Barney Kessel / Herb Ellis - Guitarists Collection  

収録曲:
Barney Kessel
1. Wave
2. I've grown accustomed to her face
3. Brazil - A day in the life of a fool
4. Body and soul
5. Flintstones

Herb Ellis
6. I love you
7. Detour ahead
8. Things ain't what they used to be
9. Lover man
10. Sheik of araby

Musicians:
  Barney Kessel(G), Herb Ellis(G), Bob Magnusson(B), Sherman Ferguson(Ds)

その他データ:1988年、アメリカ・サンディエゴ、エラリオズ・レストラン&ジャズ・ナイトクラブにて収録。曲番2と曲番6の楽譜付き。

きっかけ:ディスク・ユニオン新宿Jazz館の2階中古CDフロアで発見。
安かったのでつい購入。

review:2人のジャズ・ギタリストをフューチャーしたライブ・ビデオ。
2部構成。前半はバーニーを前面にベース(Bob )、ドラムス(Sherman)のトリオ。4曲目からハーブが登場。後半はバック2人は同じでハーブがギター。これも4曲目からバーニーが登場となる。多分、両ステージとも同じ日に収録されたものと思われる(皆、衣装が同じ)。撮影はTVショーのような安っぽい作りだが、演出もなにもないので、兎に角演奏だけを楽しめる。カメラが演奏する指先にもアップするのでギター演奏の勉強にもなる。

バーニーは派手なチェックのジャケットにブルーのパンツ(ジーパン?)、赤い(スポーツ?)シューズ。そのコーディネイトの派手さに、後半でハーブがバーニーを迎えるときにも冷やかすくらい。垂れてはいるが大きな目が特徴。頬から顎に生えたヒゲのせいもあって達磨さんを連想させる。ギターはメーカ不明だが、フルアコのピックガードのないやつ。ピックだけでなく、指を使ったオクターブ奏法もやる。低音弦を多用する骨太なサウンド。シングル・トーンはまろやか。

一方、ハーブのほうはごく普通の背広姿に革靴。白髪でこざっぱりした、米国ならそこら辺りにいそうな物静かな御老人といった感じ。照明のせいか指だけは若々しくきれいに見えた。Gibson のセミアコ。サウンドは固めだが艶やかな音色。右足首を左膝に乗せた、少々そっくり返ったスタイルで演奏する。

演奏の合間に二人で話すシーンではジョークもあり、ビリー・ホリディの思い出話も飛び出す。二人とも演奏中は声は出さないが、歌っているように口がよく動く。ジャズ・ミュージシャンには多いらしい(管楽器のように口を塞がれない楽器には)。先日みたキース・ジャレットも然り。

曲ごとに簡単に感想をあげると、
(前半)
1.有名なボサノバ作曲家アントニオ・カルロス・ジョピンの軽快な曲。聞いたことがある。
2.美しいギターソロで始まる。
3.ギターソロだけの2曲連続。特に2番目は美しい聞き覚えのある曲。
4.ご存知のスタンダード
5.二人のギターの掛け合いがいいノリノリの曲。バーニーのギターが歌っている。

(後半)
5.ファンキーで二人ともノッている。早弾きでも指がちゃんと動いて、ただの年寄りではないことは確か。

(1999.10.15)