映画Magnolia
♪日時:2001.10.13(sat) 21:00 - スター・チャンネル(スカパーCh.315)(1999年 米作品)
♪キーワード:偶然、クイズ番組、親子、蛙
♪内容:
映画の最初に、偶然起きたと思われた出来事が実は起こるべく起きたことを象徴する例を3つ挙げ、本編のテーマを先に仄めかしている。本編には登場人物が多く、初めは一見何の繋がりもないように見えて、いったい話は何処へ落ち着くのかとも思わせる。しかし、次第に彼らを結ぶ糸が繋がっていき、最後にはとんでもない落ちとなる。
主な登場人物は、
・警官ジム:真面目で離婚暦あり
・老人アール:死の床に伏し、まさに命は風前の灯火。過去に病気の妻と子を捨てた。
・アールの妻リンダ:年若く、アールの再婚相手。いかにも財産目当てで老人と結婚したと見える。
・青年フィル:アールの看護人。アールが死ぬ前に、生き別れになった息子に会いたい、探してくれと頼まれる。
・フランク・マッキー(Tom Cruise):女の誘惑法の手口を教える男。マニュアルを記し、セミナーに男たちを集め、扇動している。
・ジミー:TVの長寿クイズ番組の司会者。癌で死期が近い。
・クローディア:ジミーの娘。父とは不仲。麻薬中毒。
・ローズ:ジミーの妻
・クイズ少年:父にうまく利用されクイズ番組で稼がされている。
・過去のクイズ少年:かつては天才少年と称えられたが、今はただの人。勤め先を解雇されたばかり。
など。
彼らの関係を簡単に言えば「クイズ番組」繋がりとでも言えるだろうか。アールは実はジミークイズ番組製作者にクレジットされていて(ちょっと無理に繋げたような・・)、そのアールの実の息子はフランクだった。ジミーの娘クローディアは巡回にきた警官ジムにデートに誘われる。そのジムはデートの帰りに、解雇された会社に盗みに入ろうとしたかつてのクイズ少年を見咎める。
さて、とんでもない最後とは、割とシリアスに進んできた物語であったが、デートの帰りのジムの車のフロントガラスに突然、大きな蛙が落ちてくる。それが1匹でない。次から次へと道を埋め尽くさんばかりに大量に降ってきた。一箇所だけではなく、登場人物たちのそれぞれの場所で起きた。
車は真っ直ぐ走れないし、盗みに入ろうと雨樋を登っていた男を直撃し、男は転落。薬を大量に飲んで自殺を図ったリンダを乗せた救急車も蛙たちにタイヤを滑らせ転倒。天窓を突き破って落ちてきた蛙が、拳銃で自殺しようとしたジミーに直撃して引き鉄を引かせてしまう。クイズ番組中におしっこを漏らしてしまった少年は、番組を逃げ出し密かに忍び込んだ図書館で、外に降る蛙を見て「ありえることだ」と妙に冷静(正気を失っている)。
雨樋をつたって登っていて転落した男をジムが見咎めて、お金を元の場所に戻させ、そのまま家に返して物語は幕を閉じる。
♪メモ:
192分の長編。
大量に降る蛙が何を意味しているのかは不明。余りにも突拍子がなく、しかも気持ち悪い演出。ホラー映画じゃなし、思わず声を上げてしまったほど。
途中、ミュージカルでもないのに主な出演者たちが一つの歌を順番に口ずさむ場面がある。その時の彼らの気持ちが偶然にも一致していたことを表現しているのか?
♪
更新日: 01/10/14
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