょう。冬場は特に。

[2016.11.13]

No.33 眠れずに精神的な限界が近いときに

ある子どもを亡くした母親の体験談です。

突然の事故で子どもを亡くして、精神的なショックと悲しみから
体調を崩してしまい、食事をして、眠るという
基本的なことができなくなってしまったそうです。

医者に睡眠導入剤をもらったものの、それでも夜眠ることができず、
ますますリズムを崩す結果になったといいます。

張りつめた緊張を緩めることができずに、
心も体も限界に近づいていました。

そのようなときに、アロママッサージの施術を受ける機会を得たそうです。
夢と現実を彷徨うような心地良さの中、
彼女はひととき、悲しみから解放されました。
−−−その晩、初めて朝まで眠ることができたそうです。

張りつめた状態から脱するのにはまず、身体から緩めるのが近道であり、
脳の本能を司る部分にダイレクトに届く香りを用いて行う
アロマテラピートリートメントはとても有効な手段とのこと。

私自身の体験からも、このようなアロマを使ったマッサージは、
究極の癒しを得る方法だと常々考えています。

初期のエッセイの中で「No.2 半強制的に心を休める方法」として
足裏マッサージを紹介しています。また「No.25 眠れない夜に」でも
睡眠導入剤を超える最終的な手段として紹介しています。

眠れずに精神的な限界が近いときには、ぜひこのようなサロンに行き、
施術を受けてみてください。きっとリラックスすることができます。
自然治癒力、免疫力の向上も期待できます。

専門のサロンは経済的に厳しいという場合は、家族、恋人、友人同士で
マッサージクリームを使って、手足、首、肩、背中などを互いにマッサージ
しあってください。心癒されるリラックスが得られると思います。

[2016.04.25]

No.32 気持ちを穏やかにする方法

気持ちを穏やかにする方法の一つにグルーミングがあります。
日本語で言うと身づくろいです。
自分の体の手入れをすると落ち着けます。

具体的には、お風呂に入る、手足の爪を切る、耳かきを使う、
眉毛を整える、無駄毛の手入れをする、リップクリームを塗る、
ハンドクリームを塗る、髪をブラッシングするなどの行為です。

あちこちに散らばっていた気持ちが自分自身に向かうことで、
心をまとめることができるような気がします。

鏡を見て対外的な身なりをきれいにすることで、
世界の中での自分の姿を再確認する機会にもなります。

そして、体を清める行為は、心も清めます。

休日には、ゆっくりと時間をとって体のメンテナンスをしてみてください。
リラックス&リフレッシュできますよ。

[2015.12.05]

No.31 心につっかい棒を入れる方法

落ち込んでいく心につっかい棒を入れる方法です。

それは、綺麗で躍動的な音楽をヘビーローテーションで聴き続けることです。

試しに次の曲を聴き続けてみてください。特別、綺麗でさわやかな曲を
選んであります(もちろん、あなたの大好きな曲でもかまいません)。



20回も聴き続けると、自然に頭の中で音楽が流れるようになります。
そうすると、しばらくの間、心が沈みこんでいくことを防ぐことができます。

歩きながら(広い公園の中など安全な場所で)イヤホンで聴くとさらに効果的です。

ただ、心が完全に沈み込んでしまっている場合は、よく言われるように、
悲しい気分のときは悲しい曲、です。

[2015.11.15]

No.30 体を動かすこと

ストレスに満ちた生活をしていると、体が緊張し続けてしまいます。
すると、血行が悪くなり、呼吸も浅くなるなど、
体のあちこちから不協和音が響きだします。

体を動かすことで、体は緊張から解放されます。

同時に、頭の中で繰り返しがちなマイナスの言葉を断ち切ることができます。
後悔や不安を見つけたがる思考を停止させることができます。

ストレスがあるときに、意識的に体を動かし、
緊張をほぐすようにすることは非常に大切なことと思います。



No.29 心を動かすこと

つらい思いを抱えたまま、感情を動かさないでじっと我慢していると、
心は緊張したまま、マイナスの言葉に反応しやすくなっていき、
やがて鬱状態になってしまうことがあります。

心を動かすことで、心は緊張から解放されます。

−−−泣いて、笑うことが大切です。

悲しみにあったら、子どものようにわんわん泣いてください。
感情のままに、心を大きく動かしてください。

考えるのではなく、感じてください。
いまここに生きて、涙を流し、悲しみを味わってください。

やがて、悲しみの嵐は収まり、心穏やかな状態が訪れます。
心の緊張がほぐれ、一時の安らぎが手に入ります。



No.28 思考と感情

死別の悲しみは吹雪に吹かれるかのようです。

感情を大きく動かして大泣きしてください。
心を動かすことで、心の温度を上げてください。

思考は、この状態をなんとかしようとして、ものすごいいきおいで、
こんなことになってしまった原因を探し回ります。
そして、逆効果のマイナスの言葉ばかりを見つけてきます。

「あのとき、ああしていれば」
「あのとき、あんなことをしてしまった」
「あのとき、私が気付いていれば」

自分を苦しめる結果にしかならない言葉ばかりです。
あのときには、戻れないのですから。

これらの言葉を何度も何度も頭の中で繰り返してしまえば
心の温度をさらに下げていってしまいます。



No.27 Black Dog(=鬱)との付き合い方

次の動画は2012年に世界保健機構(WHO)がYou Tubeに投稿したものに
有志の方が日本語訳を付けたものです。

英語で、鬱(うつ)は黒い犬"Black Dog"と表現されます。このアニメーションでは
実際に黒い犬が登場し、主人公の人生にまとわりつき始めます。

人がどのように鬱(うつ)に煩わされ、どのような気持ちや考え方、症状になり、
そして、どのように対応していけばよいのか、わかるようになっています。



そう、あなたが悪いのではなく、この黒い犬があなたの邪魔をするのです!

