涼風通る緑の尾根めぐり 台高・木ノ実ヤ塚オフ    

 
薊岳北面の緑
■目的地:木ノ実ヤ塚(1373.8m)・薊岳(1406m)・前山(Ca1410m)
■2.5万図:大大豆            <山域:台高・奈良県 東吉野村・川上村>
■日にち:2002年5月26日(日)
■天気:晴れのち時々曇り
■同行者:のりかさん、フェアレディさん、大加茂さん、みーとさん、
     貴公子さん、佐竹さん、かいさん、松田さん、かっちゃん
■コースタイム:
  麦谷林道 登山口 発(9:10)〜二階岳(9:30)〜木ノ実ヤ塚(10:05-10:15)〜
  薊岳(10:45-11:05)〜尾根途中で昼食(11:20-11:55)〜前山(12:50-13:10)〜
  明神平(13:25-13:55)〜明神滝(14:35-14:45)〜大又林道終点 着(15:20)

【朝】 いい天気、いい山になりそう。良いとこ取りオフ、先週に引き続きドタ参です。
自宅を6時に出発。西名阪は流石に交通量が多い。福住から吐山へ。田植えが済んだ水面に
朝日が光る田原の中を抜ける。集合地・やはた温泉にはぎりぎりの到着。
 橋の工事をしているとの情報がある麦谷林道へ大加茂さんとみーとさんが念のため先遣。
他は一旦、大又林道終点へ寄った後2台で麦谷林道 登山口へ。橋の工事は終わっていました。
尾根の上まで続く舗装道はなかなか運転しやすいものの山にとっては痛い傷かもしれません。
       
いまから歩く尾根が見える台高主稜線とヤマツツジ
【緑】 登山口には先遣隊と佐竹さんの他に3台ほど停車。登山口という小さな標識のある
山道がササ下生えの植林へ。山道に入るといきなり真紅のツツジが花枝を広げて
迎えてくれました。早速撮影モード。左手には植林越しにこんもりとした木ノ実ヤ塚や薊岳と
思しき頂きが覗いています。二階岳からは快適な尾根歩きの始まり。膝ほどもないササ、
頭上に広がる緑のステンドグラス、右手斜面に咲くヤマツツジが色を添えます。
 木の低いところからは東に展望が得られ、台高の主稜線は明神岳あたりでしょうか。
木漏れ日の中、涼しい風と供にコマドリの声も流れます。
二度急登を越えると林の中の木ノ実ヤ塚に到着。下草のない綺麗な広いピークで小休止。
       
山道を見下ろすブナ木ノ実ヤ塚の木漏れ日
【眺】 もったいないほど高度を下げて薊岳へ向う。やせ尾根である。登り返していくと後に
木ノ実ヤ塚の緑のドームが次第に現われてくる。岩場を登って雄岳に上がると立ち木がほとんど
なく南には台高・大峰の核心部が遥か霞んで広がった。北に伊勢辻など北部台高の尾根が
横たわり、西にも開けて金剛山からかすかに生駒まで見晴るかせるという久々の大展望である。
 脇にはシャクナゲの株もあるが花は既に落ちている。この展望で昼食を採りたい
ところだが、狭くて他のハイカーにも迷惑なのでもう少し先へ行くことになった。
       
緑の谷薊岳から大峰・弥山方面
【風】 しばらく下りて平坦になったやせ尾根の東側で昼食。一面に小さなササが生えている
林の中。尾根上では寒くなるくらいの涼しい風が流れる。
 腹が膨れたら再び尾根歩きを楽しむ。すぐに大きく右に折れ曲がる。ササの道やら
落ち葉だけの道などと、誰が手入れして掃除したのだろうかと思ってしまうほど自然の中の道は
素晴らしく綺麗である。アップダウンもあまりない。右手に二重稜線かと思わせるような
林の谷が現われた。歩きながら緑の小枝が流れていく様はワイド画面のビデオにでも撮らないと
その嬉しくなってしまう雰囲気は伝えられそうもない。
       
ササの尾根道下草のない尾根道
【原】 山道に苔むした岩がごつごつと出てくるとやがてササの上り道となり、前方に明るく
開けた谷を擁する前山に辿り着く。眩しい陽射しの下にこれでもかと迫ってくる草原と立ち木の
谷、その先にモクモクと緑の湧いた桧塚奥峰、遥けく青い三峰山、昨秋の黄葉から一転して
新緑に覆われた水無山。何時まで見ても飽きない景色である。あぁ、しあわせ。
 なかなかみんな腰が上がりません。帰りたくない症候群。私もデジカメのシャッターを
押しまくり、メモリカードを交換。次に入れたカードに残っていた画像が何と昨秋の明神岳。
あぁ、あの時も晴天に黄葉が溢れ返って素晴らしかった。あれから時は流れて季節は巡り、
今また緑溢れる日にここに来ることができた。ひとり感慨にふけるのでした。
       
前山から明神岳方面明神平から西望
【沢】 明神平に下りて東屋で休憩。雲が出てきた。松田さんの無線機にたぬきさんの声が入る。
みんな静かに聞き入る瞬間がおもしろい。さてと腰を上げて下山にかかる。ヒメレンゲ、
マムシグサ、ヒメシャラの木々と楽しみながらつづら折れを下りていく。明神滝で記念写真。
往時のアシビ山荘が土砂崩れに潰れて今も無残に残っていた。ガクウツギやウワミズザクラが
咲き競う谷を出ると以前とは違う大又林道終点。砂防堰堤や作業道、砂利道。水の清さだけが
変わらないのかもしれない。

【夕】 雨粒がポツリと落ちてきたようだが続かない。車を回収してやはた温泉で16:30に一旦
解散。私は温泉をパスして一足お先に18:30頃自宅着。緑の道は目に焼き付いて消えません。
計画いただいた のりかさん、同行の皆さん、本当にありがとうございました。


      木ノ実ヤ塚について   

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2002.6.2. BY M.KANE