のびやか 初夏の鈴鹿・霊仙山      

イチリンソウ  
 天を仰ぐイチリンソウ    
■目的地:霊仙山(1083.5m) <山域:鈴鹿>
■日にち:1999年5月9日(日)
■天気:晴れ
■同行者:芳村さん夫妻、あきゆきさん夫妻、PLUTOさん、かいさん、
     島田さん、俊一
■コースタイム:自宅発(6:15)=上丹生(8:10)
  
  上丹生 発(8:30)〜登山口 <旧野猿公園>(9:00)〜屏風岩(9:10)〜
  こうもり穴(9:40)〜ヤマシャクヤク発見(9:55)〜くぐり岩(10:20)〜
  漆ヶ滝(10:35-10:45)〜井戸ヶ洞(11:20)〜四丁横崖(11:40-11:50)〜
  避難小屋(12:05)〜経塚山(12:15-12:45)〜三角点(12:55-13:20)〜
  経塚山(13:30-13:35)〜お虎ケ池(13:50-14:15)〜五合目・見晴台(14:35)〜
  二合目・汗拭き峠(14:50)〜一合目・カナヤ(15:00-15:05)〜林道P(15:15)〜
  養鱒場(16:00)〜上丹生 駐車地 着(16:15)

【霊仙山】 低山オフの朝、駐車場にはPLUTOさんやあきゆきさんが既に到着。
やがて、かいさんや芳村さんも到着。賑やかになった。予定コースの反対周りで行く
ことになる。まだ飛び入りがあるかもと、微かに期待するが定刻になったので出発。

【シャガの道】 上丹生のバス停に戻って、きれいな川沿いの民家の中を歩く。
川にかかる橋に番号がふってあるのが珍しい。前方には屏風のように山が聳えている。
内心、うーん、きつそうな感じ。
 やがて民家もとぎれて、鳥多い葉桜並木の日陰道になる。シャガが咲き続く。
時折、ホウチャクソウやミツバウツギの花を見る。
 浄水場で右に折れ、さらにシャガの歓迎は続く。明るくなり谷山谷が見えてくると
旧野猿公園だったという登山口に着いた。まだ登山口かぁ。(^^;

【白い岩】 緩い登りの対岸に屏風岩が出る。山道は伏水の沢を行く。石灰質の白い
岩が転がる。以前に、隠れ里さんから聞いたとおりの明るい沢である。
 岸から巻く道脇には、ナツトウダイやハシリドコロなどが咲く。こうもり穴は沢の
左岸、少し上にあった。一の谷といわれるこの辺りもまだ涸れた沢である。
ヤマブキ  
 白い谷のヤマブキ    
【白い花たち】 白い岩に新緑、そして花は白い。ミツバウツギやコンロンソウ、
ニリンソウと清楚。二の谷に来てせせらぎが聞こえだした。ヤマブキの黄色が眩しい。
 崩壊した道の巻き道で斜面を上がったところに、俊一がヤマシャクヤク発見。
これまた、清楚に咲く様はすがすがしいこと限りなし。しばし撮影会状態。
 分岐は沢沿いに採る。ツツドリの音とキクザキイチゲ。きれいな水が流れる廊下岩
のすぐ先にくぐり岩。沢を渡って登りになる。鳥の声多し。
 漆ヶ滝が見える地点に着いて、小休止。

【新緑とササ】 漆ヶ滝から右手の斜面をつづら折れに登っていく。斜面側は崩壊し
かけており、井戸ヶ洞あたりまで気の抜けない足元を歩く。井戸ヶ洞で尾根に上がっ
てきた美ヶ原ルートが合流。
 やがて白い岩がゴロゴロした涸れ沢の急登をあえぐ。
キクザキイチゲやイチリンソウを愛でながら登る。こんな高所に炭焼き窯跡があった。
 エイレンソウが咲く斜面を巻くと、頭の上から声が聞こえてくる。ササが増えて
きて四丁横崖の縦走路に出た。ジュースを飲んで小休止。眼前の谷山は賑やかな緑。
最高点ピーク  
 三角点から最高点ピークを見る    
【カルストの峰】 ササの中をいよいよ頂上に近づく。だんだんと展望が広がって
いく様子に見とれて、登りながら立ち止まり、また登る。伸びやかに根を張る尾根は
新緑の彩り。足元にはニリンソウとスミレ。避難小屋で昼食中のパーティを見送り、
経塚山へ。白っぽい石がゴロゴロとした中に草花が生え、庭園のような感じ。
実に心地よい歩きである。
 眼下の尾根は見えてもその先は白く霞む、春おぼろ。伊吹山でさえ薄い影で浮かぶ
のみ。進行方向左前方にも大きな山塊が現れる。御池岳のようだ。経塚山に辿り着く。
昼食の大休止。穏やかな天気の下、昼寝の人もいる。至福の時であろう。
 東は植林の県境稜線が延び、その奥には新緑のソノドが呼んでいる。

【迎撃の峰】 腹が膨れたら、空身で三角点ピークへ行くことにする。北に広がる
お虎ケ池への谷は緩やかで優しく、天気と歩調を合わせているようだ。
 急坂を下りて登り返す。左には最高点ピークへの尾根が続いている。
さてさて、こちらも人の多いこと。おっ、見慣れたなつかしい顔。島田さんじゃん。
どうしてまたここに居るの? 1時間遅れで追いかけたが、我々がルートを変更した
ので山頂まで会えなかったと、憤まんやるかたない様子。反動の駄洒落が吹き出す。
 ここからの眺めも広々としていい。
のびやか  
 お虎ケ池の東から経塚山(左)と三角点ピーク    
【オタマジャクシの池】 一人増えて経塚山に戻り、お虎ケ池へ向かう。だんだんと
ササが高くなり、緩やかな谷の中へ下りていく。私の前を歩いていた知床慕情を口ず
さむ元気なおじさんは、往きに島田さんを乗せてくれた方というから、おもしろい。
 池に着くと、タイガースの縁起を祝う芳村さんによるコーヒータイム。紙コップに
デザートまでご持参いただき、ありがとうございました。
 俊一は池の方に興味があるらしく、オタマジャクシが居るとか、アメンボがおった
とか忙しい。
萌葱色  
 三角点ピークの西面    
【新緑あふれる】 鮮やかな朱赤のクサボケが点々と咲く高原も、急坂を下って別れ。
三角点ピークの北面から西面へと続く新緑を見ながら下りていく。青空によく映える。
 だんだんと緑の葉が高くなっていき、五合目・見晴台を過ぎると林の中になる。
ヤマツツジ、三合目にチゴユリ、二合目・汗拭き峠にはササの影にコケリンドウ。
一合目・カナヤ、わき水で顔を洗い、ジュースを求める。日陰が嬉しい。
 廃村の石垣の中を下りると林道駐車場に着く。貸し切りバスもあり、20台程。

【林道】 砂利の林道をゆらりゆらりと戻る。結構長い。島田さんの駄洒落もふりか
けてのローカルな山の話しなぞしながらぶらりぶらりと歩く。養鱒場の前を通り、
日陰の淵を見ながら駐車地に到着。みなさん、ご苦労様。
 登りの苦労を吹き飛ばす、のびやかでゆったりとした山でした。

  霊仙山について   

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1999.5.22. BY M.KANE