幻想の尾根歩き 播磨・高星山オフ
夢見ごこちの尾根を歩く
■目的地:高星山(1016.4m)・平石山(1061.2m)・ヒシロガ峰(1042m)
■2.5万図:生野・長谷・神子畑 <山域:播磨・兵庫県生野町・大河内町>
■日にち:2002年4月29日(月)みどりの日
■天気:小雨のち霧
■同行者:島田さん、たぬきさんご夫妻、貴公子さん、佐竹さん、dameちゃん、
是兼さん、由李子ちゃん
■コースタイム:
生野学園 発(9:35)〜第一岩峰(10:45)〜天狗岩(11:35)〜923m点(11:55)〜
昼食(12:05-12:45)〜高星山(13:00-13:10)〜1067m山(13:40)〜平石山(14:20-14:30)〜
1040m山(14:50)〜ヒシロガ峰(15:05)〜千町峠 着(15:35)
【生野高原】 今まで段ヶ峰へは登ったが、その南に千町峠から広がる尾根を眺めては、
行きたいなと思いつつも簡単に入れそうにないと思っていました。昨年、低徘MLの
しまだオフでその様子が紹介されて益々想いは掻き立てられます。
関東から戻ったdameちゃん歓迎オフが、高星山で催されることになり前日に
なって急に参加することにしました。天気予報は雨から快方なるも微妙なところ。
【雨】 自宅出発が遅れた。中国道・加西でパラリ。予定より早く集合場所の生野学園着。
小雨。既に貴公子さんと佐竹さんが到着。播磨・丹波組は下山地の千町峠へ車をデポして
こちらに向う由。学園の向かいに聳える651m山はしょうしょうと降る小雨に煙っている。
程なくデポ組到着。あとは是兼さん親子。みんな内心、半分は止めとこかという気分も
あったでしょう。最後の是兼さんのひとことで決まるかなと到着を待ちます。こんな天気
なら山は登らない人かなと、初めて会う人を想像していると定刻前に到着。さぁ!行きま
しょうかぁぁぁ、という精悍な風貌。でも、ご一緒の小学五年生の由李子ちゃんは辛いん
じゃないのぉ。...とんでもない、歩いてみると私が1番軟弱者でした。(^^;;
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ジャリ道から | 尾根を巻く道から |
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【急登尾根】 しまださんに職員室へ駐車の断わりを入れてもらう。学園グランドへ行く
道の途中から少し荒れかけたジャリ道が上についている。ここがしまだワールドの出発点。
支度を済ませて思い思いに歩き出す。朱のヤマツツジが土手の上で迎えてくれた。雨水滴る
瑞々しい新緑に目を奪われながらのそぞろ歩き。
沢を渡って植林帯へ入る。既に踏査済みのしまださんが先導なので、何も考えずに付いて
行くだけ。途中で放り出されたら帰れないだろう。尾根をトラバースして、沢から見ると
北へ二つ目の支尾根を登る。なぜこんなに迂回するのかといえば、真っ直ぐ登っても藪に
嵌ってしまうという調査の結果である。そういう訳でただ付いて行くだけ。急な登りが続く。
救いは時折現れる新緑、山椒の香り、ギンリョゥソウ、ヤブレガサ、アシビの新芽、ツツジ、
そしてスミレの花。100m程登ると仕事道?を伝って南の支尾根にトラバースして戻り低木も
繁る道なき急な尾根を登る。
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一の岩手前20分 | 天狗岩から樹冠を見下ろす |
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【岩】 高度を上げるもガスで展望はない。その代わり幽玄な雰囲気が漂う。やっと着いた
のが一の岩、第一岩峰。まだあと二つ岩峰があるという。二の岩では霧に漂うツツジの
ピンクと対照的に、地味にそっと咲くドウダンツツジの紅に嬉々とする。三つ目の天狗岩は
直登で緊張。ガスがなければ登れなかったかもしれない。岩の上に立ってもガスで真っ白の
世界。恐る恐ると岩の端から下を覗くと張り付くように伸びた若木の新芽がけな気。
小休止の後、岩の隙間のぬかるんだ急降下を過ごした後はしばらく急登をがんばると緩い
尾根となる。
【幻想の尾根】 天狗岩を過ぎるとおおむねガスの漂う幻想の尾根歩きとなる。ため息の
連続。開いた口が塞がらない。ゆったりした雑木の疎林に時々枝いっぱいをピンクに飾る
ミツバツツジがガスの中からぼぉっと現われたりする。足元はしっとり濡れた落ち葉で
下草なし。緩く落ちていく谷も新緑とガスが入り混じって夢の世界。高星山はまだだが、
雰囲気の良いここら辺りで昼食とする。滴り落ちる木の下を避けて腰を落ち着ける。
目の前にアセビの花穂。昼食後も幻想の尾根は続く。なかなかこんな歩きは一人でできる
ものではない。
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いいわぁ、この雰囲気 | アセビ |
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【アセビの尾根】 高星山山頂は教えてもらわないとやり過ごすところであった。アセビが
たくさん生えている。ほとんどが肩より低い若い木である。この後も庭園を行くのような
尾根歩きが続く。アセビが木陰に落花して落ち葉の茶に白い点々の図。黄緑の若葉をまとい
ピンクのツツジも良い。ルートの心配はしまださんにお任せしてみんな夢の世界を堪能。
高い木が少ない露地も所々あり、晴れていれば段ヶ峰方面が素晴らしいというが残念ながら
今日は幻想の尾根と引き換えにふわふわとした白い緞帳が垂れている。
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立派な花が咲いています | 谷も良し |
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ピークはアセビの天下 | また、谷良し |
【疲労隠せず】 平石山の手前で見事な花をつけたムシカリの木があった。みんな歩み寄って
カメラを向ける。撮影モードばかりで予定時間よりも遅れ気味となる。かく言う私も最後尾で
幻想的な林にカメラを向けながら歩いていた。平石山三角点は縦走ルートから少し外れている
が、貴公子さんのGPSが的確に位置を示してくれる。落ち葉の中にきれいな石柱が顔を出す。
北側には広い鹿の遊び場。東に向う尾根と取り違えないように三角点から少し西に戻って下り。
この辺りから登り返しはだいぶ辛くなってきた。相変らず幻想の尾根は続いており高星山前後
と同じ素晴らしさなのであるが、慣れと疲れで麻痺状態となる。ヒシロガ峰の登りに至っては
足が重たく牛歩となる。当初心配していた小5の由李子ちゃんは元気そのもの。
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立派なアセビ | ムシカリも立派 |
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【下山】 ヒシロガ峰1042m、ここまで来れば後は下り調子。尾根の左手は先ほど来、植林と
なって薄暗い。さらにひとコブ越えて1033.8mピークで小休止。由李子ちゃん以外はみんなバテ
バテの様子。下り途の右手に鹿除けネットが現われ、この脇を下りていく。千町峠に無事到着。
千町、砥峰高原、長谷と長い林道経由で出発地の生野学園へ戻った。見上げる天狗岩方面は
ガスが高くなっていた。結局雨には遭わず幻想の夢の中を歩き回ることができました。
先導のしまださん最初から最後までありがとうございました。同行のみなさんご苦労様でした。
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2002.6.16. BY M.KANE