サウンドカード(UPW) による衛星アップリンク


● (No.314) サウンドカード(UPW) による衛星アップリンク (2002年 3月16日)
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          UPW広報 - Windowsのためのパクサット衛星へのアップリンク

          Announcing UPW - Uplink to Pacsats for Windows

                     Douglas D. Quagliana, KA2UPW 著
                        Mineo Wakita, JE9PEL/1 訳


UPW とは何か?

 UPW は、無線機とサウンドカードのみを使用して軌道上にあるパクサット衛星
の一つを経由して、APRS(Amateur Position Reporting System)ネットワーク へ
位置情報を送信する、アマチュア無線局のためのプログラムである。(訳注.現在
利用できるパクサット衛星は、AO-16 と NO-44 だけである.) 誰でもこれを使用
することができるが、主に、正規のAPRSネットワークの範囲外にある移動者と、
衛星実験者のためのものである。UPW は、緯度, 経度, 進路, 速度, 付加情報を
含む APRS 位置情報による AX.25 パケットを送信する。UPW は、コンピュータ,
サウンドカード, 送信機が必要である。TNC も、専用の Manchester/PSK 衛星モ
デムも必要ない。UPW は、特別なコンピュータソフトウェアとデジタル処理技術
として動作する。

 この記事は、アマチュア無線(ハム)、APRS (アマチュア位置伝達システム)、
アマチュアPACSAT衛星、GPS(広域位置伝達システム) に精通している読者を想定
している。


背景

 現在の ASTARS_APRS無線ネットワークは、自動車位置, レース先導者, 天気情
報, 短いテキスト文のような情報を、144.390MHz 上で送信受信する アマチュア
無線局の集まりである。APRS活動を持つ国の多くの地域では、インターネットと
リンクを張っている。従って、APRSネットワークの無線のいかなる範囲内にいる
全てのアマチュア無線局もパケットを送信することができ、それを無線とインタ
ーネット経由で、その他のほとんどのAPRSネットワークによって見られることが
かなり期待できる。

 移動アマチュア無線局がしばしば送信する共通の情報には、彼らの(GPS経由で
得られる現在の経度緯度の)現在位置, 進路, 速度を含んでいる。これは 移動ア
マチュア局がどこにいるのか、どこへ進もうとしているのかを、他のアマチュア
局や友人、関係者に正確に知らせている。

 APRSネットワークにいる少なくとも一人の無線局が信号を受信できると仮定す
ると、移動局の情報は他のネットワークとインターネットに転送されるだろう。
しかし、ある国の地域では移動局の送信が聞ける無線範囲内に、他のアマチュア
無線局がいない。そのような "ブラックホール" 地域に移動者がいる時は、これ
らの情報が外部の世界に到達することができない。この地域では、UPW が情報を
外に出せる。


UPW はどこでダウンロードできるか?

 UPWバージョン1.07B をダウンロードするために、次をクリックせよ。
 http://www.quagliana.com/upw/upw107b.zip

これは 2002年3月に作成した最も新しいバージョンである。バージョン1.07B は
緯度経度を知っているユーザーに対して、GPS に関する要求を排除している。


なぜ、UPW を使うのか?

 UPW は、APRS方式の位置情報を含む マンチェスター信号化 AX.25 パケットを
軌道上にあるアマチュア無線衛星に送信するためのコンピュータ, サウンドカー
ド, 普通の2m帯送信機を持つ全ての正規に認可されたアマチュア無線局に与え
られる。1200baud パクサット衛星の一つが視界にある時、衛星は UPW から地球
への信号を送信するだろう。衛星からの中継パケットを聞いている全ての地上局
は、ネットワークを通じて 他のアマチュア無線局が UPW からの初期位置情報を
受信するために、APRS ネットワークに そのパケットを送信することができる。
アマチュアが初期に実行している UPW は、どんな精密な衛星受信装置も 必要と
しないということは重要なことである。

