映画 Courage under fire
♪日時:2000.09.16(sat) 21:00 - フジTV放送(1996年
アメリカ作品、邦題:”戦火の勇気”)
♪キーワード:湾岸戦争、戦車、女性パイロット、名誉勲章
♪内容:
サーリング中佐(Denzel Washington)は先の湾岸戦争(ペルシャ湾)で多国籍軍の主力である米国陸軍の戦車隊員の一人としてイラク軍と戦闘。そのさなか、夜の戦闘で味方の部下が操る戦車を敵戦車と見誤り砲撃、部下らを死なせてしまう。
作戦は成功、戦争も終結し、サーリングも無事帰還した。彼の戦闘中の過失は軍によって伏され、罪は問われず、逆に戦果は称えられるほど。死なせた部下も殉死したことにされた。が、彼は帰還後、自らの過ちをそのまま忘れ去ることは出来なかった。酒の量も増えた。
サーリングは同じ湾岸戦争で戦死した女性ヘリ・パイロットに名誉勲章を授与するための事前調査を上官に命じられた。女性としては珍しい士官でパイロットのウォールデン大尉(Meg
Ryan)の戦死は、名誉勲章に値するとし、それを遺族に米国大統領自ら授与することで政治的な宣伝にも利用しようという裏もあった。
生き残った彼女の部下らの証言を集めるうちに、彼はその証言に矛盾があることに気付き、上官と対立しながらも真実を求めて歩き回る。部下だったイラリオ(Matt
Damon)は、上官としての彼女は勇敢であったと言い、モンフリーズ(Lou
Diamond Phillips)は臆病者で勲章には値しないという。部下達は当初は彼女の受勲に対しては異議を唱えず、互いに口裏を合わせていたのだ。
彼らを問い詰めていくうちに真実は明らかになっていく。嘘をつききれなくなったモンフリーズはサーリングの目の前で自殺。モンフリーズはイラク領内で彼らのヘリが墜落した後、負傷兵を残して撤退するかどうかで上官であるウォールデンと対立し、敵襲撃のどさくさで誤って彼女を撃ってしまう。その戦闘中に味方の救援部隊が彼らの所に現れたとき、彼女は負傷しながらも部下を援護するために残り、彼女以外はヘリで脱出。モンフリーズは彼女が死んだと嘘の報告したため、すぐに墜落へり付近はナパーム弾で一気に攻撃が加えられた。上官の命令に背き、戦場からにげようとしたモンフリーズにウォールデンは帰還後、軍法会議にかけると言われたため嘘をついたわけだ。しかし彼女を死なせてしまったことは彼を苦しめたのだ。
その真実をサーリングに話す前にイラリオは、一時行方不明となっていたが、その話を最初に会ったときに言わなかったのは、彼自身もモンフリーズの嘘の報告をあえて批難しなかったことに引け目を感じていたからだった。彼女は確かに勇敢な軍人であった。
真実を掴んですっきりしたサーリングは報告書を上司に提出。結局、予定通りウォールデンの遺族には勲章が授与される。サーリングはその授与式には出席しないで、誤って死なせた部下ボイラーの両親に会いに行って真実を語り、涙で許しを請う。
♪感想:
湾岸戦争はTVや新聞に毎日のように報道され記憶に新しいが、戦場では何が起こるか分からない。この映画のように誤って味方を攻撃してしまったという話は、何かの報道で読んだような気もする。女性の軍隊への進出も当時、大いに報道されたように思う。あの戦争では米国は多国籍軍の主力として参加していたが、ほとんど米国対イラクの戦争という図式だったろう。作戦は米国主導で、人的にも物質的にも前面に出ていたのは米国だからしようがないだろう。戦死者など損害も多かったはずだ。日本は金を出すだけと批判されたものだ。
悲劇はいつまで繰り返されるのだろうか。
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更新日: 00/09/18
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