前出の微分方程式を、パソコンで解きその結果を吟味してみる。 計算の諸条件は以下の通りである。
なお、微分方程式を解くには、オイラー法と呼ばれる方法を用いた9)。なお、計算の時間刻み幅は、1/1000秒としている。
上図は、推力のグラフである。0mlは圧縮空気のみの場合である。途中の不連続な点は、水の噴出から空気の噴出に切り替わったところである。
次に、この推力でどれだけの速度に達するか(獲得速度)を考えてみると下図のようになる。
このグラフからわかるように、ロケットの獲得速度は明らかに水の量に依存しており、400〜500mlのところにピークがある。入れる水は多すぎても少なすぎてもだめ、ということがわかる。
次に、ペットボトルロケットの飛行軌道を計算してみる。下図は、発射角65度の場合のロケットの軌道を表している。
推力飛行の間に、重力の作用によってロケットの頭下げが起きるが、これを重力ターンと呼んでいる。図から水の量が多いほどその影響が大きく現れることがわかる。実際の実験でも、水を多く入れすぎると、地面すれすれの軌道をとったり、地面に激突ということが起きる。
また、羽根や本体の揚力の問題もあるので、計算上では到達距離が短くても、飛行高度が高い方が滑空して遠くまで飛ぶということも考えられる(文献1)2)には、65度で、350〜400mlが最もよく飛ぶと書いてある)。
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