 APRSネットワークは、その国の大きな地域をカバーするが、それは全ての地域
ではない。APRS の活動のない、中継局もない APRS文をネットワークに送信する
方法のない、多くの地域がある。無線範囲の中に他局がいない場合、アマチュア
無線1200baudパクサット衛星は、パケットを中継するためのデジタル中継局とし
て使用することができる。どの衛星も、何千マイルも離れた地上部分を見ること
ができ、(衛星の)軌跡の中にいる誰もがデジタル中継局として衛星を使うことが
できる。この概念は ASTARS として知られている。 ASTARS に関するより詳しい
情報については、次のところから得られる。

http://web.usna.navy.mil/~bruninga/astars.html

 衛星を使用する際、いくつかの技術的な制限がある。衛星は低軌道("LEO") で
あり、衛星に送信された無線信号は、正しく変調されなければならない。衛星は
マンチェスター変調された 1200baud AX.25 パケットのみ受信する。低軌道なの
で、衛星はすぐに昇り始め、空を横切って沈む。衛星は、昇り始める時と沈む時
の間の頭上にいる時にのみ使用することができる。通常、午前中に三回の通過と
午後に三回の通過がある。どの衛星の通過も、およそ15分間続き、90分間ほどの
(地球一周の)空き時間がある。さらに衛星は、ある種の信号のみ中継する。

 普通の TNC は、衛星が要求する マンチェスター変調信号を生成することがで
きないので、Manchester/PSK と分かれたモデムが使われる。 TNC のディスコネ
クトヘッダーにマンチェスターモデムを連結するために、ケーブルを付加して使
う。モデムを正しくインストールするために、TNC 回路基板上のトレースを切断
したり TNCデータ信号にアクセスするために、20番ピンのディスコネクトヘッダ
ーをハンダ付けする少しの改造が時には必要である。多くのアマチュア無線局は
必要な改造を実行することにためらいがある。UPW は、コンピュータとサウンド
カードを使用することにより、TNC と特殊な衛星用 Manchester/PSK モデムに置
き換わる、大変簡単な衛星通信である。


UPW は何をするのか?

 UPW は、マンチェスターモデムと TNC が 通常行なう全ての動作を実行する。
HDLCフラッグの生成、ゼロビットの挿入、NRZI信号化、CRC計算、マンチェスタ-
変調、無線機への "PTT" 信号送出 など。

 UPW は、GPS 受信機から GPS NMEA データ を受信することで始まる。(UPW の
このバージョンでは、GPS NMEA データが、COM1 にあることを想定している。)
UPW は、$GPRMC の文字を用いて、入力した NMEAデータを調べて、緯度, 経度, 
進路, 速度値をそれから抽出している。これらは、ユーザーから追加された文に
より、APRS方式のパケットに再フォーマットされる。この情報はマンチェスター
化信号に変調された AX.25 パケットに信号化される。

 UPW は、COM1 上の DTRピン に、送信機をオンにするための信号を発生する。
そして 送信機を安定化するための短い時間(TXDelay)に関する HDLC フラッグを
立て、マンチェスター信号をサウンドカードに送出する。

 もし 1200baud パクサット衛星の一つが頭上にあれば、その信号を受信して、
PSK変調の 70cm帯の異なる周波数に再送信する。 PSKモデムを使用している地上
の他のアマチュア無線局はこの信号を受信することができ、パケットを復調して
インターネットの接続経由で APRS ネットワークへ挿入するか、あるいは標準の
APRS パケットとして 2m FM 上へ再送信する。つまり、UPW のユーザーは2m
アップリンク周波数のマンチェスター信号を送信することだけが必要である。


クイック スタートガイド

 次の項目は、UPW を使用するために必要なものである。

Windows 95、または Windows 98 が機能しているコンピュータ。サウンドカード
と シリアルポート(COM1) を持っていなければならない。特に速い必要はない。

$GPRMC 文字(標準4800baud NMEA) を出力する適当な GPS 受信機。(この バージ
ョンでは、貴局の緯度経度を入力することができるので、GPS は必要ない。)

2m帯送信機、または衛星アップリンク周波数の一つに合わせられるFM無線機。
(四つの全ての周波数は等価で、どれも同様に動作する。)  無線機は、FMシンプ
レックスにする。1200baudパクサット衛星の全ては、共通のアップリンク周波数
の 145.900MHz を持っている。

衛星アップリンク周波数

      AO-16(PACSAT)  145.900  145.920  145.940  145.960
      LU-19(LUSAT)   145.840  145.860  145.880  145.900
      IO-26(ITMSAT)  145.875  145.900  145.925  145.950


