秋本番、紅葉の段ヶ峰            

山頂を望む  
  
■目的地:段ヶ峰(1103.4m) <山域:播州・生野町>
■日にち:1999年10月31日(日)
■天気:晴れ後曇り
■同行者:俊一
■コースタイム:
  自宅 発(7:45)=中国・加西SA(9:00)=播但・北神崎IC=旧生野荘(9:45)

  旧生野荘・登山口 発(10:00)〜912m達磨ヶ峰(10:45)〜最低コル(11:40)〜
  1083mフトウガ峰(12:15)〜フトウ谷分岐(12:20-13:05)〜菖蒲沢〜
  段ヶ峰山頂(13:40-13:50)〜フトウ谷分岐(14:20)〜杉谷登山口(15:05-15:15)〜
  林道〜旧生野山荘・登山口 着(16:15)


【段ヶ峰】 兵庫県の真ん中あたりにある山。生野高原の主峰で、だるがみねと呼ぶ。
ホームページに身勝手な紅葉予報を出してしまった。言った分は確認山行をしていか
ないといけない。今日の予定は武奈ヶ岳だったが、俊一が段ヶ峰へ行きたいと言う。
あののっぺりした山が色づいた姿も見てみたくなり、行き先変更して出発。

【急登】 播但道は北神崎ICから北が11月30日まで工事中。北神崎ICからR312を北上。
JR生野駅前を左折して播但道の下をくぐり峠を越えて1年振りに登山口に到着。
既に15台駐車。支度をして、準備運動(今日は長い歩きだから^^;)の後、出発。青空。
 下ばえのササと松の混ざった雑木林の急登である。2度目なのでペース配分は充分。
俊一は、ここで裕太がどうしたと良く覚えていた。汗がしたたり落ちる。暑い。
日当たりの良いところにはリンドウが咲いている。センブリはもう遅いのか少ない。

【ススキ道】 頭上が開けて背後に千ヶ峰方面が見えてきた。前方がもうピークの様
なので、早30分で達磨ヶ峰かと思ったらまだだった。ササの中の細い踏み跡が金属
ポールの方へ向く。辿ると低い岩があって、東の展望が楽しめる。元の道に戻り、
緩い登りがススキに隠れて続く。やれやれ汗も落ち着いてきた。相変わらずリンドウ
が咲く。達磨ヶ峰はご夫婦が休憩中。展望は先ほどの岩よりも良くないので先へ進む。

【のっぺりと出る】 さらにススキの生い茂る道を歩けば、出た出た、段ヶ峰。
フトウガ峰を従えてのっぺりの揃い踏み。嬉しいことに紅葉も絶好調、天気良し。
山渓の「関西百名山」に紹介されている写真そのものの姿である。今日の目的達成。
黄葉  縦走路の葉 
【黄葉の縦走路】 二番目のピークがそびえ立ち、疎林の急斜面を登る。振り返ると
今来た尾根の縦走路に沿ってススキが輝き、北面は紅葉が映える。この後は平坦に
近い道が続く。青空と黄色い葉の織りなす明るい道である。まだ青い葉と黄色と枯れ
た茶が混ざって、正に秋の色真っ盛りである。気持ちのいい道だ。この道もこの山の
魅力。

【ササのピーク】 フトウガ峰はササのふたで覆われた様な山である。その姿が見え
たと思ったら、その手前最低コルへ落ちる西斜面の雑木林が広々と伐採してあった。
縁に残った木が、林の中に居たときのまま、上の方だけ枝葉を残して無惨である。
俊一、「かわいそう。」とひとこと。
 最低コルから下草のない杉林を登りかえして行く。前回同様雲行きが怪しくなる。
背の低い雑木林を登ってササのふたの端に着いた。左に巻いて登ると広々とした草原
の中に登り立つ。視界はあるはずだが、のっぺりしすぎて周りの山は見えにくい。
昼食の後  ササの原 
【道の真ん中】 フトウガ峰ピーク直前の道の真ん中で、捕食中の大きなカマキリを
俊一が見つけた。さて我々の昼飯は何処にしようか。風が強くなり寒そうなので、
影になる所はないかと探しながら進むが、のっぺり山容だからない。フトウ谷分岐ま
で来てしまった。この先は菖蒲沢へ下りる。せっかく広々とした世界に来れたのだか
ら、この上で食べないともったいない。フトウ谷分岐の道脇に座って一息。
 食後はごろりと寝ころび天を仰ぐ。人通りはほとんどないのんびりした時間。

【遠望と鳥瞰】 北西の白い雲の上に浮かぶようにイルカのような山が見える。
氷ノ山だろう。先日、メールを頂いた橋元さんが眺めた景色だ。鉢伏山を右に従えて
優美に尾根を広げる様は、他の山並みと一線を画す。
 段ヶ峰への道は一旦、菖蒲沢へ下りるが、直ぐに登り返して左に曲がりながら少し
づつ高度を上げる。遠望と鳥瞰の道である。右下には、フトウガ峰と段ヶ峰からなだ
れ落ちる紅葉が、錦絵のついたてのように素晴らしい。本日のハイライト。
紅葉  
山頂直下の色 
【山座同定】 たまには地図を出してお勉強しないと、進歩がない。(^^;
今日は5万分の1の地形図を持ってきたが、段ヶ峰は「大屋市場」「但馬竹田」
「生野」にまたがっているのでなかなか見るのが大変。
 その地図をみて、千町ヶ峰や氷ノ山はもとより、粟鹿山や須留ヶ峰、藤無山、
笠杉山、阿舎利山などを確認。

【秋の林】 さて下山は、去年と同じ千町峠からの林道歩きでは芸がないので、
フトウガ峰まで戻って、フトウ谷分岐から杉谷を経て林道の途中に降り立とうと思う。
 フトウ谷分岐からの尾根の最初はササで覆われた細い踏み跡。やがて雑木林に入る。
テープや布きれを頼りに下りると、小さな鞍部で微かな道が分かれる。左の谷の方へと
前に続く尾根へ。尾根の方を採る。この辺りにくると下草はなくて一面の落ち葉。
見上げれば、段ヶ峰山頂から見た錦絵の黄葉が彩る樹冠。明るい。なかなかいい林に
包まれて感嘆の歩き。ますます惹かれる山となった。
林  
フトウ谷分岐尾根の林 
【林道へ】 雑木林の急斜面を下り、やがて左の檜が混じりはじめた方へ踏み跡が
続く。そして幅50cm程の山道に出合った。まだ整備中の感じ。この道をなぞるように
下りていくと、フトウ谷分岐から30分位で林の中に大きな岩が現れる。樅の大木が
寄り添うように伸びていた。この岩を巻くと杉の植林となり、長いつづら折れの果て
に沢へと出合った。実はこの沢に添って登るのが正規の杉谷道だったようだ。
 沢から林道の倉谷橋は直ぐ。林道の登山口には真新しいコース解説の看板が立って
いた。林道脇は相変わらずの黄葉が目を楽しませてくれる。

【ダルが峰】 30分程の林道歩きの後、舗装道の登り。別荘地のような所からゴルフ
場の前を通って旧生野荘の登山口へと至るが、この舗装道の長く感じること。だらだ
らとして、まさしくダルが峰という感じ。舗装道も30分の歩きだった。
 車は既に5台のみ。北の銀山湖から篠山を経て自宅に着いたのは19時過ぎだった。
今年もいい黄葉に恵まれて幸せです。


  段ヶ峰について 
 
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1999.11.6. BY M.KANE