悲しみから立ち直る決意をしても、黒い犬があなたにまとわりついて
くるかも知れません。そんなときにぜひ参考にしてください。

絵本はこちら。学校や市区町村の図書館にも広く置いてほしい作品です。

ぼくのなかの黒い犬
ぼくのなかの黒い犬



No.26 涙とため息

暑いときに人は汗を流すことで体を冷やそうとします。
寒いときに人は震えることで体を温めようとします。

同じように、涙とため息にも意味があります。

あなたが、悲しみと絶望に直面したときに涙とため息は出ます。

涙は、感情を吐き出しストレスを大きく軽減する働きがあります。
涙は、心を護るのです。
大泣きしたあとは、幾分か心が軽くなります。

ため息は、深呼吸の一種です。
ストレスから呼吸が浅くなって、血液に酸素が不足しているときの
反応として、胸郭を広げ、吸気と呼気を大きくしているのです。

涙もため息も人前では、はばかられるものです。

しかし、周りに人がいないときには、我慢する必要はありません。
たくさん泣いて、たくさんため息をついてください。

そして、ひとしきり泣いてため息をついたら、
音楽でも聴いて気分を切り替えてくださいね。




No.25 眠れない夜に

あなたは夜眠れなくて深夜そっとこのサイトを見ているのでしょうか。
心と体を癒すためには、よく眠ることが最も大切です。

不眠の対策として私が良いと思う方法をレベル別に分けて下記に
書いてみます。あなたに合う方法があるとよいですね。

軽い不眠 なんとなく眠り損なって寝付けない

なんとなく眠り損なって寝付けない。そんなときに役立つ方法です。
深呼吸と自己暗示を繰り返す
できるかぎり深く息を吸って、ゆっくりと時間をかけて鼻から吐き出します。そのとき自分の呼吸に集中しながら、心の中で「私は落ち着いている」と唱えます。これを3回繰り返します。体に入っている力が抜けて、眠りやすくなります。


癒しの音楽を聴く
ゆったりとした音楽を聴きます。お勧めの曲は、この曲です。
桑野聖の「水の月光」。
魂を癒す極上の一曲。包み込まれるように癒されます。[6:42]
映画「バグダッド・カフェ」のテーマ曲。
伸びやかに響くヴォーカルは絶品。呼吸と鼓動が深くゆっくりになり、癒されます。[5:21]
ピンクフロイドの「marooned」です。
泣きのギターが心に染み込むような名曲です。安らげます。[5:10]

※豪雨や雷の映像があります。
睡眠のための音楽。
穏やかで安らぎに満ちた環境音楽が1時間流れ続けます。[1:00:01]

ラベンダーの香りを嗅ぐ
ラベンダーオイルをティッシュなどに2、3滴染み込ませて、折りたたんだものを鼻にあてがって深呼吸をします。ラベンダーにはリラクゼーション効果があることが知られています。詳しくは「癒しの広場〜身体と心の癒し」ページの「ラベンダー」を読んでください。


ぬるいお風呂にゆっくりつかる
38度ぐらいのぬるいお風呂にゆっくりつかると、副交感神経が優位になり入眠しやすくなります。
人は深部体温が下がるときに眠りに落ちるといわれています。寝るときに体の表面がポカポカと熱くなるのは体熱を放散しているからです。お風呂で一時的に体温を上昇させると、その熱を放散する過程で眠りやすくなるといわれています。



中程度の不眠 悲しみや不安から頭が冴えて眠りつけない場合

悲しみや不安から心が散々に乱れ、気持ちが落ち着かない。目が冴えて寝付けない。そんなときに役立つ方法です。
運動をする
散歩などをして体を動かします。体を動かしていれば、その間悩み煩う思考回路も切れますし、ストレス解消になります。体が疲れれば、その分、夜ぐっすりと眠ることができます。


布団乾燥機で布団を温める
寒い時期限定の方法です。布団乾燥機でぬくぬくに温めた布団は、一時の安らぎと幸せを感じさせ、眠りに誘ってくれます。詳しくは、このページの下の方の「一人寝の寂しさと不眠に」を読んでください。


夜食を食べる
これは私にとってはかなり確実な方法です。食べると眠くなるという単純な原理によるもので、どうしても眠れないときには夜中にカップうどんをごそごそと食べています。また、日曜の夜など、テンションが上がって眠れなさそうなときにも、入眠時間に合わせて計画的に食べています。カップうどんを選んでいる理由は、温かく消化も良く、準備も片付けも簡単だからです。


重い不眠 精神的ショックで興奮状態が続き、何日も眠れない場合

大きな精神的なショックを受けてしまい、気持ちが昂ぶって何日も眠れない、眠くてつらいのに眠れない、そんなときには、体にアプローチして強制的に体を休めます。

睡眠薬をもらう
何日も眠れないときは精神科医に診てもらって、「夜、眠れない」と訴えましょう。すぐに睡眠薬(睡眠導入剤)を出してくれるはずです。いまの睡眠薬(睡眠導入剤)は、ビール1杯よりも安全というデータもあります。一般の薬局・薬店で購入できる睡眠改善薬や漢方の睡眠薬については「癒しの広場〜身体と心の癒し」ページを読んでください。


