映画いちげんさん ICHIGENSAN
♪日時:2002.01.12(sat) 12:00 - TV朝日放送(1999年
日本作品)
♪キーワード:盲目、外国人、朗読、京都、鮫
♪Story:
盲目の女性・京子(鈴木保奈美)のために文学を朗読して聞かせるボランティアとして、外国人留学生A(*名前は聞き逃した)がやってくる(日本語に堪能なのだ)。東京生まれだが父と死別、現在は母と京都で暮らしている。学校は卒業したが、特に仕事はせず好きなように過ごしている。
Aはふらりと京都にやってきて大学で文学を学び始める。六畳一間の下宿暮らし。大阪の英語教室でバイトしている。
二人は次第に親密になり、二人で映画に出かけたりするようになる。しかし、Aは京子が指摘するように、ひと所にじっとしていられない人間らしい(「鮫のような人だ」と表現していた)。その夏、Aは突然ヒッチハイクで北海道へ旅に出かけ、一ヶ月後、京子の前に戻って来る。
Aは卒業が迫り、卒論に追われる日々。そんなある雨の夜、母の留守中、二人は結ばれる。
ある日、Aのところに電話がかかってきて、パリから日本の裏社会の取材に来た人物の臨時の通訳として雇われる。取材が終わり、その人物はAが卒業後、就職に困ったら自分が世話をしてやると言って、日本を去った。
一方、京子は密かに就職を決意、既に内定ももらっていた。
Aは卒論の口頭審査で教授陣につまらないことで論文に文句を付けられ(漢字が間違っているというだけで)、激怒。鬱憤を晴らすべく、突然バイクを購入し、京子を後部座席に乗せてツーリングに出かけるほど。彼が旅から戻ったとき、既に卒業式は終わったあとであった(卒業はできたらしい)。
Aはパリで就職することを選択する。
別れの夜、京子は杖を出し、一人歩き出す。社会への第一歩、Aと別れての新たな人生への第一歩を踏み出す。
♪Memo:
外人から見た日本が描かれていて面白い。京都という土地柄もよく生かしている。
鈴木保奈美は目の見えない役であったが、見えているのに見えないように演じるというのは難しいものだと感じた(別に彼女の演技が悪かったと言っているわけではない)。
映画の題名は「一見さん」のことに間違いないと思うが、映画井自体は京の遊里の話ではない。京都のお茶屋さんでは”一見さん、お断り”だそうで、飛び込みで遊ぶには難しい街らしい(武豊がTVで言ってた)。
主人公が自分が異質で、どこにいても周囲に受け入れてもらえていないのではと感じる、その気持ちを表しているのだろう。それが来日したり、ふらりと旅に出てみたり、パリで就職しようとした理由であろう。
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更新日: 02/01/14
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