映画 G I Jane  

日時:2000.01.29 21時フジTV放送(1997年 アメリカ作品)
キーワード:女性大尉、シールズ、女性上院議員、選挙、女性差別、米海軍

内容:
  女性軍人、オニール大尉(デミ・ムーア)は海軍精鋭の偵察部隊ネイビー・シールズ(そういえばチャーリー・シーンの映画でそんなのあったっけ)の訓練に参加することになった。実際は、女性の社会進出、地位向上を謳って上院議員として自らのキャリアを固めてきた女性議員に次の選挙での票集めのために利用されていた。オニールにとっては当初は、自分が頑張れば、たとえ軍隊という組織であれ、女性にも活躍の場が広がると考え、訓練への挑戦を望んだ。
  受入れる側のシールズのほうは初めは彼女をお客さん扱いしていたが、あえて彼女は男隊員と同じ待遇を要求した。
  議員のほうは、最後まで彼女が訓練に絶えられるとは到底出来ないとも考えていて、それが途中で終わったとしても自分の票集めには十分だと思っていた。そういう考えを軍側も気付き、彼女の企みを不満に思った軍は、彼女の地元テキサス州の軍関連施設の閉鎖をぶち上げ、選挙の邪魔を始めた。しかも、女性の部隊入隊を必ずしもこころよく思わない軍幹部は、訓練から排除したいとも考え、訓練をより過酷にしていった。
  そんな状況でも第一ステージを最後まで訓練をやりとげたオニールは、同期の男性隊員からも信頼を得られるようになり、満足していた。
  しかし最後の最後に、オニールを陥れる目的のでっち上げのスキャンダル写真が撮られる。これは選挙に不利な軍の動きを知って、軍と取り引きをしたあの議員が送り込んだカメラマンの仕業であった。
  その事実を知り、自分は利用されただけだと気付いた彼女は、部隊を飛び出し、議員に掛け合い、自らの意志で訓練を続けられるように迫る。
  これで部隊に戻れた彼女には訓練の第二ステージが待っていた。潜水艦に登場しての洋上偵察訓練であったが、彼女らの部隊は急遽、敵対関係にある(?)リビア領内での実戦部隊に組み入れられてしまう。緊張して上陸するものの敵部隊との交戦となり、上官が撃たれてしまう。が、仲間の強力もあり、その上官を救出して無事なんとか撤退できた。そうして訓練は完了。誰のためでもなく、自分のために訓練に耐え、シールズの一員と認められたのであった。

感想:
  映画「ゴースト」のイメージが強かったデミ・ムーアが、全然違う軍隊へ舞台を移しての作品であるが、自分の手でバリカンでその長髪を刈るシーンは役者根性を感じさせた。
  最初はどうせタカ派の米軍賛美映画だろうと思って、期待しては見ていなかったが、ただの女性のサクセス・ストーリーでも、トップガンみたいな恋愛映画だけでは終わらなかった。選挙が絡みーの、実戦ありーので、一捻りがあったのが最後まで見させた原因だろう。
  話によると米軍でも女性の進出は進んでいるらしい。湾岸戦争のときも多くの女性軍人が出動していたのを報道で見た覚えがある。この映画が軍にとって更なる宣伝効果になったかは、よく知らないが、意外にもデミ・ムーアの鍛えられた肉体はなかなか逞しかった。



更新日: 00/04/28