広島の劇場で「1999年の夏休み」が上映!!
「1999年の夏休み」行きました。

1月15日、成人の日。
劇場は的場シネマ。
いつもは薔薇族なんとか、といった映画を上映している。
同時上映は「たまあそび」。

同性愛者ではないのだが、「1999年の夏休み」は観たいので 友人と2人で行く。劇場の前まで来るが、ぎりぎりに入ろうということで近所の本屋で時間つぶし。演芸場とボーリング場とが同じ建物内にある。

料金を払って入ると、ロビーの男性方の眼がギロン! 一斉に我々を注目!
もしかして、モテモテ? などと思うよゆうふきとぶ雰囲気である。
劇場に侵入すると、状態はよりいっそう深刻。
前方に見えるのは、スクリーンというより、ピンクに照らされたステージである。





椅子は60席。20席ぐらい空いているのだが、立っている人たちが20人ぐらいいる。
異様な雰囲気と匂い。ゴゴゴゴゴという耳鳴りがする。いや、耳鳴りではない。天井からゴゴゴゴゴゴという音が響いている。ボーリング場の音だ。

とりあえず座る。
映画がはじまっても、立っている人は座ろうとしない。

この時点から、私は映画に集中してしまい、周囲のようすにあまり気づいていない。友人のほうは、周囲に集中してしまい、映画はあまり観てない。
映画のことは、別ページを参照してもらうとして、以下は、友人の話をもとに、ここのシステムを説明しよう。
といっても、友人も同性愛にくわしいわけではないので、憶測でしかない。
立っている人は、劇場内をうろうろと歩いて、パートナーを探しているのである。彼らをセレクターと呼ぶとしよう。
座っている人は、カモーン! ぼくを選んで! という人であるらしい。カモナーと呼ぶとしよう。

セレクターは、うろうろと歩き、席についているカモナーのなかから気に入った人を選ぶ。
発見したら、隣に座る。
その後は、その席で行為を開始するという場合と、ふたりで席を立ち劇場を出ていく場合があるようだ。

斜め2つ前でゴソゴソやっていた所では、白いハンケチが舞ったのが見えたよ、と友人は語る。








劇場の席で行為を始めた場合には、ウォッチャーがつく。彼らの後ろの席に見学者が座るのである。

セレクターとカモナーとウオッチャーが、ぐるぐると動いているのだ。

基本的に映画を観に来ているのは、我々だけであるらしい。
通路は平気で歩くし、出入りが激しいので扉がバタンバタンと開閉する、タバコの煙がただよう、ガタガタという音がする、さらには天井からボーリングボールの転がる音がする、と、映画鑑賞が快適にできる空間ではもちろんない。









さて、友人の隣の席にも何人かの男性がすわったらしい。
1人の男性は、彼のふとももをなでなでしたために、ジュースの缶でゴンとやられたそうだ。
私は中央通路側だったので、隣席が通路をはさんでいたので直接的な接触はなかったが、友人が言うには、入れかわり立ちかわり隣席に座った男達が熱い視線を送っていたそうである。








「1999年の夏休み」が終わると、すぐに「たまあそび」が始まった。長く白い紙に墨で書かれたスタッフロールが終わると、2人の男性と「たまあそび」のロゴ。
この時点で、友人が、「たのむ、出よう」信号を送ってきたので、我々は外界に出た。
別に同性愛の人を差別するつもりはないが、なかなかすごい空間を体験してしまった。


めいるとぅーみー