映画Jack  

日時:2001.05.05(sat) 21:xx - フジTV放送(199x年 米作品)
キーワード:体内時計老化小学生、家庭教師、女教師

内容:
 仮装パーティ(?)の夜、急に産気づいたカレン(Diane Lane)はなんと妊娠10週目での早産。しかし、生まれた胎児は外見は普通の子供と変わらず成長していた!医師の話によると、この子は普通の4倍の早さで成長しているらしく、体内時計が同様に早いのだ。心配なのはその分、老化が早いのではと思われること。10年後には外見は40才相当にまで達することになるのだから。
 10年後、Jackと名付けられたその子は、猛スピードで成長を遂げ、外見は中年おじさん。自分の父親と変わりない。頭の中までは大人とまではいかず、小学生並み。学校に行かせると苛められるのではと心配した両親は、彼を学校には通わせず、家庭教師を付けていた。しかし、その家庭教師の勧めで、Jackは学校へ通うことに。
 最初は彼の外見もあって、同級生たちと馴染まなかったが、バスケットボールでの活躍をきっかけに、ルイたちと友達に。次第に同級生たちと馴染むと学校も楽しくなる。
 ある日、担任女教師マルケス(Jenifer Lopez)をダンスに誘うと、教師と生徒ではまずいからと断られ、ショックで狭心症を発症。子供の行動力や意思に、老化が始まっている肉体が付いていけないのだ。これを境に学校に行かなくなる。家に閉じこもる日々。無精ひげは伸び放題。心配した同級生たちは、代わる代わるJackの家に彼を遊びに誘いに来る。母カレンも彼が苦しまないように学校には行かせたくないと考えていたが、Jack本人が再び、学校に行きたいと宣言。
 老化と戦いながらも学生生活を続けた7年後、Jackの高校の卒業式。すっかり外見は老人となってしまったJackは、総代を務め、仲間や家族の前でスピーチ。未だ、青春真っ只中のJackであった。

感想:
 普通の人間よりも成長の早さが4倍という特異体質をもつ子供(?)が主人公のお話。設定はSF的であるが、映画の内容は子供も大人も楽しめる、ほのぼのムービー。
 映画の部分部分でJackの成長の早さを象徴するような、自然の動きを早回しした映像が挿入されている。月や朝日、雨雲などの動きは、Jackの目には、こんな風に回りが見えるのかと思うような早さ。
 Jackを仲間に加えたルイたちが外見が大人の彼を利用して、PENTHOUSEなどのグラビア誌を彼に買わせたりと子供が見るかも知れないと思うと際どい場面もある。ルイに騙されてJackを校長だと思い込んだルイの母親とパブでダンスしたり、子供なら経験できないことまで体験。しかし、成長が早い分だけ、”ませた”子供になるのではと想像していたが、そこは純粋に成長したJackだけあって、すけべなオヤジにはなっていいなかった。そのせいか、際どいラブシーンは避けたようにも見える。
 しかし最後のスピーチ・シーンのすっかり老け込んだJackの姿は、本来ならば卒業の晴れの舞台ではあるが、あまりにも哀しい。

更新日: 01/05/13