3月17日

アメリカフランス
歴史をみれば、どっちがどっちを助けたのでしょうね。


在米フランス大使館前で、参戦派のアメリカ人たちが「アメリカが援助しなければ、今頃は、おまえたちはドイツ語をしゃべっていたはずだ」といって、今回、フランス政府が対イラク戦争に対して抑制的な行動をとっていることに業を煮やしているのだという。面白いなあ。日頃、あれだけフランス文化に対してコンプレックスを抱いているアメリカ人が、ついに切れたかと吹き出してしまった。でも、相変わらずアメリカ人の歴史教育のレベルは低いなあと思わざるを得ない。

彼らには、せいぜい第2次世界大戦の経験しか見えていないらしい。でもね、アメリカ独立戦争までさかのぼってみれば、1776年7月4日に植民地アメリカがイギリスに対して植民地独立を宣言し、独立戦争が激しさを増したあと、1778年に、フランスが、アメリカに味方してイギリスに対して戦線を開いたことが、独立戦争をアメリカに決定的に有利に展開させたのではなかったか。

フランス人に言わせれば、「あのとき、フランスが助っ人してやらなかったら、おまえたちは、今でもゴッド・セイブ・ザ・クイーンを国家として歌っているだろうよ」ってことになるんだろう。

どっちもどっちである。安物のナショナリズムは見苦しいだけだよね。ところで、アメリカの中学校に留学中の娘は、今、ちょうどアメリカ独立のあたりを社会科で勉強しているんだという。娘に言わせると、「他人のことはあんまり言えないけど、ホントアメリカの子どもって世界の歴史に暗いよね。アメリカ以外のことは、なんにも知らないんだよ」っていうことだそうです。

ま、それは日本も同じかも知れませんが・・・。