映画 Ten
little indians
♪日時:2001.01.31(wed) 26:49 - TV朝日放送(1989年
米国作品、邦題「サファリ殺人事件」)
♪キーワード:アフリカ、レコード、人形、殺人罪
♪原作:Agatha
Christie
♪内容:
年齢も出身も職業も異なる男女10人がアフリカの真ん中に集まった。ロジャース夫妻同士以外はお互いの顔も知らない。共通するのは皆がオーウェンなる人物から招待されたり、雇われたりしていること。そのオーウェン氏は遅れて来るらしい。オーウェン以外の10人は地元アフリカ人たちにサポートされてテントが張られたキャンプに集合。しかし、ロープで架けられた籠で渓谷を10人が渡った直後、そのアフリカ人達が何を思ったか、唯一の交通手段のロープを断ち切る。10人の退路は絶たれたことになる。何もない所と思われたがちゃんと一人一人にテントが用意され、雨水を貯めた水で洗顔もシャワーも出来る。
その10人を簡単に挙げると、
・ロンバード:ガイドとして雇われた青年。無線機を持参
・ロメネスキー:老軍人(将軍)
・マリオン:酒飲みの中年女。招待されたという
・ベラ:若い英国人女性。秘書として雇われた
・ウォーグレーブ:判事。友人と2人で招待されたが一人できたという
・ベルナー:医師。同僚の紹介で雇われた
・マーストン:一人飛行機で現地に来た青年
・エセル・ロジャース:アメリカ人女性。サファリ旅行に当選したという
・エルモ・ロジャース:エセルの夫。この夫婦は他の8人よりも1日早く現地に着く。なぜか皆の食事を用意する羽目に。
・ブロア:私立探偵。皆の監視役として雇われた
全員が揃った1日目の夕食後、エルモが皆に一枚のレコードを聴かせる。なんとそこにはオーウェンなる人物の声で、10人それぞれの過去の殺人罪を暴くメッセージが吹き込まれていた。どうやら集まった10人は殺人の容疑者たちらしい。しかもレコードの声は各人がそれぞれの罪で裁かれるであろうと言う。実は誰もオーウェンに会ったことがないことが明らかになる。本当にオーウェンは現れるのか?
そのレコードを皆が聞いた後、早くも一人目の死人。車で人をはねて死なせたと皆の前で告白したマーストンが青酸カリ入りの酒を飲んで急死。これを最初に時間と共に次々に死人が増えていく。
動物嫌いのエセルが珍客・小猿に驚き失神。ベルナー医師が鎮静剤を処方するが、翌朝目を覚まさず冷たくなった姿で発見される。勿論ベルナーは関与を否定する。薬をエセルの夫エルモに渡したのは確か。2人目の死人が出て、残った8人は身の危険を感じ始める。まだ見ぬオーウェンがどこからか手を下しているに違いないと、皆で探し回る始末。しかし見つかるはずもない。
そのオーウェン探しの最中、ベラに自分の罪を告白した後、ロメネスキー将軍が崖から謎の転落死。誰かがオーウェンは実在しないのではないか?この中にいるのでは?とも言う。徐々に相互不信が始まる。
みすみす死を待つのはいやだと、エルモはその夜、丘の上で朝までキャンプを見張ってやると言って一人、丘に登る。翌朝、ロンバード達が丘に登ると、キャンプを睨んだまま斧で頭を割られて死んでいるのが発見さされる。これで4人目。次にテントの中でベラに告白したマリオンが、しばらく眠るといって、ベラがテントを出た後、何者かに薬物を注射されて死亡。
雨になったその夜、銃で頭を撃たれたウォーグレーブ判事が死亡。続けざまにベルナー医師。翌朝、テントでブロアがナイフで刺されて死んでいるのが発見されると残ったのはロンバートとベラのみ。ベラは銃を持っているのはロンバードだけだと知っているから彼を責める。二人が争っているうちにその銃でベラがロンバードを撃ってしまう。たった一人になってしまったベラを驚かせたのは死んだと思っていたウォーグレーブが判事の衣装で突然現れる。頭を撃たれたというのは嘘で、ベラに真実を語る。全てウォーグレーブが仕組んだのだ。彼の言葉は常軌を逸していた。彼女を彼女の罪でロープにて絞首刑にしようとしながら。ウォーグレーブ自身も彼女の死に合わせるように、毒入りの酒をあおる。ベラは必死で首に架けられたロープから逃れようともがく。が危機一髪、そのベラに撃たれたはずのロンバードが目を覚まし、彼女を助ける。事件の張本人は死に、ロンバードが無線で救援を要請していた飛行機がようやく彼らの所に飛来して幕。
♪感想:
10人の”容疑者”が一人また一人と死んでいくと、原題の「10人のインディアン」を象った人形の頭が一つ一つなくなっていく(インディアンというよりは地元アフリカ人のように見えたが)。また「10人のインディアン」という歌があるようで、その歌詞に符合するように人が死んでいくため、皆が不気味に感じていく。
結局、真犯人は死んだが、10人全員が死んだわけではない。ベラとロンバードの若い2人だけが生き残った形だが、何か作者の意図があるのだろか?
それにしても狂気の元判事ウォーグレーブは手のこんだことを計画したものだ。レコードの声で他の9人も気付いてもよさそうなものだが、誰も彼を疑うことはなかった。ただ、映画の途中で一度皆が、自分が疑わしいと思う人物を投票するという場面があった。その結果は全てばらばらであったが!
♪
更新日: 01/02/05
|