足裏マッサージを受ける
英国式の足裏マッサージを受けると私はあまりの気持ちよさに全身の筋肉の力が抜けて不思議な気持ち良さの中で眠りに落ちるのが通例です。終わった後は大きな安らぎを得られ、体もリフレッシュできるため、怒りやストレスで気持ちが昂ぶってしまったときなどに、半強制的に心と体をリセットする方法として、とても重宝しています。詳しくは、このページの下の方の「半強制的に心を休める方法 」を読んでください。



No.24 不安を解消するには

不安があるとき、これを解消するには、いまの自分をしっかりと
支える自信と、将来の見通しを得ることが必要でしょう。

自分を支える自信を持つにはどうしたらよいでしょうか。
一つの方法は「あたたかい言葉をかけてもらって
心を抱きしめてもらう」ことです。
「あたたかい言葉をかけてもらって心を抱きしめてもらう」ことで、
自分がここにこうしていてよいのだという承認を得られるのです。

誰も私を抱きしめてくれないし、あたたかい言葉をかけてくれない、と
あなたは寂しく思うのかも知れません。
そういうときには、心優しい相談者に悩み事を打ち明けましょう。

全国のいのちの電話

悩み事は、あなたの将来の見通しを妨げてるもの、そのものです。
あなたが、心優しい相談者に悩み事を打ち明けることで、あなたは
あたたかい言葉で、将来を見通すためのアドバイスももらうことができるでしょう。

ただ、専門的な相談者は直接的なアドバイスはしてくれないものです。
あなたが自分で解答を見出すように会話を運ぶのです。
最初は、もどかしくて、はぐらかされている気がするかも知れませんが、
そういうものだと承知してかかってください。

あなたの人生は、あなたが決めるべきなのです。



No.23 コミュニティの危機とこころのケア

大地震などのさまざまな自然災害や、深刻な事件や事故などコミュニティに
とって危機的な出来事が起きたときに役立つサイトがあります。

コミュニティの危機とこころのケア

一般社団法人 日本心理臨床学会のサイトのコンテンツの一つで、
こころのケアをするための情報が体系的にまとめられています。

WHO版の心理的応急処置(サイコロジカル・ファーストエイド)のガイドや、
避難所での生活支援と心のケアの方法、子ども・高齢者へのケア方法、
ボランティア、教師、保護者向けの情報など、さまざまな情報が揃っています。



No.22 心を休めるために

長い人生、死にたいほどつらい時期もあるものです。

「死にたい」と思ったときは、まず体を十分に休めてください。
ぬるいお風呂にゆっくり浸かって、たっぷり寝てください。
体を休めると、心も休まります。

もし、体を休めても心が休まらないときは、逆に体を動かしてください。
頭の中が悩み事でいっぱいになってしまっている人も、体を動かします。
体を動かす習慣がない人は、散歩、カラオケでもOKです。

どちらかをすることで、心を休めてください。



No.21 葛藤と消耗

小学校の理科の時間に、両皿天秤を片付けるときには、
片側に皿をまとめてどちらかに傾けてからしまう、
ということを教わった。
先生曰く、支点が磨り減ってしまうからだという。

こちらからも、あちらからも力が掛かると、それを支える
ポイントに余分な力が掛かり続けてしまうということだ。

これは、人の心にもいえると思う。どんな悩みにせよ、
葛藤(かっとう)が、心のエネルギーを消耗させる。
−−−こうすべきか、ああすべきか。
−−−こうあるべきか、あああるべきか。

人の心は、常にさまよい、答えを探し求める。

鬱状態の人は、とりあえず悩み事は脇に置いて、
片側に皿をまとめて、休みましょう。

いまは、体と心を休めることが優先です。



No.20 言葉から生まれるもの

精神的な負荷が掛かったときに、
自分を支える柱となるものを持っている人が、
精神的に強くいられる。

自分を支えるためには、信念や理念が必要だが、
その材料は、言葉であるといってよいと思う。

親の言葉、先生の言葉、先輩の言葉、恋人や友人の言葉、
そして、本や映画やTVの言葉が、自らの体験や思いと合わさり、
やがて、その人を支える信念や理念となる。

愛情を注いでもらうことや話を聞いてもらうことは
生きていくためのカロリーとして熱になる。
これも大切だ。人の凍えた心を温める。

だが、人生の苦境を乗り越え、自らが主体的に生きていくためには、
言葉から生まれた信念や理念が必要だろう。
これらは、自分自身を支え、大切な部位を守る骨格となり、
苦境を乗り越えていくための筋肉となる。



No.19 思春期と死別

特に10代の思春期に、愛する家族、恋人、親友を喪うと、
その絶望から、自殺への欲求が高まることが多い。

思春期は、人生で特別に感受性が鋭くなる時期だ。
思春期は第二の誕生ともいわれる。

純粋なその心は、しかし繊細で、脆弱だ。
自己表現が貧弱で、十分なコミュニケーションが難しく、
ストレスに対処できるだけの経験値も積んでいない。
己を頼るだけの本当の自信もまだない。
言葉や常識という鎧(よろい)をまだまとっていない。
むしろ、その鎧(よろい)を大人の道具として軽蔑し、大人を信用しない。
これは、反抗期の特権でもあり、危機でもある。

この時期に死別という最大の危機が訪れた場合、
あっさりこの世に見切りをつけてしまうことがある。

まだ、この世になじんでいないのだ。
まだ、この世の価値を十分に知らないのに。

まだ、早すぎる。
どうか、この時期を早く通り過ぎてほしいと思う。
まだ、あなたにはきちんとした鎧(よろい)がないのだから、
すぐにダメージを受けてしまう。
どうか、信頼できる大人を見つけて相談してほしい。



