甲府市自治基本条例(市民案)

H19.12.27

 

目次

前文

 第1章 総則(第1条〜第3条)

 第2章 基本原則(第4条〜第5条)

 第3章 市民、事業者等(第6条〜第12条)

 第4章 市議会と市議会議員(第13条〜第16条)

 第5章 市長とその他の執行機関(第17条〜第19条)

 第6章 市政運営(第20条〜第33条)

 第7章 市政への参画(第34条〜第36条)

 第8章 条例の見直し(第37条)

 附則

 

前文

 

 私たちのまち甲府市は、溢れる光と清らかな水に恵まれた甲府盆地にあり、先人は輝かしい歴史を築きあげ、多彩な地域の文化を育んできました。

 いま、平和で住みよいまちを発展させ継承していくために、市民と市は、自律した自治のあり方としくみをより確固たるものとし、市民の福祉の増進を図っていくことが求められています。

 私たち一人ひとりは、主体的に生き人を思いやる心を大切にし、人と人、人と自然との共生を図るとともに、市民と市議会と市長の協働により、公正で平等な地域社会をつくり、次の世代に引き継いでいきます。

 私たちは、市民としての誇りと責任をもち、ここに、甲府市自治基本条例を制定します。

 

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、地方自治の本旨である住民自治と団体自治の考え方に則り、市民と市議会と市長の役割と責務など基本的しくみを定めます。

 

(最高規範性)

第2条 この条例は、市の最高規範であり、市は、他の条例等の制定及び改廃並びに法令及び条例等の解釈及び運用に当たっては、この条例との整合性を図らなければなりません。

 

(用語の定義)

第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによります。

 市民  市内に住み、又は市内で働き、学び若しくは活動する人をいいます。

住民  市内に住所を有する人をいいます。

 執行機関  市長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいいます。

  市議会及び執行機関によって構成される自治体をいいます。

協働  市民、市議会及び執行機関が、それぞれの立場や特性を尊重し合い、自覚と責任を持って相互に補完し、地域課題の解決のために協力する関係をいいます。

Α参画  市民が、政策の立案、実施及び評価の過程に、主体的に参加し、意思決定に関わることをいいます。

Аコミュニティ団体  地域社会の中で、地縁又は共通の公共的関心事によって繋がりを持ち、民主的な組織運営の下で、互いに助け合い、共通目的を達成するために結ばれた組織や団体をいいます。

NPO  不特定かつ多数のものの利益の増進のため、民間の非営利かつ継続的な活動を行う特定非営利活動法人と市民団体、ボランティア団体をいいます。

 

第2章 基本原則

   

(参画と協働の原則)

第4条 市民、市議会及び市長は、その独立性、対等性を互いに尊重し、参画と協働を推進します。

 

(情報共有の原則)

第5条 市民、市議会及び市長は、市政に関わる情報を積極的に公開し、共有します。

 

第3章 市民、事業者等

   

(市民の市政に参画する権利と責務)

第6条 市民は、年齢、性別、国籍等を問わず市政に参画する権利があります。

2 市民は、市政への参画に当たっては、自らの発言と行動に責任を持たなければなりません。

3 市民は、市政に参画しないことで不利益な扱いを受けません。

 

(市民の行政サービスを受ける権利と責務)

第7条 市民は、行政サービスを受ける権利があります。

2 市民は、行政サービスに伴う負担を分かち合わなければなりません。

 

(市民の知る権利)

第8条 市民は、市が保有する情報について、知る権利があります。

 

(市民の個人情報の保護に関する権利)

第9条 市民は、市が保有する自己の情報について、開示及び適正な措置を請求する権利があります。

 

(子どもの権利)

第10条 子どもは、健やかに育つ権利があります。

2 子どもは、社会の一員として、市政に参画する権利があります。

 

(コミュニティ団体等の役割と責務)

第11条 自治会などのコミュニティ団体とNPOは、市民自治を推進する担い手としての役割があります。

2 コミュニティ団体は、会員の自主性及び自立性を尊重し、民主的な組織運営と団体活動の充実と拡充に努めなければなりません。

 

(事業者の権利と責務)

第12条 事業者は、市政に参画する権利と行政サービスを受ける権利があります。

2 事業者は、地域社会の一員として、社会的責任を果たし、地域社会との調和を図らなければなりません。

3 事業者は、行政サービスに伴う負担を分かち合わなければなりません。

 

第4章 市議会と市議会議員

   

(市議会の設置)

第13条 市に議事機関として、選挙によって選ばれた市議会議員で構成する市議会を置きます。

 

(市議会の役割と責務)

第14条 市議会は、市民の多様な意思を市政に反映させるため、その権限を行使します。

2 市議会は、市長と相互に牽制と均衡の関係を保持することにより、公正で円滑な市政運営を確保する機能を果たすものとします。

3 市議会は、法令に定めるもののほか、条例で定めることにより市政の重要なことがらについて、その議決事項とすることができます。

4 市議会は、その活動に関する情報を市民と積極的に共有するとともに、市議会への市民参画を推進し、開かれた市議会運営に努めます。

 

