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2002年11月24日更新

祝日

はじめに

iCalendar のデータ作成にからんで興味がわいた。

祝日の歴史はどのようになっているか?

今のところ、日本の祝日だけ。

目次

更新履歴

2002年11月24日
「海の日」「敬老の日」が第3月曜日に改正された法律(平成13年法律59号)を表記。
2001年6月22日
メモ - 2001年6月15日(金)付の記事と参議院の会議録(参議院のサイトで検索できる。今回はじめて利用したが便利)によれば、15日午前の参議院本会議で、前日の内閣委員会による祝日法改正案の審査結果(全会一致で衆議院原案のまま可決)が発表され、全会一致で可決した。2003年から実施される見通し。(正式な法律はまだ?)→[2002年11月24日付記] 同日に平成13年法律59号として公布。
2001年6月10日
メモ - 2001年6月8日(金)付の時事通信社の記事(Yahoo! JAPAN ニュース)によれば、8日午後の衆議院本会議で、「海の日」「敬老の日」を第3月曜に移動する祝日法(および老人福祉法)改正案が可決。参議院にまわされた。
2001年4月14日
官報 の調査を完了。春分と秋分の日 もあわせて清書、目次を付加。
2001年3月27日
メモ - 2001年3月26日(月) 付の記事によれば、「海の日」「敬老の日」も月曜日に移す「ハッピーマンデー」祝日法改正案を、自民、公明、保守の与党3党が今国会に提出する予定。余暇拡大による経済効果が狙い。もともと、現行の「成人の日」「体育の日」が月曜日に移されるにあたり、1998年に国会に提出された元の法案では「海の日」「敬老の日」も候補に入っていた経緯がある。
2001年3月4日
昨日国立国会図書館で官報などを調べた結果を反映。「成人の日」と「体育の日」の第2月曜日移行の年を間違えていたため、修正。(法律の施行日を見落として、平成11年開始としていた)
2001年2月18日
初公開。

日本の祝日

現行(第二次世界大戦後)

月日 祝日 英語名 実施期間 法律
1月1日 元日 New Year's Day 昭和24(1949)年〜 昭和23年法律178号 *1
1月15日 成人の日 Coming of Age Day 昭和24(1949)年〜平成11(1999)年 昭和23年法律178号 *1
1月第2月曜日 平成12(2000)年〜 平成10年法律141号 *7
2月11日 建国記念の日 National Foundation Day 昭和42(1967)年〜 昭和41年法律86号 *2、昭和41年政令376号 *3
春分日 春分の日 Vernal Equinox 昭和24(1949)年〜 昭和23年法律178号 *1
4月29日 天皇誕生日(昭和) Emperor's Birthday (Hirohito) 昭和24(1949)年〜昭和64(1989)年 昭和23年法律178号 *1
みどりの日 Greenery Day 平成元(1989)年〜 平成元年法律5号 *5
5月3日 憲法記念日 Constitution Memorial Day 昭和24(1949)年〜 昭和23年法律178号 *1
5月4日 国民の休日 Holiday for a Nation 昭和61(1986)年〜 昭和60年法律103号 *4
5月5日 こどもの日 Children's Day 昭和24(1949)年〜 昭和23年法律178号 *1
7月20日 海の日 Marine Day 平成8(1996)年〜平成14(2002)年 平成7年法律22号 *6
7月第3月曜日 平成15(2003)年〜 平成13年法律59号 *8
9月15日 敬老の日 Respect for the Aged Day 昭和41(1967)年〜平成14(2002)年 昭和41年法律86号 *2
9月第3月曜日 平成15(2003)年〜 平成13年法律59号 *8
秋分日 秋分の日 Autumnal Equinox 昭和23(1948)年〜 昭和23年法律178号 *1
10月10日 体育の日 Health and Sports Day 昭和41(1966)年〜平成11(1999)年 昭和41年法律86号 *2
10月第2月曜日 平成12(2000)年〜 平成10年法律141号 *7
11月3日 文化の日 National Culture Day 昭和23(1948)年〜 昭和23年法律178号 *1
11月23日 勤労感謝の日 Labor Thanksgiving Day 昭和23(1948)年〜 昭和23年法律178号 *1
12月23日 天皇誕生日(平成) Emperor's Birthday (Akihito) 平成元(1989)年〜 平成元年法律5号 *5
*1
昭和23年法律178号「國民の祝日に関する法律」昭和23年7月20日公布、公布の日から施行
*2
昭和41年法律86号「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」昭和41年6月25日公布、公布の日から施行
*3
昭和41年政令376号「建国記念の日となる日を定める政令」昭和41年12月9日公布、公布の日から施行
*4
昭和60年法律103号「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」昭和60年12月27日公布、公布の日から施行
*5
平成元年法律5号「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」平成元年2月17日公布、公布の日から施行
*6
平成7年法律22号「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」平成7年3月8日公布、平成8年1月1日から施行
*7
平成10年法律141号「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」平成10年10月21日公布、平成12年1月1日から施行
*8
平成13年法律59号「国民の祝日に関する法律及び老人福祉法の一部を改正する法律」平成13年6月22日公布、平成15年1月1日から施行

