狂言 浦島 <和泉流>
♪日時:2002.02.03(sun) 15:00 - NHK教育放送
♪収録:国立能楽堂
♪出演者:
・宿老(浦島):野村小三郎
・孫:田端奏衛(子役)
・亀の精:野村又三郎
・地謡 x4
♪内容:
120年ぶりに復活したという演目。我々が昔話で知っている浦島太郎伝説とは違った展開となる。
杖をつき、腰を曲げた宿老がよろよろと歩いてくる。顔には醜い老人の面。続いて肩に釣竿を担いで、孫が元気に歩いてくる(衣装は普通の狂言方のもの)。老人と孫は浜に出かける。孫は揚幕の手前で釣竿を垂らし、魚を釣り始める。老人は舞台中央に腰掛け、それを見守っている。
孫が何かが針にかかったといい、一生懸命にそれを引っ張り上げる。竿の先には亀が引っかかっていた(実際には黒い笠のように見えたが)。孫は頭も手足も見えない、その黒い塊を老人に見せる。亀と知り、これは目出度いという老人は、亀を逃がすように孫に言いつけるが、孫は聞き入れない。
老人は孫に唐の昔話を話して聞かせる。殺生をしてバチが当たった男の話だ。孫は話を聞き、納得すると亀を老人に託す。老人が亀を逃がしてやると、亀は勢いよく海へ帰っていく(舞台では笠が滑るように橋掛かりを見事に走っていた)。
しばらくすると、亀の精が玉手箱を手に二人の前に現れる。玉手箱を二人の前に置くと、亀の精はさっさと帰っていく(実に短い出演時間だ)。
老人が箱の蓋を開けると、中から白い煙が吹き上げ(実際には箱から白い布を取り出し、老人が頭から被るような格好)、煙が消えると、そこには若返った男がいた(翁の面を外して)。このとき背後では地謡が謡う。男は喜び、ひと舞いする。
腰も伸びて、力強い素振りで男は孫を肩に担ぎ上げ、帰っていく。
♪感想:
狂言ならではの解釈の浦島太郎伝説のパロディか?
亀の恩返しで若返るのだから、お目出度い。
♪:
更新日: 02/02/05
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