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オンドマルトノは、テルミンに似た音のする楽器で、博物館にしかないような非常に珍しい楽器です。
(生楽器ではミュージカル・ソウという楽器に音が似ています。)フランスで考案された楽器で、すでに楽器の製造が行われなくなっているため、日本には数台しかないのではないかと思います。にもかかわらず、なぜか、近所のショッピング・モールで無料演奏会が行われたので、じかに演奏を聴くことができました。 |
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本体部は足踏みオルガンのように見えますが、鍵盤のところは、ピアノやオルガンなどの鍵盤とはだいぶ違っています。ピアノやオルガンのように、厚みのある鍵盤ではなく、写真でもなんとなく分かると思いますが、薄いものです。
鍵盤の上部に3つのアーチ型のアンテナのようなものがついていました。何か機能があると思うのですが、不明です。(もしかして飾り?)
足元に置いてあるペダルはたぶんボリュームだと思います。 |
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鍵盤の前に、1本の金属の線がはってあって、下の写真のように、指輪のようなものがついています。演奏時は、この指輪を右手にはめて、左右に動かすと、音の高さが上下します。左手は、上の写真の下のほうにあるボックス型のコントローラの上に常に置いていて、何か操作をするのですが、何をしているのか不明でした。演奏の前には、チューニングをするようですが、このときにも、何か操作します。 |
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本体の周りに、スピーカーのようなものやドラのようなものが置かれます。スピーカーのようなものの上には、お釈迦さまが背中にしょっている蓮の花のような形のものが置かれます。弦がはってあるので、琵琶を逆にした感じにも見えます。 |
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オンドマルトノは、テルミンのような矩形波のような音のほかに、ピラピラした高い感じの音色も出せるようになっています。(この音は水琴窟や波紋音に似ています。)このドラのようなものは、そのピラピラした高い音を出すためのものだそうです。逆にスピーカーのようなものは、低めの音をだすときのものだそうです。琵琶のようなものは、貼ってある弦が共鳴するということでした。リハーサルのとき、この琵琶の部分をつけずに演奏していて、本番では、琵琶の部分をつけて演奏されていたのですが、私が聴く限り、音に違いは感じられませんでした。演奏する曲や周囲のノイズにもよると思いますが、飾りとしての意味合いが強いのかもしれません。
ちなみに、東京のほうにオンド・マルトノ・カフェという、オンドマルトノを展示している喫茶店があるようです。 |