サウンドカードを、無線機マイクロホンにケーブルで繋ぐこと。そして、送信機
にオン ("key up") して GPS受信機をコンピュータに連結するために、"push-to
-talk" (PTT) 回路を関連づけること。(この回路は、一個のトランジスタと、い
くつかのダイオードにより、できるだけ簡単にすることができる。)  CQ/VHF 誌
の最近の号(1999年12月号)と QST誌において、この回路を特集している。

最新軌道要素による衛星予測ソフトウェア。 将来の UPW のバージョンで、衛星
の予測が行われるだろうが、現在は別のプログラムで時刻を計算しなければなら
ない。衛星予測ソフトウェアは、 AMSAT から得られる。

http://www.amsat.org/amsat/ftpsoft.html

最新軌道要素は、次の二つから得られる。

http://www.amsat.org/amsat/keps/menu.html
http://celestrak.com/

少し古い軌道要素でも恐らく動作するだろうが、良い結果のためには一ヶ月以内
の軌道要素にするべきである。

1200baudパクサット衛星に関する "Current information" は 運用されていて、
デジピータモードにある。"Current information" と "AMSAT News Service" は
次のところから得られる。

http://www.amsat.org/amsat/news.html

最新の記事は、次のところから得られる。

http://www.amsat.org/amsat/news/ans.html


ステップ1:サウンドカードが使えることを確かめる。

 スピーカーまたはヘッドホンを、サウンドカードのオーディオ出力ジャックに
連結すること。 そして録音や .WAVファイルを再生するために、Windows のレコ
ーダープログラムを使用すること。録音は、明瞭,綺麗,ゆがみがないこと。もし
そうでないならば、Windows のボリュームを調整するか、サウンドカード説明書
を調べること。UPW は、サウンドカードからの抜群のオーディオを必要とする。
特にオーディオは、不明瞭であってはならない。


ステップ2:ケーブルを連結する。

 二つのケーブルがいる。最初のケーブルは、サウンドカードの出力ジャックか
ら無線機マイクロホンの入力ジャックにオーディオを移す。サウンドカードのケ
ーブルの端は、たぶん 標準的な モノ3.5mmジャック を使っているだろう。確か
めるには、貴局のサウンドカード説明書を調べよ。無線機マイクロホンのケーブ
ルの端は、無線機のブランドとモデルに依存するだろう。多くの一般的な無線機
に関する、図と線で結ばれた図面は、次のところから入手できる。

http://www.packetradio.com/tnc2rad.htm

 これらのウェブサイトでは、無線機を連結するのにサウンドカードではなく、
TNC と無線機の連結について説明している。

 二番目のケーブルは、COM1 上の種々のピンを GPS受信機と、無線機の "push 
to talk" (PTT) 回路に連結する。UPW は、まだ GPS 信号を受信している間と、
2m帯送信機に "key up" を送信している間は、コンピュータのシリアルポート
を一つだけ使う。これは、無線機に二つの連結があることを意味する。一つはサ
ウンドカードからの連結で、二つ目は COM1 から PTT への連結。


COM ポートピン  9pin    25pin
------------    ----    -----
RXD             2       3
DTR             4       20
signal ground   5       7


コンピュータから
-----------------
RXD               ---- GPS 受信機へ.
DTR               ---- 単一トランジスタ回路を経て、無線機の PTT へ.
Soundcard speaker ---- 無線機オーディオ入力へ.
ground 信号は、GPS 受信機と無線機の両方へ.


 UPW は、送信機をオンにする時に DTR 信号を発生する。この信号を 無線機を
オンにする適切な信号に変換するための正しい方法は、使っている無線機の形式
によって変わる。多くの無線機は、無線機上のマイクロホンジャックにある PTT
ピンを持っている。ある無線機は、送信機をオンにするため PTT ピンを ground
にショートする必要がある。この場合、単一トランジスタ回路が使われる。この
形式の回路の例は、インターネットとQST誌,CQ/VHF誌の最近の号に載っている。


ステップ3:衛星の昇降時刻を求める。

 パクサット衛星は、低軌道(LEO)で地球上を周回しているので、地上の どの地
点でいつも見えるわけではない。つまり、衛星はある予測された時刻に昇り、そ
して沈むように見える。正確な時刻は、衛星予測コンピュータプログラムにより
計算できる。最新の軌道要素によるこれらのプログラムの一つを使って、AO-16,
LO-19, IO-26 のどの衛星の昇降時刻も得られる。これらの衛星はまた、PACSAT,
LUSAT, ITMSAT として知られていて、それぞれの衛星ナンバーは 20439, 20442,
22826 である。

