「戦後民主主義の思想」と宮崎駿 まとめ

  1. 原点 「太陽の王子 ホルスの大冒険」
  2. 基本的なテーマ 働く人々の団結こそが平和と幸福をもたらす

            アニメは青少年に最善のものを伝えなくてはならない

    背景としての 60年代 

     安保闘争・ベトナム反戦運動

     ex 1966年10月21日 総評はベトナム反戦のためのストライキを決行。
      アニメ・映画産業の危機 テレビ 安上がりな作品中心に

     →東映動画労働組合の闘いを背景とした集団的議論による大作が原点に

  3. 70年代 監督としての自立
  4. テレビアニメ 「未来少年 コナン」 「最終戦争後の地球と人々」というモチーフ

     同時にエンタティメント性を基本に明るい作風 「カリオストロの城」も同時代

    映画中編   「パンダ・コパンダ」 子どもたちのための作品として代表作

  5. 1980年代 前半
  6. 映画版 「風の谷のナウシカ」 最終戦争後の人々 大国トルメキアと最終兵器巨神兵

                   自然生態系と人間

    →「新冷戦」「全面核戦争の危機」「地球環境問題」が問われる時代を問うものとして受け止められる。だが、「大国による力の支配」だけが問題なのか、人間と自然とは簡単に調和できるのか??などの「課題」も…。

  7. 1980年代 後半 

「となりのトトロ」  森の妖精と交歓できた「子ども」たちと自然・人々の共存

 →内需拡大」・リゾート法のもとでの全国での自然破壊の加速

  自然より金 拝金主義・バブルの広がりとそれへの批判 里山保全への動き

  etc  ex  所沢トトロの森基金など

5.1990年代 前半

「紅の豚」 「中年のためのアニメ」。「自分のためにつくってはいけない」と自嘲。

         「大空へのロマン」…サンテクジュペリ「星の王子様」の影響

         「国家・民族・正義に左右されないロマン」

         「パリ=コミューン戦士のつくったシャンソン」

         「ボルコ・ロッソ」=豚野郎 …コミュニストへの罵倒??

  → 「理想としての社会主義」をゆるがした「天安門事件」「ソ連崩壊」

   それでも人間の理想とロマンに生きたい自分をどう求めるか…

「耳をすませば」  女子中学生 雫(しずく)の自分探しを描く

          カントリーロード を意(異)訳 「この街で生きていく」ものへ。

  → 「自分として生きていく女性」「今を生きていく人間」への視点を持つ

6.1990年代から21世紀へ

「もののけ姫」 自然と人間の対立 簡単には調和できない関係

        一方でタタラ場 働く人々の連帯・団結への確信

  → 映画版ナウシカでは展開できなかった課題を「完成」する

「千と千尋の神隠し」  「十歳の子どものために…」「成長神話からの脱却」

   普通に生きている子どもたちの中にある可能性・力を肯定する

→自殺大国日本、子どもめぐる凶悪事件 ETCの中でどこに「生きる力」があるか??

7.宮崎駿にとっての「善意」と戦後民主主義思想 

 国家のため から 人々のため へ /人々が生きることへの肯定/自然と人間 等