No.18 心の不調を感じたときに

生きているのが嫌で嫌で、死にたくて仕方がない。
絶望に引きずれ込まれ、ずっと死ぬことばかりを考えている・・・。

あるいは、憂鬱で何もやる気が起きず、体中に鉛が
詰め込まれたように重く、体が動かせない・・・。

あるいは、不安で何も手につかなかったり、人と会うことが恐ろしくて
会社や学校に行けなかったりしている・・・・。

人がそんなふうに苦しんでいるとき、その人の心の傷を癒し、苦しみを
軽減するために精神科や心療内科やメンタルクリニックがあります。
きっと、あなたの気持ちが軽くなるように助けてくれます。

このような場所は、最初、訪れるのに抵抗があるかも知れませんが、
一度思い切って行ってしまえば、以降は何の抵抗なく行けるものです。

ある程度大きな駅の近くには大概、メンタルクリニックや
心療内科の看板があります。

新しい扉を開いてみませんか。



No.17 家族や友人のために

あなたが心の不調を感じているとき、おそらくあなたの家族や友人も
あなたの不調を察し、気が休まらない思いをしています。

願うような、祈るような思いであなたのことを案じ、
心を砕く日々を過ごしているのかも知れません。

あなたは、あなたの事で手一杯だから、家族や友人がそんな思いを抱え、
苦しんでいることに気づいていないのかも知れません。

でもきっと、あなたの家族や友人もあなたのことを案じ、苦しんでいます。

あなたのためではなく、家族や友人のために、
一歩を踏み出してみませんか。



No.16 無料の相談先を見つける方法

家から出られなかったり、経済的に苦しかったり、
親に秘密にしたかったりする場合には、
無料の電話相談をお勧めします。

世の中には「いのちの電話」をはじめとして無料で
カウンセリングしてくれる機関もあります。

Googleなどの検索エンジンで「無料 相談 電話 ○○」
(○○の部分には自分の住む都道府県名を入れます)
と検索すれば各種分野で無料相談を見つけられます。

ただ、玉石混交な結果が表示されますから、
公的な機関であることや信頼のおける団体であることを確認してくださいね。



No.15 「こころの体温計」〜メンタルヘルスチェックシステムのご紹介

神奈川県 平塚市では、自殺対策の取り組みの一環として
ビジュアルでわかりやすいメンタルヘルスチェックシステム
「こころの体温計」をネット上で公開しています。

13の設問(選択式)に回答すると、水槽の中の金魚や猫などの
キャラクターで、ストレス度や落ち込み度を表示してくれます。

自分が金魚という設定となっており、例えば、水槽のヒビが家庭状況を
表したり、水の汚れが気持ちの落ち込み具合を表したりします。

[こころの体温計]
https://fishbowlindex.jp/hiratsuka/demo/index.pl

自分のストレスの度合いは、意外と気付けないものです。
この「こころの体温計」は、一目で自分の置かれている状況を
ビジュアルに示してくれます。

AndroidやiOSでのアプリにもなっています。
ぜひ、試してみてください。



No.14 不安の原因

動物は、そのときそのときを常に快感のある方向に突き進んで
何も考えずに生きているように見えます。
明日の憂いがなく、何の不安もないかのようです。

しかし、動物でも、冬眠前のリスがせっせとほお袋に餌を
詰め込んで食料を備蓄してまわっているように、必ずしも、
目先の快楽だけに従っている訳ではありません。

秋に、リスは気が立っています。一心不乱に、巣作りの材料を集め、
食料を集めまわっています。普段はおとなしいリスが、
人に向かって噛み付いたりするのはこの時期です。

このとき、リスはきっと「不安」を感じているのです。
そして「不安」が、イライラを呼んでいるのです。
自然の摂理が、このままではいけない、いまのうちに食料を
備蓄しないと、凍てついた冬がくると教えているのでしょう。

人間も同じこと。
「不安」は、何かをしなければならないと教えているのです。

人間の場合、なまじ考えすぎるから、何をしなければ
いけないかが、うまく見つけられないのでしょう。

いま、自分が本当に何をするべきなのか、自分の人生が
このままでよいのか、どちらに向かって歩むべきなのか−−−。

心を落ち着け、真摯に自分自身と対話する時間を
作ることが有効なのかも知れません。


関連ミニエッセイ:「生命と進化」の「No.30 不安とは 」
関連ミニエッセイ:「生命と進化」の「No.29 不安と統合失調症」



No.13 一人寝の寂しさと不眠に

一人寝の寂しさと不眠に役立つ、意外な癒しグッズがあります。
それは、布団乾燥機です(季節限定ですが)。

普段、布団乾燥機を使っていないという人は、
ぜひ使ってみることをお勧めします。

布団がサラサラ、フカフカになり本当に気持ちよいものです。
包み込まれる温かさに、身も心もほぐれます。
安らいだ平和な気持ちで、ぐっすり眠れるかも知れませんよ。

もちろん、布団乾燥機ではなくお日さまに布団をあてるのがいちばんですけど、
勤めがあれば、平日に布団を干せませんし、週末に晴れるとは限りません。

花粉症の人だったら、何か月も外に干せない期間があることでしょう。

庭やベランダに布団を運び出すのも大きくて重くて大変です。手間が掛かる
ため、あまり干さなくなってしまう人も多いのではないでしょうか。

布団を雨に濡らしてしまうリスクはもちろん、取り込むタイミングを逃すと
冷たくなってしまいます。たとえ、よいタイミングで取り込んでも、
実際にその布団で寝るのは数時間後です。

