能勢口の裏山・石切山 散歩記 

 
  北の展望岩から五月山連山を見る 
         
 
           1998.1.24. 
 
 
 

■目的地:石切山(284.1m)・釣鐘山(205m) <山域:北摂・兵庫県宝塚市>
■日にち:1998年1月24日(土)
■天気:晴れ
■同行者:単独
■コースタイム: 

   湯山台バス停発(13:25)〜ゴルフ場入口(13:40)〜北の展望岩(13:55)〜
   石切山山頂(14:05)〜釣鐘山(14:15)〜石切山山頂(14:30)〜
   北の展望岩(14:40)〜湯山台着(15:00)

【石切山】 池田市の五月山と猪名川を隔てて対峙する地味な山である。
西麓に満願寺がある。このお寺には「金太郎さん」のモデルと言われる坂田金時の
お墓があるので有名。多田神社から満願寺を巡る多田丘陵ハイキングコースがつく。
 現在は宅地が四方から山頂に迫っており、だんだんと緑が浸食されているのは
寂しい限りである。
 今朝起きた時は晴天で、どこの山に行こうかと愚図ぐずしていたら、何と雪が降り
出してきた。外に出る気分が萎えるが、昼前にはまた快晴。それならということで
ご近所裏山のお手軽散歩でお茶を濁すことにした。

【多田丘陵ハイキングコース】 湯山台バス停から西の方へ宅地の坂道を登ると
川西市の道標があり、右手にはグランドへの階段がついている。左に沢音を聞きながら
ひのき林の道を歩く。広々とした人の比較的多い地道である。住宅地からいきなり
山の中の雰囲気だ。小さな鉄製の橋を渡るとほどなく舗装道になり、ゴルフ場の
入口に出る。
 ここから20m程先の左手斜面に深くえぐれた山道がそっと現れる。多田丘陵ハイキング
コースに石切山は入っていないようなので、道標はないのだろう。落葉の降り積もった
誰もいない道を登っていくと、赤い石柱が顔を出す峠のような十字路に出る。
ここを右手にとる。尾根づたいの結構急な登りだ。裏山とあなどっているといけない。
 
  木の間から工事現場が現れる
 
           1998.1.24. 
 
【工事の音と柵】 すぐにY字路に着く。右は満願寺への道。ここは左にとる。 市街地から直近の山だがそれを感じない、いい雰囲気の山道が続く。とても歩きやすい。  いい気分で歩いていたのも束の間、右手に工事の音と柵がでてきた。道が明るく なってきたなと思ったら、右奥(西)に何といつの間にか山が切り開かれ、無惨な工事 現場。3年ほど前にも幼稚園の行事で来たことがあったが、こんなんじゃなかった。 昨年九月の中山縦走で、かなりえぐり取られているなと気がついたが、目の当たりにする とさすがにショックが大きい。低い松の木が茂る明るい尾根道だが、工事はその 雰囲気を吹き飛ばしてしまう。道の右側にはずっと柵が張り巡られているのである。
 
  北の展望岩 
 
           1998.1.24. 
 
【以外と展望良し】 ほどなく北の展望が開ける小さな岩峰に出る。妙見山や高代寺山を はじめ五月山連山、剣尾山、三草山、大野山と北摂の山々が広がっている。すぐ東に こんもりと緑に覆われた石切山山頂がのぞく。ここが今日のハイライトの一つ。  このあたりから柵が離れ、徐々に登りの山道となる。所々に枝道がついているので 多くの人がこの山を楽しんでいるようだ。やがて西の方がのぞける道が脇に延びており 六甲や中山が逆光に黒々と浮かび上がる。その下にはもう住宅地が競り寄る。  ここから山頂はすぐ。赤白のポールと三角点、わずかなプレートがぶら下がる。 通過点のような山頂をやり過ごすと、南から東に見渡せる休憩所があった。5mもの 長いベンチが三つ並んでいる。大阪市街の向こうに生駒山と葛城山。生駒山の後ろに うっすらと奈良の山が浮かぶ。今日のハイライトの二つめ。 【釣鐘山へ】 せっかくなので、この先はどうなっているのか行ってみることにした。 最近まで釣り鐘状の野火が焚かれていたと聞く釣鐘山に辿り着く。石切山からは、 角の取れた大きな砂岩がゴロゴロとした下り道だ。途中、幼稚園前の子供二人を連れ たお父さんと、熟年夫婦のハイカーとすれ違う。子連れで歩くのにも丁度いい感じ。  しかし、このあたりも右手は柵が続く。やがて鞍部になり、少しガレた坂をクリア すると、アンテナがあるピークに到着。釣鐘山かなぁ。NHK川西池田テレビ中継放送所。 ここは慈光院という寺院の境内でもあるようだ。大阪湾から風が最初に当たるためか風が強い。 北東に五月山連山の斜面が冬日を受けて渋く延びる。
 山頂東の休憩所から
  大阪市街越しに生駒山を見る。 
 
           1998.1.24. 
 
【来た道を戻る】 さて、ここから石切山に登り返すかぁ。お手軽散歩にしては予想外の 登りだ。10分ほどで丁度いい案配に体が温まってくる。先ほどのベンチ3つの休憩所に到着。 しばし景色を楽しむ。生駒山の南の葛城山は雲をかぶっている。雪かなぁ。  山頂を通過して、北の展望岩へ。ここからの妙見山も絶品だ。午後の日差しに凛とした空気。 いい眺めだ。  Y字路では来たときと違って左に取り満願寺方面へ下りる。ヒヨドリの多い山道の後、墓地 とゴルフ場柵の間の細い道を通って舗装道に飛び出る。ここを左に下ると満願寺だが、今日は右へ。 頭上にゴルフ場の陸橋を2つ見てくぐると往きの道に戻る。  散策の人も見られる街中の山であるが、山の中に入るとまだまだ良い道が残っており、 お手軽に山気分に触れることができるいい山である。

  石切山について   

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1998.1.29. BY M.KANE