荒島岳
(1,524m) − 福井県
1999.08.21 (土)
山ある記
天候:曇り時々雨
夏休みの帰省ついでというわけではないが、実家に帰る途中でひと山登っておくことにした。なにしろ実家に最も近い百名山なのだ。もっとも地元にいたときには荒島岳という名前すら知らなかったが。とにかく私のルーツともいうべき(?)山に登っておく必要があった。
東京から国道20号、塩尻から19号、土岐市から美濃辺りをごちゃごちゃと走り、長良川沿いに156号を郡上八幡、白鳥町へと至る。ここから油坂峠を越えて、158号を和泉村、大野市へと辿る。現在は高速道路が白鳥まで伸びて、油坂峠の上まで楽に行けるが、貧乏だが暇はある私はせっせとシタ道を走るのだ。
11:45
勝原(かどはら)スキー場の駐車場。登山道の入り口でもある(標高約400m)。車が10台ほど既に停まっている。気温30度。蒸し暑い。あいにく本州には広く熱帯低気圧が停滞し、お天気はよくない。関東では雨の被害も出ているくらい。実際、甲府辺りで大雨に遭い、運転も危うい状態であった。山頂は雲に覆われ、どんな形かも分からない。ここからゲレンデの急斜面をリフト終点まで登る。
12:05
リフト降り場。スキー場の最高点。ここから本格的な登山道となる。登山道は所々、粘土質の路面が水分を含み、非常に滑りやすい。踏ん張りが効かず、緊張を強いられる。
13:10
しゃくなげ平。狭い平らな場所。もっと早い時期ならシャクナゲの花が見られたはず。この手前に山頂まで残り1.5kmの標識がさりげなくぶら下がっている。
13:45
山頂。途中、急斜面には鎖やロープがかかり、予想以上の険しさを思い知らされる。山頂付近まで来ると様々な花が目を楽しませてくれる。天候さえ良ければ、白山連峰を望むこともできたはずだが、霧というか雲の中では全然だ。風が巻いている。汗で濡れたのか、露で濡れたか分からないTシャツの上半身に風が吹き付けて寒い。髪の毛もずいぶん水を吸っている。山頂には祠と、用途不明のコンクリートの2階建ての小屋、巨大な電波反射板(?)が2枚。気温23.7度。
14:00
あまりの寒さに下山開始。濡れた粘土質の路面は、下りでは更に辛い。何度も転倒しそうになる。雨の荒島で七転び八起き。実際、2、3度すっ転んだ。
14:25
しゃくなげ平。ここまでずっと弱い雨が降り続いた。幸いにも潅木の下を通る道がほとんどで、直接雨に当たることは少なかった。
15:05
リフト降り場。雲というか霧を抜け、下界に出たといった感じ。実際、幾分明るくなり、視界も広がった。大野盆地が見下ろせる。ゲレンデに出ればこっちものも。あとは直滑降するのみ。とはいえ、ゲレンデに雪はない。
15:40
駐車場着。ゲレンデの急斜面の下りは意外に脚にきた。標高1,500m足らずと日本アルプスの役者達とは比べ物にならないが、実質標高差1,100m
と決して生易しい山ではなかった。また、天気の良い日に来たい。
標高差約1,100m
<日帰り温泉>
帰りは温泉センター”水芭蕉”(勝山市村岡町浄土寺)で汗を流す。泡風呂あり、ジェットバスあり、サウナあり(\500)。
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