映画 12 monkeys
♪日時：2000.07.15 21:00 - フジＴＶ放送・ゴールデン洋画劇場より（1995年
アメリカ作品）
♪キーワード：ウィルス、タイムトラベル、精神病院、精神科医、革命、妄想、夢
♪内容：
ジェームズ・コール（Bruce Willis）は謎のウィルスで人類のほとんどが死滅した西暦2,035年、はるか地下深くに囚われの身。罪名は不明だが、そのスキンヘッドには識別コードがバーコードのように刻まれている。そんな彼に、志願した訳でもないのに地表に出る任務が下る。防護スーツを着ての作業だが、任務の結果によっては減刑のチャンスでもある。雪の地表は人っ子一人いない廃虚だが、幻想を見ているのだろうか、都市部には不似合いな熊やライオン、蝙蝠、梟などの動物が生きていた。昆虫らしい生物を採取し、地下施設へ持ち帰る。
この任務が評価されたのか、強靭な精神の持ち主と判定されたのか、彼には更なる任務が告げられた。彼に命令を告げるのは白衣の科学者たち。
任務とは人類が地下へ潜る原因となったウィルスの発生源を探ることである。1996年から1997年にかけて地球では謎のウィルスによって人類のほとんどが死滅し、わずかに１％が生き残り、地表では生活が不能となり地下へと潜った。
ジェームスはウィルスが広がるその1996年へ時間を超えて送られることになった。が、実際に彼が送り込まれたのはもっと過去の1990年4月。タイムマシンの精度が低いらしい。その時代では彼は精神異常者と思われ、ボルチモアの精神病院送りとなってしまった。彼の言うことを本気にする者はいるはずがなかった。もうすぐ人類が死滅し、彼がそれを阻止するために未来から送り込まれたなんて。
病院ではノーベル賞受賞のウィルス学者を父にもつ患者ジェフリー・ゴインズ（Brad
Pitt）と知り合う。情報収集ためには病院を脱出したいジェームスだったが、薬のせいで朦朧としている。また、彼の担当医は女性精神科医キャサリン・ライリー。ジェフリーの助勢により脱出を図るが失敗、独房に連れ戻される。が、何時の間にかかれは未来に戻っていた。
彼が送られた年が間違っていたことを学者たちに告げると、再び過去に送り戻されることに。またしても失敗。今度は1917年、第一次大戦中の戦場。そこにはジェームスの仲間が。彼も流れ弾で負傷するが、どういう経緯かちゃんと1996年秋に彼はいた（ＴＶはカットされている？）。彼はライリーが大学で公演をしていることを知り、彼女を誘拐同様に連れ回して情報収集に走る。すぐに騒ぎとなり彼は指名手配の身となる。再会した彼女はまだ彼の言うことを妄想だと決め付けている。革命を謳って世界中にウィルスをばら撒いたとされる武装組織12モンキーズの本拠地がフィラデルフィアにあるという情報をもとに、二人はフィラデルフィアへ。
ジェームスは12モンキーズの中心人物があのジェフリーであることを突き止めるが、ジェフリーの両親もいる自宅で騒ぎを起こしてしまい、追いつめられそうになる。が、ライリーが気付くと彼の姿はなくなっていた。任務を全うしたとして2,035年に再び戻される。
ライリーは彼の言動から徐々に彼が言うことを信じるようになり、彼がいなくなった後も一人で人類を危機から救うために、12モンキーズの企みを阻止しようと奔走し始める。まさに彼らが行動を起こそうとするアジトへ彼女が訪れると、再びジェームズが現れる。ライリーとは逆に彼はだんだん自分は妄想を見ているのではと思うようになり、普通の人間に戻りたいと考えていた。彼を理解し始めた彼女は、手配中の彼を変装させてフロリダへ逃げようと誘う。
ジェフリーの父には、息子の手には絶対に変異する前のウィルスを渡さないように警告していた。空港に向うタクシーの中で二人がラジオのニュースを耳にする。なんと12モンキーズ達がジェフリーの父親を誘拐して、動物園の動物たちを開放してしまったのだ！高速道路をキリンの群れが疾走し、空にフラミンゴの群れが飛ぶ。思わず笑ってしまう二人であったが、ウィルスをばら撒くのが彼らではないことを確信。では誰が？
空港では手荷物検査をするゴインズ博士のアシスタント、ピーターズの姿が。彼のバッグには細菌の標本が入っていた。空港に着いたジェームスは真犯人がピーターズだと直感し彼を追うが、すぐにピストルを手に騒ぎになってしまい、ピーターズを仕留める前に自分が撃たれてしまう。彼が何度も夢に見た光景を自分自身が演じていた。夢に現れた女性はライリーだった。また、その光景を目のあたりにするジェームズ少年の姿もそこに。夢の光景はジェームズが幼い頃に見た遠い記憶だったのだ。
一方、ピーターズは何事もなくウィルスを手に飛行機に搭乗。まさに彼は世界各地へウィルスをばら撒こうとするところなのか？
♪感想：
映画の最後のシーンで、飛行機にはジェームスを過去へ送り込んだ学者の一人ジョーンズの姿も（女性）あった。彼女は自分を「保険業界」の人間とかなんとか言っていたがあれは何を意味していたのか理解できなかった。ピーターズの本当の狙いはなんだったのか？彼の思想的な背景が今ひとつ分からなかった。
ジェームズが1990年代の地上に送り込まれたときに何度も空気がうまい、20世紀の音楽はいい、と言っていたのが印象的。2,035年の酷い世界から来た人間、しかも囚人にとっては現代は天国に写るのだろう。果たして人類はいつまでこの世界を保てるのだろう？
未知の細菌による恐怖はいろんな映画にも取り上げられているが、人間が自らの手で作り出したウィルスで、他人を計画的に攻撃する。恐ろしい話だ。そんな狂気の科学者や国の指導者が現れないことを祈る。
Brad Pittの精神病患者の演技は、そのイカれ具合が名演！ジェームズが現代へ来るときに使うタイムマシンは、マシンというよりはタイムトンネルといった感じ。チューブの中に寝かされて、トコロテン式に？送り出される！
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更新日： 00/07/20
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