布団乾燥機を使えば、一年中、すぐに布団がふかふかです。
ぜひ、寝る直前に掛けてみてください。

    *    *    *

人は、顔を柔らかいものにうずめたり、温かいものに包まれると
本能的にリラックスするように出来ているのだと思います。

きっと、母に抱かれて乳を与えられている安堵感が
甦るからなのでしょうね。

ぬくぬくの温かさは、心を優しくほぐしてくれますので、
一人寝の寂しさと不眠を少しは和らげてくれると思います。



No.12 心の健康を保つために その1 〜運動をする(散歩などの軽い運動でも)

どうしたら、押し潰されるようなプレッシャーから心の健康を守れるのか、
日常的にできることを書いてみます。精神のバランスを失ってしまうのでは
ないかという不安を抱えている人に参考にしていただければと思います。
ただし、医学的知識のない素人の意見であり、少しでも体調に変化が
あれば、精神科の医者など専門家に相談するようにしてください。

心の健康を守るためには、心身をボロボロにする元凶であるストレスを
上手に解消することが、最も大切であることと考えます。
どうしたら、ストレスをうまくやり過ごすことができるのでしょう。

本来、ストレスとは動物が「闘うか逃げるか」という行動を迫られたときに、
ストレスホルモンが分泌されて起こる一連の身体の反応のことです。

周囲の変化をいち早く発見するために、感覚器官の神経は張り詰めます。
心臓を激しく鼓動させることで血圧を上げ、骨格筋や心臓の血管に血液を送り、
筋肉を動かすため血糖値を上げ、酸素を全身に供給するため呼吸を早くします。
一言で言えば、体を臨戦態勢にさせるためにストレスホルモンがあるのです。

極端な例ですが、この身体反応をわかりやすく示す話があります。ある徹夜で
バグ取りをしているプログラマーが、バグを見つけられずに、イライラを
募らせたときに、何度も廊下を全力疾走してストレスを発散したとのこと。

これは、「闘うか逃げるか」という欲求に対して、実にストレートに反応し、
解消している例ですが、このように体を動かすことは大変、理に適っています。

お腹が空いたときには、食べ物を食べればよいように、ストレスが
溜まったときには、体を動かすことで臨戦態勢を解いてやるのが上策です。
運動という目的を果たせば、副交感神経優位の状態に移行させられます。

私たちの日常でも、軽い運動をすることによって、気持ちがさっぱりし、
感情が高揚するのはよくある体験ではないでしょうか。体を動かすことは、
気持ちをほぐすための最高の手段です。近所の軽い散歩だけでも効果が
あります。外に出かけるのが億劫な場合は、お風呂に入るとよいでしょう。

ストレスが溜まっていると感じたときは、まず、体を動かしてみてください。
運動は、直接的にストレスを軽減してくれます。



No.11 心の健康を保つために その2 〜水分を補給する(耳鳴りと目眩に注意)

一般に、ストレスが脳内の物質のバランスを崩すことが統合失調症の原因と
いわれていますが、もう少し突きつめていえば、ストレスによる脳内の血液の
循環の悪化が脳内の物質のバランスを崩すということなのではないでしょうか。

近年、近赤外線脳機能計測法によって、脳内の血流の状態を統合失調症の
診断に応用する技術が進んでいます。これによると、統合失調症の患者の
脳内の血流が健常者と比較して悪くなっていることが確認されています。

また、強いストレスを受け続けた海馬が萎縮することは広く知られています。
脳内の物質のバランスの問題だけで、器官が大きく物理的に萎縮すると考える
よりも、脳内の血流の悪化が萎縮の原因と考える方が自然ではないでしょうか。

乱暴に言ってしまえば、統合失調症だから脳内の血流が悪くなるのではなく、
脳内の血流が悪いから、統合失調症になってしまうのではないでしょうか。

たとえば、統合失調症を発症する前には、耳鳴りがすると言われています。
これはストレスによってノルアドレナリンが分泌され、身体の血管が収縮し、
高血圧の状態となり、血圧を元に戻すための働きで水分が放出される結果として、
濃縮型血液になり、三半規管の血液の流れが悪くなるため、
耳鳴りや目眩が引き起こされるのだと思います。

その他、体内の血液の流れが滞ることで手足の筋肉まで酸素が行き渡らない
ための手足のしびれ、赤血球の密度が増えることによる赤ら顔、喉の渇き
などがあると思います。これらの症状は、ストレス多血症の症状と同じです。

つまり、心の健康のためには次のストレス多血症の症状に注意を払うことが
大切だと思います。これらはストレスのバロメーターになります。

 ・耳鳴り
 ・目眩
 ・手足のしびれ
 ・赤ら顔
 ・喉の渇き

これらの症状が続くようであれば、もちろんお医者さんに行くべきですが、
これらの症状の日常的な対処としては、水分を多めに補給することが大切です。

ミネラルウォーターのペットボトルを手離さないようにしてください。
特に夏の暑い日には、水分をこまめにたくさん補給しましょう(もちろん、
血液をサラサラにするといわれる食品やサプリを摂ることも良いと思います)。

朝起きたら、コップ一杯の水を飲むことをお勧めいたします。夜間の発汗により、
血液の濃度が高まっています。お茶には利尿作用があるので、適量にすべきだと
思います。また、コーヒーもカフェインがあるため、適量にすべきでしょう。

水は、あなたの体にも、心にも潤いを与えてくれます。



No.10 複合的なストレスを回避するために

人生で起こるさまざまな生活上の出来事が、どの程度人に
ストレスを与えるものなのか、HolmesとRaheという学者が、
統計学的に調査して数値化した表があります。

この表からは、「配偶者の死」、「肉親の死」、「親友の死」などの
死別の体験が、人に非常に高いストレスを与えることがわかります。
これだけでも、実に耐えがたい出来事です。