(市議会議員の責務)

第15条 市議会議員は、地域の課題や市民の意見を把握するとともに、総合的かつ長期的な視点2 市議会議員は、市民自治を推進するために自己研鑽に努め、公正かつ誠実に職務を執行します。

 

(市議会活動の基本に関する条例)

第16条 市議会は、この条例の理念を尊重し、議会活動の基本に関する条例を別に定めます。

 

第5章 市長とその他の執行機関等

   

(市長の設置)

第17条 市に、選挙によって選ばれた市の代表である市長を置きます。

 

(市長とその他の執行機関の責務)

第18条 市長とその他の執行機関は、この条例の理念に基づき、多様な意見に配慮し、市民の意思を市政に実現させるために、全力を挙げて市政の執行に当たらなければなりません。

2 市長を除く執行機関は、市長の統轄の下で職務を執行します。

 

(市職員の責務)

第19条 市の職員は、この条例の理念に基づき、市民の福祉の向上のために全力を挙げて職務を遂行しなければなりません。

 

第6章 市政運営

   

(基本構想等)

第20条 市は、この条例の理念に則り、総合的かつ計画的な市政の運営を図るため、まちづくりの指針として、市議会の議決を経て基本構想を定めます。

2 市は、前項に規定する基本構想の実現を図るための計画を定めます。

 

(分野別基本条例の制定)

第21条 市は、この条例の理念に則り、行政の分野別基本条例を定めます。

 

(市民等との協働)

第22条 市は、多様性と選択肢のある行政サービスの提供を図るため、市民、コミュニティ団体等との協働のしくみを構築します。

 

(情報公開)

第23条 市は、適切に情報公開制度を運用し、より公平で透明な市政運営に努めます。

 

(説明責任)

第24条 市は、政策の立案、実施及び評価の過程において、その内容、効果等について、市民にわかりやすく説明します。

 

(法令の自主解釈)

第25条 市は、地方自治の本旨及びこの条例の理念に則り、自主的に法令を解釈します。

 

(行政組織)

第26条 市は、行政組織を市民にわかりやすく、効率的かつ機能的なものにするとともに、社会経済情勢の変化及び市民ニーズに的確に対応するよう編成します。

 

(行政手続)

第27条 市は、市政運営における公正の確保と透明性の向上を図り、市民の権利利益を保護するため、行政手続に関し必要な事項を別に条例で定めます。

 

(行政評価)

第28条 市は、効果的かつ効率的な行政サービスの提供を目指すとともに、市政運営の透明性の向上を図るため、客観的な行政評価を実施し、その結果を公表します。

 

(財政運営)

第29条 市は、自立的な財政運営を行うことにより、財政の健全性の確保に努めます。

2 市は、予算の執行に当たっては、最小の経費で最大の効果を挙げるよう努めます。

3 市は、財政状況を市民にわかりやすく公表します。

 

(審議会委員の公募等)

第30条 市は、審議会等の委員には、公募の委員を加えるよう努めます。

 

(市民要望の取扱)

第31条 市は、市民の市政に関する要望又は苦情について、誠実かつ迅速に応答します。

 

(国及び他の自治体との関係)

第32条 市は、国及び他の自治体との対等、協力の関係にあることを踏まえ、自らの権限を行使します。

2 市は、国及び他の自治体と積極的に連携を図り、共通する課題に対し、その解決に努めます。

 

(国際交流の推進)

第33条 市は、相互理解の醸成等を目指して、海外の自治体等との交流を推進します。

 

第7章 市政への参画

   

(市民意見提出制度)

第34条 市は、重要な条例や計画の策定等に当たり、事前に案を公表し、広く市民に意見を求め、これを考慮します。

2 市は、市民から提出された意見とこれに対する市の考え方を公表します。

3 市は、前2項に規定する市民意見の提出に関し必要な事項は、別に条例で定めます。

 

(直接請求制度)

第35条 住民は、条例の制定改廃、市議会の解散並びに市長及び市議会議員の解職等について、地方自治法(昭和22年法律第67号)の規定に基づき請求することができます。

 

(住民投票)

第36条 市は、市政に関わる重要事項について、住民の意思を反映するため、住民投票制度を設けることができます。

2 市は、住民投票の結果を尊重しなければなりません。

3 市は、住民投票の実施に関し必要な事項は、別に条例で定めます。

 

第8章 条例の見直し

   

(条例の見直し)

第37条 市は、この条例の施行後4年を超えない期間に、市民の意見を反映して条例の見直しを検討します。

2 市は、前項に規定する見直しの結果に基づいて必要な措置を講じます。

 

附 則

   

この条例は、平成**年**月**日から施行します。

附則に、自治基本条例のロゴマークと愛称を規定します。