読書メモ ・「岩崎弥太郎と三菱四代」 ・初代:弥太郎。世界航路を開き、北海道開発に着手。一代で日本の海運業を制覇。新政府に出仕したかったが失敗。政治家への夢は捨てた。三川商会を三菱商会へ改称。 外国人に対等に付き合い、あるいは部下として巧みに使役した。 ・二代目:弟・弥之助。海運を捨て、陸へ転換。事業は銅山・水道・炭鉱・造船・銀行。社名を三菱社に。米国留学し、一年ちょっとで英語をマスターし帰国 ・三代目:弥太郎の嫡男・久弥。米国留学。三菱四天王が補佐。重工業を重視し、資本投下を造船と鉱業に集中。先見の明があった。 諸事業を部下に委ね、思う存分活躍させるという経営手法。三菱の大発展をもたらす ・四代目:弥之助の嫡男・小弥太。英国留学。社会主義に魅了され、政治家になって日本社会を改革したいと、理想に燃えて帰国 ・明治政府は岩崎家が大隈重信率いる立憲改進党の資金源と睨み、倒そうとした。弥太郎はあまりに大隈に肩入れしすぎた。大隈は政界を追われる ・大正末期から昭和初期にかけての大不況時代、三菱は傾くどころか、ますます業績を伸ばし、大財閥に成長した ・三菱のスリー・ダイヤモンドは岩崎家の家紋・三階菱と土佐・山内家の家紋・三つ柏の融合。「人」という字をかたどる。 ・英語上達法は海外で日本人との交際を一切遮断し、現地社会に溶け込むこと ・弥太郎の弥之助への遺言:「小早川隆景になってくれ」。隆景は甥の毛利輝元を補佐 ・豪傑な弥太郎、温厚な弥之助、久弥の大人的気質、猛烈型リーダーの小弥太 ・終戦後、政府は四大財閥に対し、自発的解体を行なうよう迫る -目次- 第1章 龍馬を支えた商売の天才、岩崎弥太郎(治世の能吏、乱世の姦雄 弥太郎、入牢す ほか) 第2章 弥太郎の野望―政府との果てなき闘い(日本国郵便蒸汽船会社との激闘 勝負をかけた台湾出兵 ほか) 第3章 温厚沈着な経営者、岩崎弥之助(順良忠実な岩崎弥之助 豪傑弥太郎の温厚な補佐役 ほか) 第4章 久弥と小弥太の拡大経営(久弥という寡黙な三代目 三代目久弥の拡大経営 ほか) |