雑木尾根のち吹雪・篠山豊林寺城址      

 
八ヶ尾山 (豊林寺城址西鞍部にて)  
■目的地:豊林寺城址(Ca545m) <山域:丹波 兵庫県篠山市>
■2.5万図:村雲
■日にち:2008年2月23日(土)
■天気:曇りのち雪
■同行者:単独
■コースタイム:
  筱見四十八滝キャンプ場 発(10:25)〜弁天池への破線道(東谷)〜Ca445m鞍部(11:00)〜
  484mP(11:05)〜豊林寺城址(12:05)〜520.3m三角点(12:10)〜豊林寺前(12:45)〜
  筱見四十八滝キャンプ場 着(13:30)

 曇っているが、暖かい。今日は午後から前線が通過して寒気が入るそうだ。
南の方が天気に恵まれそうだが、先週の四十八滝周辺がいくつか気になる。篠山へ。
篠山盆地に入っても靄に包まれている感じ。細工所交差点から見る八ヶ尾山も霞んでいる。
筱見から今日歩く雑木林が見える。
 
豊林寺城址 (右のピーク)
 キャンプ場で支度をすると、小雨があられになった。暖かいのでカッパはやめようかと思ったが、
午後から崩れるのは解っているので、着て行く事にした。
 先週確認した空地から入る林道。車道に鎖が張ってある。小川を渡り植林の谷に入る。
倒木で荒れている。だんだんと踏み跡が薄くなる。時折脇の谷に道が分かれている。仕事道かな。
左の雑木林の上に青空がのぞく。

 斜面がきつくなり。足元の土も緩い。頭上の小さなつり尾根は光の下。振り返ると多紀アルプスの御岳が
ねずみ色にうずくまっている。尾根に乗る。最低鞍部はもう少し北になるが、予定ではまた来るつもりなので
南へ登っていく。雪が所々に残り鹿がぬかるみを作っている。雑木の中を登っていくと程なく484mピークに着いた。
南面は陽だまりの雑木林。良い雰囲気である。
 
484mP西尾根を見る
 東にとって緩やかな尾根の散歩。つつじが枝を張り、踏み跡を塞いでしまっている。雪もある。
左手に四十八滝の山から八ヶ尾山までの山並みが見える。
カッパに傷をつけたくないので、やさしく枝を分けながら進む。東西尾根に出てからの最初の鞍部には
植林側の南東へ下りる道があった。
 
八ヶ尾山
 再びコブを登るとますます良い感じの雑木林である。
左にはずっと八ヶ尾山が見えており、徐々に形が変わっていくのは最高の楽しみ。
膝の周りはカッパがまとわりついて少し重たい。
 
いい感じの尾根
 途中の鞍部にもまた道が南へ下りている。
慶佐次氏の「兵庫丹波の山」で書かれているビューポイントはこの岩かなとみる。
今は冬枯れのため比較的どこからでも望むことができた。先週下りた谷も見えたきた。

 尾根の上に倒木が多い。城山へは鞍部から60m程登らないといけない。
この斜面は雪が多く残っている。幹の周りが解けていて早春のようだ。
ピークに辿り着くと、郭の跡のような段差がある。広い。雪の床で覆われている。
この城は1400年頃に気づかれたそうである。
 
雪の豊林寺城址
 北東に雨石山系が見えてきた。その後ろに西山も台形で顔を出す。
広いピークを西へ進み三角点で折り返そうと思う。テレビの中継施設があり、
そろそろかと思うがまだない。さっきまで陽射しもあったが北の空が鉛色になり、
雪がちらついてきた。風も出る。

 尾根の幅が狭くなってきた。風が酷くなり帽子が飛ばされた。すぐ脇に落ちたのですぐ回収。
葉っぱだけでなく枝も飛んでくる。あっという間に周りは真っ白。吹雪。
ピークの東の端とでもいうところに三角点を記す標識がある。しかし、標石は雪の下の様だ。
吹雪が激しくて、雪を掘って探す気も起こらない。
 さてどうしよう、北西へ尾根を戻るつもりだったが、この風では吹きさらしで凍えてしまいそうだ。
そのまま東に尾根伝いに下りていこう。また先週のように里歩きが長くなるが仕方がない。

 鞍部で右の植林に明るい部分が続いている。踏み跡のように見えた。
前のCa440mコブを登り返しても舗装歩きが長くなるのでここを降りることにする。
植林の中は風もなく静かである。
 
苔むした礫地 (竹林手前にて)
 谷になり沢音が生まれる。小さな谷なので危ない所はないが、気を抜かずに下りていこう。
やがて荒れた石ころの広場の先に竹林。崩れた祠がある。
民家が見えてきたが竹林の下はごみの山。明るいほうに近づくと
なんと、獣除けの高圧線つき柵が張り巡らされている。
下りるときに少し心配だったのだが、やっぱり出てきた。

 沢を渡って右手の明るいほうに出てみるが、しっかりした柵は斜面に登っている。
困ったなぁ、もう一度登らないと出られないのだろうか。よーく柵を眺めていくと出入り口のような所が
あるので近づいてみる。兆番が三つついているものの鍵はかかっていない。民家の裏口だが
雪は相変わらず降り続いているので失礼する。
 
豊林寺前あたり
 里もかなりの雪であるがまだ積もるほどではない。
しかし、カッパがなければびしょびしょになって凍えていたことだろう。軍手は濡れて冷たい。
すっかり雪を被った風景の中をひとりキャンプ場へ戻る。東屋で後片付けをして帰路につく。

  八ヶ尾山について   

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2008.3.23. BY M.KANE