 UPW は、これらの衛星が地平線上にある時にのみ、この三つの衛星のどの一つ
にも信号を送信することができる。このことは通常、およそ午前中に3回、午後
に3回起こる。UPW の将来のバージョンは自動的にこの時刻を計算するだろう。

 衛星のデジピート機能は、いつもオンになっているわけではないことに注意す
ること。


ステップ4:最初にケーブルをサウンドカードに連結、それから無線機、
      最後にCOM1 に連結する。

ステップ5:GPS 受信機を、COM1 に向かうケーブルに連結する。

ステップ6:UPW を開始する。

 画面の左下角にある「スタート」"Start" をクリックする。次に「ファイル名
を指定して実行」"Run" をクリックし、UPW.EXE プろグラムのパスを入力する。


ステップ7:ユーザー情報を UPW に入力する。

 もし貴局の登録がまだであるならば、アマチュア無線コールサインに割り当て
られた FCC を入力する必要がある。そして 使用する衛星を選択し、使用する無
線機に必要な TXDeley を調節すること。 (大きい TXDelay はよくない。必要以
上に大きくしない) また、文も入力することができるが、これは必ずしも必要な
い。一度登録すると、UPW は保存し、再び開始する度にこの情報を覚えている。


ステップ8:"Get NMEA" ボタンをクリックする。

 ボックスに NMEA $GPRMC の文字が見えるだろう。 "No NMEA on COM1" の項目
は、"GPS not acquired" か "GPS Acquired" のどちらかに変わるだろう。 もし
GPS 信号がまだ GPS 受信機によって得られていなかったならば、数分間 待つよ
ように。いずれ "GPS Acquired" が表示されるだろう。GPS が空中に送信してよ
いという正しい情報が得られるまで、送信はできない。もし "No NMEA on COM1"
が見え続けているならば、ケーブルの連結を調べてみること。


ステップ9:2m帯無線機をオンにして、デジピータとして使われている
      衛星のアップリンク周波数の一つに送信機を設定する。


ステップ10:衛星が頭上にいる時に、"Transmit" をクリックする。

 いつ衛星が頭上にいるのかを知るために、衛星予測プログラムを調べる必要が
ある。"Transmit" をクリックすると、UPW は、COM1 上に DTR信号を発生する。
それは PTT 回路が動作しているならば、送信機をオンにするであろう。TXDelay
の後、UPW はマンチェスターパケットを送信し、DTR 信号が低下する。この全体
の処理は、1秒か2秒で続く。パケットの送信に続いて、送信ボタンが約30秒間
無効になる。これは、衛星を経由した過度のパケットを送信することから、どの
無線局も保護するためである。実際は、一つのパケットのみを送信して、衛星に
よりデジピートする必要がある。どの地上局が聞いた時でも、貴局のパケットは
他のアマチュア無線局が見るために APRS ネットワークに転送されるだろう。


運転

 UPW を移動局により使用する時は、乗物を運転して 同時に UPW を運用するた
めに、*DO NOT*  を試みること。 UPW を追尾として使う時は、運転して 同時に
UPW を運用するために、*DO NOT*  を試みること。貴局はこのプログラムを使う
ために、全ての危険の責任を負っている。このプログラムの著者は、貴局が UPW
を使うか使わないかという責任は持っていない。


将来的な拡張

 次の特質は、現在考えている UPW の次期リリースに含むものである。

9600 baud アップリンク。

 可能な限り PSK を受信する。 これは 70cm帯の衛星からの PSK ダウンリンク
信号を UPW が受信するようにするものである。

GPS NMEA データに対する COM2 上での運用。

DTR, RTS , パラレルポート上のピンのような PTT 信号を記述するオプション。

衛星の昇降時刻を自動的に計算する半自動運用。

BPSK, 標準FSK 変調の計画。

1200 baud パクサット衛星経由の APRS方式 1行e-メール。


注釈

AFSK - audio frequency shift keying, オーディオ周波数シフトキーイング;
 情報を伝達するために信号の周波数を変化するデジタルデータを送信するた
 めの変調方式。 これは、標準 AX.25 パケットのための、2m帯上で使われ
 る通常の方法である。

APRS - Amateur Position Reporting System, アマチュア位置伝達システム;
 APRS は、Bob Bruninga氏により登録された商標である。

