映画Beneath
the Planet of the Apes
♪日時:2001.12.15(sat) 21:00 - フジTV放送(1970年
米作品、邦題「続・猿の惑星」)
♪キーワード:猿、地下、核ミサイル、ニューヨーク
♪Story:
「猿の惑星」(1968年)の続編。前作の意外なエンディングから始まる。
前作で宇宙飛行士のテイラーたちの乗った宇宙船が不時着した惑星が実は地球だった、というのが衝撃的なラストシーンであった。猿たちが支配する惑星で捕獲されたテイラーは彼らから逃れ、人間族(?)女性ノバと馬に乗り海岸線沿いに、猿たちが禁制地帯と呼ぶ地に向かうが、そこで彼が見たのは自由の女神像の上半身であった。
その後、広大な荒野で不思議な空間が二人の前に現れ、テイラーはそれを探ろうとして、ノバと離れ離れになってしまう。
その惑星にテイラーの後を追って、同僚のブレントたちが地球からやってくる。船長は死亡し、ブレント一人となったが、そこに馬に乗ったノバが一人でやってくる。ノバは口は利けないが(なぜかその惑星の人間たちは喋れない)、テイラーが残した「ジーラに会いに行け」という言葉を思い出し、二人は猿族の女性科学者ジーラに会いに行く。猿たちに見つかったら捕獲される危険を冒して。
その猿族の間では、軍人のアーサス将軍が勢力拡大のために、禁制地帯への進出を主張。まさに調査を兼ねた武力での進出が始まろうとしていた。
テイラーが向かった場所をジーラの夫コーネリアスから聞き出し、猿達の目を避けて再び禁制地帯へ向かおうとする。しかし猿たちに見つかり、捕らえられてしまう。捕獲されて射撃訓練の標的にされかけた二人を救ったのはジーラ。
禁制地帯でブレントたちが見つけたのはニューヨークの地下鉄駅。そこで初めてテイラー同様、ブレントも自分が未来の地球に到着していたことを知る。人類は原爆を使用して地球が破滅したのだと認識する。
その地下でブレントらは何やら音のする方に言ってみると、そこには外見は人間と同じで、喋らなくとも意思を伝えることができる種族が暮らしていた。彼らは核ミサイルを祭り、崇拝していた。しかしなぜか彼らは人間の顔をもつマスクを被っていた。また、ブレントは彼らに囚われていたテイラーと再会するが、地底人たちの念力で互いに殺し合いをさせられる。
その頃にはアーサス将軍率いる猿の軍隊たちも禁制地帯の地下都市に気付き、地底人たちとの衝突は時間の問題。そのどさくさに紛れて逃げ出したテイラーたちだが、地底人は大した抵抗もせず、猿たちに殺されていく。最後まで残った彼らの指導者は最後の手段として核ミサイルを使おうとしていた。しかし猿たちは彼を殺しミサイルを引きずり倒す。それを陰で見ていたテイラーたちは、核の使用を止めようとするが、猿の銃撃に遭い絶命寸前。テイラーは自らの手で核のボタンを押してしまう。太陽系から地球が消滅する瞬間であった。
♪Memo:
原題を直訳すれば「猿の惑星の地下」。
今回の続編では猿に支配されていた人類意外の種族が登場する。彼らは見た目は人間だが、それはマスクを着けているだけで、中身は不気味な顔をもつ地底人であった。おそらく核爆弾の影響で突然変異し生き残った人類であろう。外見こそ変わってしまったが、彼らには不思議な能力が発達していた。念じるだけで相手に意思を伝えることができ、また相手を苦しめることも出来るのだ。
長い冷戦時代、核使用の恐怖と隣り合わせで暮らしていた世界の人々の不安心理を上手く映像にしたという点で、一作目が評価され、更に続編となったのだろう。しかし、この続編では過去の地球からやってきた人間テイラーが、なんとか生き残った人類を地球もろとも消滅させてしまった。死にかけのテイラーが本当に意思をもって核のボタンを押したかどうかは微妙だが、彼にそうさせた製作者の意図はなんだろう?
本作では猿たちがサウナに入るシーンや、平和運動をするシーンが登場して笑ってしまった。前作でも感じたことだが、裸同然の人類を支配する猿たちが着ているのは職業や種族などで分類された制服のようなもの。私服のようなものはなく、形こそ全然違うが共産主義的な臭いがした。
それにしても口も利けない下等な(?)人間族ノバの衣装はセクシー過ぎないか。猿たちとは違い、人間たちは原始時代を思わせる粗末な布切れしか身につけていないが、まあサービスだと思っておこう。
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更新日: 01/12/20
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