映画 マクマレン兄弟  

日時:2000.11.26(sun) 24:55 - フジTV放送(1995年 米国作品)
キーワード:アイルランド父親の死母、不倫、中絶

内容:
 アメリカ、ロングアイランドに住むアイルランド移民の兄弟の物語。冒頭、長い間マクマレン家を悩ませた飲んだくれの父親が死に、兄弟の母はかつて愛した人がいるアイルランドへ帰っていった。次男に「私のような過ちを起こさないように」と言い残して。彼女は息子たちのために望まない結婚生活を続けてきたのだ。成長した息子たちは、

・長男ジャック:ニューヨーク大学でスポーツの講義をしている。結婚5年目の妻モリーも教育の仕事に携わる。
・次男A(?忘れた):駆け出しの脚本家。引っ越す予定のアパートが貸し主のミスで別の人に横取りされ、行き場を失って暫く兄の家に居候することに。
・三男B(?同):大学を卒業したばかり。付き合ってきたユダヤ系の娘と結婚して、彼女の家に住んで、彼女の父親の商売を手伝うことになっていたが、直前にそんな自分の人生に疑問を感じて、彼女に別れを告げ、これも定職が見つかるまで兄の家に居候することに。

 モリーの誕生会に来ていた女性アンを帰りに、ジャックが車で送った際、堅物の彼に彼女がモーションを掛ける。が、その場は彼は誘惑には乗らなかった。しかし次第に彼女に惹かれるようになり、親密な関係になる。そんな長男に対し、最も敬虔なカトリック信者の三男は、浮気をしている兄にすぐ関係を止めるように忠告。当の本人は別れた彼女にまだ未練があり、復縁を迫るも結婚、親との同居は望んでいない。そんなある日、彼女の妊娠が発覚。彼女は中絶するつもりだというが、カトリック信者の彼にしてみれば神の教えに反する行為。責任を感じて悩む彼だが、幼なじみの女性と再会。離婚したばかりだが、昔彼女に思いを寄せていたこともあり、気持ちが揺らぐ。妊娠した彼女が流産したと知ると、これ幸いとあっさりその彼女に別れを告げ、幼なじみの元へ。幼なじみの彼女は西海岸へ一緒に移って新しい生活をしたいと言う。資金が出来次第、二人で移住しようと決心する。
 次男の方は、自分が入居するはずだった横取りされたアパートの新しい住人の女性と付き合うようになる。彼女は女優で仕事柄、芝居を通じて次第に親しくなる。しかし仲は親密になっていくが結婚までは踏み込めない。はっきりしない彼に彼女は別れて田舎に帰ると言い出すが・・。
 次男に堅物と思われていたジャックの浮気が妻モリーにばれると、彼女のショックは大きい。彼女が夫に子作りを迫ったから自分から気持ちが離れていったのではと思い悩む。ジャックは浮気を反省し、アンと別れることを決心。
 そんなある朝、ジャックから新天地への移住資金を調達した三男が家を去る日が来た。兄弟三人は家の前で三男の前途を祝して乾杯して別れて幕

感想:
 アイルランドの移民というだけで本国の映像はないが、カトリック信者ならではの三兄弟の三様の恋の悩みが主題。長男は不倫、三男は学校を出たばかりで結婚にはまだ踏み切れない。カトリックでは中絶を禁止されているから、ユダヤ系の彼女が妊娠したと知ると責任を感じて結婚するしかないと一時は決意する。そんな彼が長男が浮気をしていると知ると、兄に向って地獄に落ちるぞと警告している。次男は自分が書いた脚本の芝居に自分の彼女を出すつもりだったが、その話が流れて彼女との仲に暗雲が。プロポーズを意味するアイルランドの銀の指輪(ハートを両手で包むようなデザイン。私ごとだが妹が旦那にもらったのも同じものだった気がする。)を彼女に渡すも、そのときはそれがそういう趣旨のものであることをはっきりは告げられない。アメリカ映画といえば不倫、離婚、中絶なんて当たり前のように出てくるが、それに思い悩む男達を描いているところがちょっと新鮮。

更新日: 00/12/03