Callsign - 身分証明の目的のために無線局に割り当てられた唯一の文字と数値
 の集まり。アメリカでは、FCC がコールサインを割り当てている。

Digipeat - デジピート, 中継局;デジタル信号を受信し、それを転送する。

GPS - global positioning system, 広域伝達システム;時刻、緯度経度、進路
 速度、高度情報 を決定する目的のために使われる信号を送信している国家の
 衛星の集合。 GPS の使用には、GPS 受信機を必要とする。

Manchester - デジタルデータを送信するための変調方式;マンチェスターコー
 ド化信号は、常に mid-bit の変移を持っている。 これは、between bits の
 変移ではない。

PACSAT - パケット無線衛星; ときどき、特別に AO-16 のことを言うが、より
 一般的に、"store and forward" 運用で、パケット無線を使った デジピート
 運用によるアマチュア無線方式の任意の衛星のことを言う。 1200 baud パク
 サット衛星は 2m帯のマンチェスターコード化パケットを受信し、70cm帯で
 地上に PSK コードパケットを送信する。パクサット衛星経由の運用は、衛星
 に送信される信号のためのマンチェスターモデムと 衛星から送信された信号
 を受信するための PSK モデムを必要とする。1200 baud パクサット衛星は、
 AO-16 (PACSAT), LO-19 (LUSAT), IO-26 (ITMSAT) を含む。 また、いくつか
 の 9600 baud パクサット衛星があり、もっと高速の衛星も少数ある。

PSK - phase shift keying, 位相変移キーイング;情報を伝達するために 信号
 の位相を変化するデジタルデータを送信するための変調方式。 これは、地上
 にパケットを送信するための、パクサット衛星で使われる方法である。

Sound card - サウンドカード;コンピュータで音声を再生し録音するために、
 コンピュータにインストールされたデバイス。

TNC - terminal node controller, ターミナル・ノード・コントローラー;
 packet assembler/ disassembler, modulator/demodulator, push-to-talk
 keying circuitry から構成される特殊な "radio-modem", "無線-モデム"。
 シリアルポート上のコンピュータ、およびマイクロホンとスピーカージャッ
 クを使用する無線機上から データを送信受信する。 TNC は、NRZI 信号化、
 ビット挿入、CRC計算、オーディオ周波数シフトキーイングを使ったデータを
 変調復調を実行する。 (または適当なモデムが TNC ディスコネクトヘッダー
 に連結されているならば、他の変調方式による。)

TXDelay - データが送信機に送られる時間までの、送信機がオンにされる時間
 の遅延。ほとんどの無線機は、オンになった時すぐにデータを送信すること
 ができない。つまり、デジタルデータが送信される前に安定化するのに、数
 秒を必要とする。この数秒の遅延を TXDelay と呼ぶ。


更新日時:2002年3月
 この記事は、2000年2月6日に掲載された。


原文http://www.quagliana.com/upw/


補足:UPW ... Uplink to Pacsats for Windows

これは、アップリンクにマンチェスターコード(Manchester code) 化されたFM波
を用いている AO-16, LU-19, IO-26 など(現在、AO-16のみ可) の PACSAT衛星を
対象としているプログラムです。

つまり 専用TNC等のハードウェアを用いずに、ソフトウェア的にサウンドカード
のみを使用して、これらPACSAT衛星にアップリンクするためのプログラムです。

この UPW は、作者 KA2UPW, Douglas D. Quagliana 氏 の次のホームページから
得られます。 http://www.quagliana.com/upw/

また、UPW を実際に運用している様子は、G6LVB, Howard Long 氏 のページ上で
見られます。 http://www.g6lvb.com/images/mixw2-2.jpg

upw107.zip をダウンロードする際に 同時にダウンロードしたヘルプテキストを
現在読んでいますが、この UPW を 理解して使いこなすのは、かなり難解な印象
を持ちました。

この衛星AO-16のアップリンク(Manchester_code化FM波)を、サウンドカードのみ
で行うためのプログラム『upw107.zip』の作者 KA2UPW, Douglas D. Quagliana 
氏は、衛星UO-11 のV帯ビーコンをサウンドカードで受信するためのプログラム
『uo11dem.exe』の作者と同一人物です。

KA2UPW, Douglas D. Quagliana
 dquagliana (at) aol.com
 http://www.quagliana.com/upw/


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