この表は、1967年にアメリカで調査したものなので、幾分、現代の
日本とは状況が異なる面もあります。しかし、複合的なストレスを
把握するという観点からは、参考になるところがあります。

たとえば、交通事故で妻を亡くし、自分もその時にけがを負った場合、
ストレス度(100)に、[No6 けがや病気](53)のストレスが加わってしまいます。
賠償金の支払いで[No16 経済状態の変化](38)も起こるかも知れないし、
眠れなくなって[No38 睡眠習慣の変化](16)が起こるかも知れません。

あるいは、病気で子供を亡くし、離婚してしまった場合、
[No5 肉親の死](63)(実際にはこんなものではないと思いますが)に加えて、
[No2 離婚](73)に伴う、[No28 生活状況の変化](25)
[No39 家族団らんの回数の変化](15)も起こるでしょう。
場合によっては[No32 住居の変更](20)もあるかも知れません。

自分自身では、ストレスの度合いというのは見えにくいものです。
どうか、この表を参考にして、今後、避けられるストレスは
うまく避けて通られるように、ご留意ください。

いまは、人生の大きな選択は後回しにした方がよいです。

とりあえずは、自分自身の健康に注意を払って、
[No6 けがや病気](53)のストレスが加わらないようにしてくださいね。



No.9 あなたの大切な人が塞ぎこんだときに−−その1

このページの読者は必ずしも当事者だけではなく、死別に直面
した親友の危機的な状況をどうにかしてあげたいという人も
いますので、そのような人たちに向けて私の考えを書いてみます。

基本的には、付かず離れず一緒にいてあげることです。
相手は、ハートに深手の傷を負っている状態なので、
無理に言葉をかけてあげようとする必要はありません。
特に、鬱状態の人に対しては、原則として励ましては
いけないことを知っておいてください。「頑張って」と
いう台詞は相手を追いつめてしまうので、禁句です。

もし、相手が鬱状態で自殺願望があったり、精神的に
不安定な場合は、すぐに専門家にかかることを勧めて
ください。相手の自尊心も尊重しながら、相手の家族と
密な連絡を心がけて、サポートしてあげてください。

相手は、簡単には変わりません。
人生が一変するような凄まじい体験をしてきたのです。
そして、いまもたとえ表面は笑顔を保っていたとしても、
心の中は吹雪の闇にいるような極限状態なのです。

ドラマのように、ドラマチックな一言で相手がハッと
変わるようなシチュエーションを期待してはいけません。
誠実に根気強く、時間を掛けてサポートする姿勢が必要です。
「早く忘れなさい」とか「いつまで落ち込んでいるの」と
いう台詞は言ってはいけない言葉です。
悲しみを否定するのではなく、受容してあげてください。

相手はいま、自分のことだけで精一杯で、あなたのことを
思いやる余裕はないと考えてください。
生きて、息をするだけでも苦しいような状態なのです。
どうぞ、相手が自分をイライラさせると感じていても、
ネガティブな対応をしないよう、そして、つきあいが疎遠に
ならないよう、建設的な姿勢で対応してあげてください。

苦境に陥ったときの温かい支援というものは、
本当にありがたく、心の底に沁みるものです。
困ったときこその友情です。

相手はいま、本当に苦しんで、悲しんでいます。
いまこそ、あなたの支援が必要なのです。



No.8 あなたの大切な人が塞ぎこんだときに−−その2

一緒に散歩して歩くことがお勧めです。
並んで歩けば、自然の距離で心をつないでいられます。

この際、ごく普通の道を選んでください。人の集まる有名な
スポットだと、幸せそうなカップルや家族連れが嫌でも目に
入りますので、近所の公園に行ったり、川べりや
浜辺を歩いたりするのがよいと思います。
人の多いところより、緑の多いところがよいでしょう。

体を動かすと、気分転換になりますし、陽にあたって風に
吹かれれば心の淀みも少しは解消していくことでしょう。

ショッピングもさまざまな好奇心を刺激するのでお勧めです。
物欲が出てくれば、生きる意欲につながります。

外出時に歩く時間をたくさんとることが大切です。体が
健康的に疲れれば、食事がおいしくなりますし、睡眠も
深くなります。心が傷ついた人にとって、食事と睡眠を
正常な状態に戻すことは、とても大切なことです。

歩き疲れたら、漫画喫茶に二人で行くことをお勧めします。
コミックは、自分のペースで読み進めることができ、かつ、
現実逃避させる力が非常強いので、心の傷の痛みを
抑えてくれる、非常に優れた痛み止めになります。
あなたが持っているコミックを貸してあげるというのもお勧めです。
できれば事前に再読してみて、その人が傷つきそうな
死別の場面がないかどうかチェックしてあげてください。

同様にTVゲームも現実逃避させる力が強いので、
ゲームソフトを貸してあげるも良いかも知れません。

ペットを飼うことで救われた、という人も多くいます。
ペットを見に行きたいので一緒にペットショップに行ってほしい
と付き合わせるのも良い方法だと思います。
なお、ペットの寿命は人間より短いので、できることなら
一匹ではなく、二匹同時に飼うことを勧めましょう。
一匹だと遊び相手がいなくて可哀想だし、二匹でも飼う手間は
同じ、と言えば納得してもらえるかも知れません。

あまりお勧めできないのは、映画館に連れて行くことです。
映画館では、暗闇の中で視覚と聴覚を圧倒されてしまうので、
強い不安を引き起こす可能性があります。また、公開中の
映画ではどのような死のシーンがあるかわかりません。
心の傷がある場合に、フラッシュバックを起こす可能性が
あります。映画館では、連れと一緒では途中退出もしにくい
ものです。できれば、家の中で、事前に内容をチェックした
DVDやビデオを一緒に観ることをお勧めします。

