早春の北摂パノラマ道/高岳


 剣尾山の西にある高岳(721m)はガイドブックにも
紹介されている。今日の高岳(412m)はこれと違って、
妙見奥の院の西にある里山である。300mから400mのこ
ぶが六つほど並ぶ。南東斜面はゴルフ場で、妙見山の
リフト道から剣尾山を眺める時その手前に異様に広が
って見える。反対側の北西斜面は能勢の「銀寄せ」を
産する栗畑。

 地味な山ですが、私はとても気に入りました。
まだの方は是非一度、行ってみて下さい。取り付きが
判りにくい方はメールにてご案内します。(^^)
        写真はふきのとう
                97.3.16. 

■目的地:高岳(412m)    <山域:北摂・大阪府能勢町>
■2.5万図:妙見山
■日にち:97年3月16日(日)
■天気:曇り時々小雨(パラリとほんの少し)
■同行者:単独
■コースタイム:

  下田尻発[約185m](9:40)〜矢壇橋〜猪ノ子峠手前(9:55)〜
  366mピーク南の平坦道(10:10)〜北摂パノラマ道〜NHK中継所立て札(10:30)〜
  高岳山頂(10:35)〜北側植林地(10:45-10:55)〜中田橋(11:00)〜下田尻(11:20)

【取り付き】 矢壇橋を渡ると突き当たりを左に曲がり笹の多い山道を登る。
足元が濡れているが下草が払われているので歩きやすい。
10分弱で大久保橋の方から登ってくる車道に合流。砂利道を猪ノ子峠へ向かう。
峠の手前に石碑があり、ここで左に鋭角に曲がる。見上げる斜面には白い梅。そして
うぐいすの声がこだまする。何度かカーブを曲がるとふきのとうが4株ほどあった。
さらに行くとシジュウカラが囃し立てるように賑やかに鳴いている。

【北摂パノラマ道】 この砂利道は、2.5万図にも幅1.5m〜3.0mの道として尾根づ
たいに伸びている。雨上がりでも下草の滴に悩まされないでいい。そして、轍の間に
草が伸びた良い道だ。366mピーク南で平坦になり、植林を過ぎると立木越しに妙見山
が見えてくる。道脇には桜並木が続く。こりゃぁ、花見の穴場だなぁ。
 366mピーク北東の鞍部に差し掛かると稜線の両サイドの展望が開ける。東に妙見山
から奥の院、西は剣尾山と竜王山。葉の落ちた雑木林の中の広い道である。アセビの
花もある。松林の所に来て振りかえると北斜面が急な366mピークが見える。そして
さらに行くと歌垣山から小和田山・剣尾山・本家の高岳と西の展望が広がる。眼下に
田尻の家並みが見える。これはもう「北摂パノラマ道」と言っていいでしょう。曇り
空だから展望のない山へと思ったら、思わぬめっけものをしてしまいました。(^^)v 

【山頂】 眺めを楽しみながら歩いていると、前方に白い小さな立て札。
「NHK中能勢中継所」とある。そうかぁ、この道はNHKの道かぁ。立て札の左に植林を
下る山道がある。右にヘアピンカーブして、すぐの所左手にも山道がある。山頂に続
くようだが、滴が着くのがいやなのでこのまま砂利道を行く。5分程で山頂。
三等三角点。展望無し。NHK中能勢中継所やFM802などの中継所がある。中継所の柵の
周りに踏み跡がある。さっきの山道に繋がっていると思われる。
 取り立てて休むほどでもないので、下のNHK立て札まで戻り、山道を下る。

【ふきのとうだらけ】 山道に入るとすぐの十字路に「火の用心 NHK」立て札が
右を指している。それではゴルフ場の方に行きそうなので、反対方向へ歩いてまた
すぐ右のヒノキ植林帯急斜面を急降下。若い植林地の景色が広がったところで
小休止。おにぎりをひとつ。剣尾山が雲を被っている。足元に目を向けると今から
下りようとする、さっきの急降下斜面にふきのとうの群生。白っぽい黄緑の株が
ぱらぱらと敷き詰められている。花の図鑑から出てきたような構図である。
 ここを下りると1分とかからずに仕事道に出た。右に下ると上田尻方面。栗畑の
中を通って民家が出てくる。栗の木の下にはヒメオドリコソウの群落。地味な花だけ
どこの緑がかった紫色、私は好きです。桃の花も満開。

【里の道】 田尻川沿いの農道を戻る。秋に栄華を極めたセイタカアワダチソウも
今は茶色の林と化している。このへんの田尻川は川岸の工事中で赤い地肌がむき
出し。水草が生い茂り虫や野鳥の住みかも今は泥だらけ。前の姿に戻るのは何年後に
なるのだろう。
 それはさておき、「北摂パノラマ道」を歩いた後で、新緑の栗畑を眺めながら
あぜ道の花を愛でる散歩ができるのも、もうすぐ。そうなると渋い味のある茶色の
雑木林もしばしは見れない。身勝手な私でした。(^^;

  高岳[能勢町田尻]について   

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1997.3.31. BY M.KANE