東京の車窓から・・・銚子電鉄




東京近郊編・潮風のローカル私鉄 銚子電鉄の旅





東京から特急で2時間弱、銚子は東京近郊の衛星都市とは全く違う趣の街です。
気候も地形・海流の影響で東京や千葉とは全く違い、気温も極端な暑さや寒さもありません。
夏涼しく、冬暖かい海洋性の気候となっています。
近郊は景勝地も多く、ダイナミックな海岸線と、利根川河口の風景は特筆すべきものがあります。
また古くから漁港として栄え、今でも鰹・鰯・秋刀魚を中心に全国屈指の水揚げ高を誇っています。
そしてもう一つ銚子で有名なのが醤油の生産です。
そしてこれらの銚子に色を添えるのが、今回ご案内する銚子電鉄です。

銚子電鉄は、大正12年開業とその歴史は古く、外川漁港で水揚げされた魚の運搬を目的として敷設されました。
今では、景勝地犬吠崎への足となっています。全線所要時間19分、電車はレトロ調に整備されています。

出発は、もちろん銚子駅、JRのホームの先端に間借りするようなかたちで電車は佇んでいます。
特に改札口もありません。切符は車内で購入します。一日乗車券が620円で販売されていますので、
これを利用すると、乗り降り自由で大変便利です。
電車は日中20-30分間隔の運行です。田舎の交通機関の常識ですが、
次の電車の時刻を記憶されるのをお忘れ無く。
さて、この銚子電鉄は電車はレトロ調、駅も各駅とも改装し個性ある(ありすぎ)造りになっています。
それでは銚子駅を出発する前に、まず銚子駅近郊の見所をご案内しましょう。

ご案内の通り、銚子は醤油の街、国営放送の朝連ドラの「澪つくし」を覚えておられる方も多いでしょう。
ここがその舞台でした。江戸の時代からの生産で、市内にはヒゲタ・ヤマサの大手2社の工場(本社)があって、
休日でも見学できます。
(それぞれ、駅より徒歩10分程度) しかし休日の見学は、工場が休みですので、ビデオや展示物になって
しまいますが・・・ ここは、工場見学のお約束、おみやげのプレゼントもあります。
醤油の飲み放題と言うわけには行きませんので、醤油の卓上瓶を頂きました。めでたしめでたし。



さてつぎは、バス利用になりますが、銚子ポートタワーに出かけてみましょう。
海岸の高台に建つ高さ60メートルのタワーからは、利根川河口の雄大な眺めを初めとして、ハワイは見えませんが、
犬吠崎や遙か彼方までの雄大な海岸線が望めます。(有料・大人300円) 
また階下には海産物の即売店・食堂もあって大変賑わっていました。



さて話は銚子電鉄に戻りますが、この銚子ポートタワーから、最寄り駅の本銚子まで徒歩20分くらいになります。
銚子電鉄は、オランダ風車のモニュメントを見て銚子を出ると、ヤマサ醤油工場が隣接している、仲ノ町
スイス風の駅舎を持つ、鯛焼きのおいしい観音、とすぎてこの本銚子につきます。次は、笠上黒生、
西海鹿島(あしかじま)とすぎて、海鹿島に着きます。明治時代まではアシカが生息していたそうで、
海水浴場も近くにあります。



風光明媚なこの土地は文人に好まれ、国木田独歩をはじめ文人の文学碑が数カ所あります。
次は、なんとパリの凱旋門風のアーチを持つ君が浜、海岸からは灯台も望め格好のビューポイントです。
但し、残念ながらここは遊泳禁止です。そして次は最大の観光地犬吠崎を控える犬吠です。
ここは、「岬めぐり」の歌を口ずさみそうな灯台と(ちょっとせりふが古いか・・・)イルカショー付の水族館もあります。
現在5月より8月までイルカウオッチングが行われています。7月までは沖合で・7/8月は沿海で、遭遇率は80%以上
だそうです。但し遭遇しなくても費用は帰らないのと、事前予約が必要ですが、こんな東京の近くでみれるとは驚きです。
費用は沖合編は高いので、沿海編がいいようです。お問い合わせは、犬吠崎マリンパーク(0479-24-0451)まで。
さてこの灯台、明治7年の完成です。ここの下の海岸は怒濤めぐりというすごい名前の
散策路があるくらい、怒濤が打ち寄せています。

  

駅の反対側には、地球の丸く見える丘展望館があって、確かに思いこみで地球が丸く見えます。
(有料大人300円)確かに雄大な景色が望めることには間違いありません。
さて、銚子電鉄の旅、いよいよ終着駅外川に到着です。この駅は昔の佇まい、ほっとするローカル線の終着駅です。
ここからは、漁港まで坂を下ってわずかです。
ここまでゆっくり丸一日かかってしまうかもしれません、たった全線6Kmの電車の旅、如何でしたでしょうか。
東京から日帰りで、以外とのんびり、銚子の旅でした。食事は是非海産物で締めてください。




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