振替休日

昭和48年法律10号「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」昭和48年4月12日公布、公布の日から施行

念のため当時の新聞でたどると…

春分の日と秋分の日

別ページを参照。

関連リソース

印刷物など

調査でいろいろ読んだ本のうち、コメントを書けるくらいに消化したもの。

国立天文台編『理科年表』毎年発行 (丸善)
春分と秋分の日の基礎データと、官報に載る「暦要項」(「国民の祝日」一覧を含む)は国立天文台が提供している。その関係か、その年発行の『理科年表』の「暦部」にも「暦要項」が収録される。『理科年表』の発行は毎年11月頃(表示は翌年)なので、官報版(2月発表)からデータが修正されていることがある。…ので、いくらかは正確な祝日の情報が入手できる。(完全ではない。例えば第1回昭和42年2月11日の「建国記念の日」は、昭和41年12月9日公布の昭和41年政令376号で正式な日が決まったので、当時の『理科年表』には入っていない)
今は、過去のデータをかなり網羅した CD-ROM 版が出ており、『理科年表』の刊行がはじまった大正14(1925)年以降のほとんどの年の祝日を検索できる。(一部、『理科年表』が発行されなかった年がある) 私は『理科年表 CD-ROM 2001』を買いました。
『理科年表 CD-ROM 2001』に収録されていない年:
「官報」月〜土発行(2001年現在は財務省印刷局)
毎年2月1日発行分(当日が日曜日の場合は翌日の月曜発行分)で国立天文台「暦要項」が発表され、翌年の祝日一覧が載っている。カレンダー業者はこの「暦要項」をもとに翌年のカレンダーの印刷をはじめるらしい。発表の時点での予定であり、祝日が制定された時期によって新しい祝日が載っていないこともあるので、見返す時に注意。(例えば、平成8(1996)年7月20日からはじまった「海の日」は平成7年3月8日に公布されたが、平成8年分の「暦要項」は同年2月1日に既に出ているので、載っていない。平成7年末に平成8年のカレンダーが出まわりはじめた時、7月20日が祝日になっていないと騒がれた記憶がある)
2月1日発表という現行の方式がはじまったのは、昭和38年2月1日の官報に載った「昭和39年暦要項」からの様子。最新の官報は、財務省印刷局(旧大蔵省印刷局)官報サイト で読める。また、「暦要項」だけなら国立天文台の天文情報公開センター 暦計算室 のサイトでも読める。
当時の新聞(全国紙の朝日新聞、毎日新聞、読売新聞)
リアルタイムの報道は信頼してよいのではあるまいか。世論や記者の関心に応じて、祝日のとりあげ方が違う。1年目から祝われるもの、2年目ではじめて「第二回の」というようなとりあげ方をされるものなどがある。祝日が定着すると、新聞各社は祝日を新聞休刊日として翌日の発行を休むようになった。
以下、祝日の開始年を確認するためにとったメモ。
長沢 工『天文台の電話番 国立天文台広報普及室』2001年1月15日初版第1刷(地人書館)
天文台にやってくる問い合わせのエピソード集。祝日や春分秋分など、暦に関する質問がいかに多いかわかる。85〜86ページで触れられている、1989年に翌年の祝日の発表が遅れた件について、官報での発表の経過は次の通り。
  1. 平成元(1989)年2月1日水曜日 「官報」第18号
    「平成2年(1990)暦要項」が載るが、「国民の祝日」だけ収録されなかった。なお、これまで「東京天文台」名義だったのが今回から「国立天文台」になっている。
  2. 平成元(1989)年2月28日火曜日 「官報」第38号
    「平成2年(1990)暦要項」として「国民の祝日」が載った。
日外アソシエーツ編集部編『20世紀暦――曜日・干支・九星・旧暦・六曜』1998年11月26日第1刷(日外アソシエーツ)
「日本で太陽暦が採用された1873年から…2000年までの128年間、46,751日の暦」をひたすら並べている。 年ごとに祝祭日や主な事件も併記されていて、けっこう参照に便利。姉妹編として 「21世紀(2001年1月1日から2100年12月31日まで)の100年間、36,524日の暦を収録」した『21世紀暦』2000年10月25日第1刷(日外アソシエーツ)も出ているが、 こちらはさすがに未来の祝祭日を見込みで書いてはいない。『天文台の電話番』で日本の旧暦は現在では公式なものでないとする立場が説明されているが、本書に見えるように、旧暦の需要は根強い様子。(祭事などで旧暦に親しんでいる世代が残っているからだと思うのだが、いつまで続くのだろう)
産経新聞取材班『祝祭日の研究――「祝い」を忘れた日本人へ』2001年2月10日初版(角川書店 角川Oneテーマ21 C-8)
角川から新しく出た新書シリーズの1冊。現代日本の「国民の祝日」や年中行事について、その由来や意味合いを取材した新聞企画の単行本化。一般人にとって祝日がいかに形骸化しているか、過去の祝日制定にあたって提案者にはどのような深謀があったのか、感じることができる……かもしれない。