旅行は、自殺願望をもっている人にはリスクがあります。
見知らぬ旅先では、ふと死にたくなってしまう気持になって
しまうことがあるのです。きれいな湖や高い崖のある所、
森の中の別荘は避けた方がよいのではないかと思います。

心の支えとなる良書があれば、紹介するとよいと思います。
やはり死別に接すると、どうしても残された人たちにとって
生き方そのものが大きなテーマになってしまいます。
生きていく支えは、多く書籍から智慧を得られるものです。

魂に響くような本、心が温まるような本、生きる意味を
見つけられるような本など、自分が感動した本を
貸してあげるとよいでしょう。



No.7 こころを護るプロセス

最初の一年ほどを振り返ると、葬儀後の記憶があまりなく、
一体どうやってこの信じられない時期をくぐり抜けてきたのか
曖昧としていてよく分からない、という人が沢山います。

それは、過去の記憶を回想して過ごしてきたからです。
体はここにあっても、心ここにあらず。
いなくなってしまった愛する人の姿を求めて、
いまここにではなく、過去の世界に住んでいたからです。

それは、途切れてしまった日常の関係を補償するような
心理的な機制であるともいえると思います。
このブランクともいえる時期は、癒しの過程の
一つとして重要なプロセスだと思います。

逆に、愛する人が死んだという事実を一切みようとしない
ケースもあります。これも、精神的な衝撃を緩和する
ための防御プロセスで、正常な反応のひとつです。

辛すぎる現実に、こころが休ませてといっているのです。
いまここにではなく、その現実がない現在に住んでいたいのです。

あえて、性急に現実向き合わせようとしないようにする
のがよいと思います。時期がくれば、こころを護るための
殻が自然に割れて、たくさんの涙が流れ始めるはずです。



No.6 憂鬱への対処−−−はじめの一歩

憂鬱と無気力に沈んで、布団から起きられないときには、
体は動かせないのに、頭だけはフル回転してしまっていて、
過去の後悔や、現在やるべきことが、ぐるぐるとエンドレスに
回り続けてしまっていることが多いかと思います。

過去の後悔は、悔やんでどうしようもないものが多いものです。
現在のやるべきことに目を向けることが、はじめの一歩です。

やらなければいけないリストの中には、
実現が困難なレベルのものから、部屋の溜まったゴミを捨てる、と
いう容易なレベルのものまでいろいろとあることでしょう。

まず、簡単なものから始めましょう。

・・・といっても、部屋のゴミ捨てだけだと簡単すぎて、
逆に起きる気にならないものです。
一番のお勧めは、入浴(またはシャワー)です。

なぜかというと、入浴は直接に体に刺激が与えられ、体が温まり、
交感神経が活性化するからです。入浴(シャワー)後には
気分まで一新します。体と心の状態を同時にシフトさせる方法と
しては、かなり強力ものだからです。

それに、お風呂場だと家人にさとられずに、泣くこともできます。

体がきれいになると、気持ちもリフレッシュできます。
お風呂場で、心のわだかまりまで一緒に洗い流してしまいましょう。

入浴中には鬱々としていても、湯上りにはさっぱりするものです。
そのまま外出する気分になるかも知れませんよ。



No.5 憂鬱への対処−−−完全主義を捨てて

お風呂に入ろうと思ったときに、やっぱり面倒くさいなと
思うのは、体を洗ったり、頭を洗ったりすることです。

特に真面目な人ほど、きちんと体や頭を洗わなくては
いけないと考えがちです。

しかし、ここで肝心なことは、完全でなくてよい、ということです。
8割、いえ、5割もできればOKです。

たとえば、体を洗うことを省略するとか、頭を洗うことを省略するとか、
自分が面倒だと思うことを思い切って省略してしまいましょう。

湯船につかることやシャワーを浴びることができれば、
それでよし、と自分に許してみましょう。

少しずつ、できることからやればそれでよいのです。
いまは100%完璧でなくて、よいのです。



No.4 心地よい季節に

暑くもなく、寒くもなく、快適で心地よい季節、春と秋に
自殺をする人は増える。

これは、この季節、「春眠暁を覚えず」状態で意識のレベルが低くなり、
布団に横になったまま、悶々と過去の失敗を繰り返し回想してしまって
退廃的な自己嫌悪に陥る時間が長くなることが、その一因だと思う。

一般に、体を横にして考え事をすると、悪いことを考えがちである。
これは、身体に対する外部からの刺激が少ないため、内向的な思考が
促されるからだろう。また、半睡眠状態で覚醒レベルが低くなることで
理性的な思考回路が働かなくなることも、この傾向に拍車をかける。

こうして、布団から起きられないでいると、過去の失敗をぐるぐると
際限なく思い出し続けて悲観的になりやすい。また、自分を不当に
扱った他人への怒りとか恨みを思い出して攻撃的にもなりやすい。
加えて、自分が怠けているという自責と、こなすべき日々の仕事が
進まない苛立ちでストレスが溜まり、現実逃避的にもなりやすい。

悩みがある人にとって、快適な季節のまどろみは、心が淀みやすく、
精神衛生上、非常によろしくない。

このような鬱々とした時間を長く過ごしていると、やがては、焦燥感が
募り、自己嫌悪と希死念慮の気持ちを呼び寄せることになってしまう。
「死にたい」という気持が心の中を占領してしまうようになってしまう。