Web サイト

suchowan's Home Page
(2001/3) さまざまな暦に対応した暦相互変換プログラム when.exe を開発公開されている suchowan さんのサイト。
Xoc Software
(2001/3) Maya Calendar Program を販売している。別件で Access データベースを作っていて、ここが提唱している VBA や Access オブジェクトの標準命名法 RVBA (Reddick VBA) Conventions を調べたのがきっかけで知りました。
GyouseiNet (行政歴史研究会)
「日本の行政の歴史・制度を研究」しているというサイト。この中のページ 休日の変遷 が、休日に関する明治以来の法令を収録していて、とても参考になりました。
おこよみ焼き
NIFTY 占いフォーラム(FFORTUNE) 内のページ。こよみの読み方(26)国民の祝日 に、祝日の裏事情が詳しい。
紀年法について考える
元号廃止を主張する渡辺憲一さんのサイト。祝日に直接関係はないけど、西暦、元号から世界各地の起年法まで紹介した内容が読んでおもしろく、ためになります。
暦の基礎知識 (本を語る会 第12回)
渡辺憲一さんのところからさらに知ったページ。「既刊文献からの引用」とはいうものの、その文献量が豊富でこれまた読んで楽しい。
こよみ(暦)のページ
暦のことなら何でもござれの専門サイト。
以上の各サイトは、Yahoo! JAPAN の 各種資料と情報源 > カレンダー、暦 で知りました。
The Worldwide Holiday & Festival Site (English)
世界中の祝祭日の情報を収集しているサイト。日本の祝日の英語名はここを参考にしました。旅行者向けなので、日本の年末年始の銀行休みも載っていたりするのは愛嬌。
Japan Travel Updates (English)
国際観光振興会(日本の政府観光局)Japan National Tourist Organization (JNTO) のサイト。外国向けに、英語の日本観光情報がまとめられている。でも、祝日についてわかりやすく整理したページはない様子。(悪い例)

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2000年10月作成