死別の悲しみを持つ人は、特にその傾向が強くなりやすいと思う。

人間、横になって考え事すると、ロクなことを考えない。
自己嫌悪のスパイラルに陥りやすい人は、そのことを
しっかり心に刻んでおいた方がよいと思う。



No.3 布団から起きる方法

悩み深く、なかなか布団から離れられず、鬱々しがちな人の為に、
布団から起きやすくする為の工夫を幾つか紹介します。

朝、日光を部屋に入れる
日光には、体内時計のずれをリセットし、正常な睡眠リズムを導く生理的な作用があることが知られている。カーテンを開き、日光を浴びることで心の闇も同時に消え去るというイメージを描くと気持の切り替えもしやすい。
枕元に、缶コーヒーやペットボトルのお茶などを置いておく
味覚の刺激が現実に引き戻してくれるし、カフェインの働きで目が覚める。また、利尿作用でトイレに行きたくなるので、体を起こさざるを得なくなる。軽く手を伸ばすだけで、手に取れるところに置いておくのがポイント。
枕元に、キャンディやガム、おせんべいなどを置いておく
味覚の刺激が現実に引き戻してくれる。特に、噛む刺激は目が覚める。食べる満足で目覚めのストレスを軽減する作用もある。甘さは小さな幸福感をもたらす。目覚めたら食べられる、という食欲を利用することができる。
瞼を開き、目を開ける
どうしても起きられなくて、自分が自己嫌悪のスパイラルに入っていると感じたら、目を開ける。目を開けると、外部の視覚情報が流れ込んでくるので、現実認識が活性化して、理性的な判断力が働くようになる。
食事をお腹いっぱい食べない
食事をお腹いっぱい食べると、眠くなってしまうので、腹八分を心がける。特に、昼食をお腹いっぱい食べると、お昼過ぎに眠くなってしまうので要注意(午睡自体は問題ないが、その後に布団から起きられないのが問題)。
お風呂に入る
体を動かすことなく、体をすぐに覚醒状態にもっていける便利な方法。朝起きた直後や、お昼ご飯の直後に、熱めのお風呂に入いると交感神経が刺激されて眠くならない。逆に就寝前にぬるいお湯でゆっくり入浴すると副交感神経が優位になり、入眠しやすくなる。


No.2 半強制的に心を休める方法

非常に強い精神的なショックを受けると、そのことで頭が
いっぱいになって、ひとつの考えが頭を離れなくなることがあります。
気を紛らわそうと他のことを始めても、いつの間にか同じ考えに
戻ってしまい、エンドレスに同じ考えを際限なく
リピートしている自分に気づいたりします。
夜も目が冴えて、十分な睡眠がとれなくなったりします。

精神的なショックから、身体の緊張状態が続いているのです。

このような状態が長く続くと、身体にも悪影響が生じます。
強いストレスは、ステロイドホルモン増加させ、脳の海馬に
損傷を与えると言われています。もし、ここ数日の記憶が
あいまいになってきているという場合は、要注意です。

暴走を続ける考えを断ち切って、緊張を解き、心をゆっくりと
休ませてやらないといけません。もちろん、コンデションがひどい
場合には、まず専門家に相談することが大切ですが、
ここでは日常生活の中でできる特にお勧めの方法を紹介します。

それは、リフレクソロジーサロンで足裏マッサージの施術を受ける
ことです。不思議なくらい気持ちを落ち着かせることができます。

もちろん、肩や腰を揉む普通のマッサージでもリラックス効果が
充分にあるのですが、足裏マッサージには、ストレス解消の
特効薬とも呼びたいぐらい、癒しの効果があるのです。

足裏マッサージの施術中には、脳波にアルファ波が増えるそうです。
呼吸がゆっくりとなり、身体の力も抜けて、スローダウンできます。
ヒーリング音楽やアロマの香りの効果もあるのだと思います。
気持ちの良さに眠りに落ちてしまう人もたくさんいます。

私の場合、半強制的に心を休める方法として実に重宝しています。
普段、心を静めたいときには自己暗示のテープを利用して自律神経を
沈静化させたりもするのですが、足裏マッサージを受けると、それが
うまく行ったときの最高のリラクゼーション状態に簡単になれるのです。

着衣のまま座って足を出すだけで、気軽に受けられますし、
弱めにやってほしいと注文すれば、痛いこともありません。

ぜひ、お試しください。


※「台湾式」だとハードなので、お勧めしません。
 「英国式」というところが、お勧めです。



No.1 安全地帯

絶え間ない不安と焦りから逃れる一つの方法があります。
自殺という破滅的な選択肢を選ばなくても、日々の拷問の
ような精神的な苦痛から逃れられる場所があります。

人によっては、そこは人生の墓場という人もいます。
人によっては、プライドをすべて失うと考えてしまう人もいます。

しかし、私はそこは人生の安全地帯だと考えています。
実際、抗いようもないような暴力的な不安と焦りから逃れて、
すっかり何もかも良くなった人を知っています。

そこは、絶望と不安に打ちひしがれた人たちを救うために
勉強をしてきた人たちが集まったところなのです。
その人たちは、医学の学校に通って、何年も勉強を重ね、
人の心を癒す知識と技術を身につけてきました。

そこには、心落ち着かせる薬もあります。
いまは、よく効く薬がたくさん登場しています。

そう、人生には安全地帯があります。
あなたが必要とすれば利用できます。

そこは、心がボロボロになってしまったあなたの心を護って
くれる強力なシェルターとなってくれることでしょう。

助けてとSOSを出せば、応えてくれる人達がいて、
安全地帯があるのだということは
知っておいてもよいでしょう。





癒しの広場